コンプライアンスって何?常識で知っておきたい会社の危機管理

コンプライアンスって何?常識で知っておきたい会社の危機管理

コンプライアンスという言葉は、ほとんどの人が社会人の常識として知っているはずです。しかし、今自分が勤めている会社のこととなると気になることも。
ここでは、自社の危機管理として、コンプライアンスが正しく理解されているかどうかについて説明します。

コンプライアンスへの素朴な疑問

コンプライアンスは、「法令遵守」と訳されます。
この言葉が取りざたされるようになったのは、企業活動においていわゆるコンプライアンス違反が発覚し、社会的な問題になることが増えてきてからです。
企業の不祥事ニュースを見て、「ひどいなあ」と思う一方、「ところでウチの会社は本当に大丈夫なの」って思うことがありませんか?

社内でよく聞く会話の意味

会社で仕事をしていて、社内でよく聞く会話や上司からの指示の中に、「それって、コンプラ的には大丈夫なの?」「コンプライアンス違反にならないようにうまくやってよね。」という言葉が添えられることはないでしょうか?

これって横から聞いていると、「仕事はコンプライアンス違反にならないように十分気をつけてやって下さい。」という遵法精神を確認していて、危機管理に気を配りながら仕事を進める良い会社のようなイメージがあります。

しかし、はたしてそうでしょうか?
これは、むしろ危うい会社の兆候なのです。
上司的には気を使ったつもりでしょうが、実は「違反にならないようにうまく」という言葉の裏には、「バレないように」とか、「証拠を残さないように」といった無責任な期待を込めている可能性があります。

社内会話でわかる会社の危機管理度

さらにこんな言葉が飛び出すと、ますます怪しい企業体質が見えてきます。
「コンプライアンスを気にしていたら仕事が進まないよ。」「コンプラ、コンプラって世間がうるさいからね。」と。
いかがでしょうか?

しかもこういった言葉を、社内で比較的上層にいる人たちがボヤくように発言し、周囲の人たちも反論せずに頷いていたら間違いなく危険信号です。
ハッキリ言って、すでにみんなでコンプライアンス違反に一歩踏み込んでいる可能性があります。

「ルール違反だが、仕事を早く進めるために手続きを省略する」「世間がうるさく、バレたら何を言われるかわからない」「この程度なら見つかることもないので大丈夫」という危機管理の欠除が社内に蔓延しているのです。

あなたの会社は大丈夫?

コンプライアンス違反となるのは、文字通り会社として法的違反を犯した場合です。。それを防ぐために会社は、社内手続きや仕事のルールを決めて社員に徹底させようとします。
おそらく総務部や人事部などの管理部門が徹底事項として、いろいろな通達を出しているはずです。

こんな通達もないならもっと危なっかしいのですが、発信しているから大丈夫とは言い切れません。
問題は社員の受け止め方です。

会社の仕事には危険がいっぱい!

会社がナーバスになるのは、それだけ会社の仕事には守らなければならない法的ルールが山ほどあるからです。
会社経営レベルの難しいことから、現場で働く人たちが日々関係することまでさまざまです。

コンプライアンスのひとつ、守秘業務の点で、たとえば顧客名簿はいかがでしょうか。
会社内のデスクの上に散財している分にはまだ大丈夫ですが、これが一旦、外の目に触れる状態になったり外に持って出たりすると、個人情報保護の観点からコンプライアンスに関わる問題がいろいろ出てきます。

自分たち自身に関することでは、労働法規関連で働く人の立場が守られているかという問題があります。
勤務時間が終わってもなかなか帰れない体質や、自宅に持って帰ってズルズルとサービス残業になっているのはコンプライアンス違反です。

こんなこと頼まれたら要注意!

会社が通達を出してナーバスになっているとはいうものの、日々の仕事の中で、ついつい逸脱してしまうのがコンプライアンス違反の特徴です。
前段の個人情報保護を徹底できない会社は、簡単に顧客名簿を持ち出したり配布したりしてしまいます。

「◯◯さん、顧客名簿を明日の営業会議で配りたいので、今日中に一覧表にしておいてくれるかな?」
「それから出席者全員に配りたいので多めにコピーしておいてよ。あ、扱いには十分気をつけてね!」
◯◯さんは会社でその日中に一覧表を完成できず、自宅に持って作業しました。
そして翌日、急いで多めにコピーし無事会議には間に合いました。

ところがその数日後、名簿の漏えい事件が発覚していまいました。
漏えいの可能性は、◯◯さんの自宅のパソコン、営業マンに配布したコピー分の行方、そして多めにコピーして余った分、すべてが疑われたのは言うまでもありません。

会社の不祥事ニュース

企業ニュースで目を引くのは、企業が起こしたコンプライアンス違反のニュースです。
列挙すると、個人情報漏えい、産地偽装、製品データ偽装、食品成分誤表示、残業不払い、パワハラ、セクハラ、欠陥商品隠ぺい、不正会計、製品異物混入・・・これらは可能性の事例ではなく、すべて最近実際に発生した事故、事件です。

原因追及段階でよく問題になるのが、「知っていたか」「意図的だったか」という点です。企業内で発覚することなので、必ずそこに「会社ぐるみだったか」という問題もクローズアップされます。

不祥事を起こした会社の末路

会社内で発生したことでも、社員が意図的に単独犯行でやったというのもありえないことではありません。ですが、そこでは会社組織として日頃からどんなチェック機能が働いていたかが問われます。つまり、完全に単独で意図的だから会社は無関係だということはまずありえないのです。

まして、会社全体が日ごろから、コンプライアンスに抵触すると知りつつ、「これぐらいは許されるだろう」と結果的に見逃がしていたとしたら、完全な「会社ぐるみ」となります。

不祥事がマスコミ等で大きく取り上げられた後の企業の行く末は、みんなが知るところです。直接消費者に販売されていた商品は、不信感が募り売れにくくなります。
また、信用失墜による株価への影響や取引先から敬遠されることなどにより、再生が不可能となった企業もたくさんあります。

みんながやっているという勘違い

「顧客名簿は一切外に持ち出さない」「コピーは厳禁。やむなく配布した場合は、番号を振って個別管理とする」「不要な個人情報はシュレッダー処分」・・・通達通りにしていれば、不祥事は起こらないはずです。

また、労働環境的なところでは、会社の資料作成を自宅でさせているという問題もあります。上司は「担当者が勝手に家に持って帰っているのを知らなかった」という言い訳しそうですが、管理不行き届きと言われたらおしまいです。

コンプライアンス違反で問題が顕在化し、大きな事件となったとき出てくる言い訳を紹介しましょう。みんな「自分は悪くない」と思っているので、必ず他者への責任転嫁をします。

(当該者の発言)
「以前から、それは普通にやっていたので大丈夫だと思っていた。」
「心配だったがみんながやっていたので、そのうち気にならないようになった。」
「上司はいつもそれを見ていた(聞いていた)が、特に何も言わなかった。」

(上司と会社の見解)
「コンプライアンスの重要性は日頃から説明し、気をつけるように言っていた。」
「今回も注意はしていた。ちゃんとやっているものと信じていた。」
「通達を回覧し注意を喚起していた。本人が知らないはずがない。」

 勝手にやったと言われないために

前段の最後の上司の言葉、「本人が知らないはずがない」と言われた時、どうでしょう?
それは「本人が勝手にやった」と言われているのです。
こういった濡れ衣を被せられないようにするために、自身がしっかりとした知識をもち、おかしいと思った時は毅然と「それって問題があるんじゃないのでしょうか?」というべきです。

コンプライアンス違反が起こった場合基本は会社責任です。しかし、会社の一員である以上、立場と状況によっては責任を問われることもあり得るのでコンプライアンスについては十分注意しましょう。

 

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