未経験でもアクチュアリーに転職できる?必要資格や経験・仕事内容を解説

未経験でもアクチュアリーに転職できる?必要資格や経験・仕事内容を解説

将来のことを考えて生命保険に入る人も多いと思いますが、もともと生命保険の仕組みをつくりだしたのはイギリスでした。生命保険は年齢、加入してからの年数など、支払者の条件に応じて金額も変わってきますよね。これはイギリスで最初に生命保険の土台が出来上がった時に、年齢なども関係なく一定額を収集したために若者の負担が増え、生命保険の仕組みが成立しなかった反省を活かしているんです。全ての人が同じ金額を支払うわけではなく、統計学などをもとに死亡率などを分析し、データをもとにどのような条件を設けて支払えばいざという時の負担を減らせるかを計算したのが、今アクチュアリーと言われる職の人々なんですよ。アクチュアリーはこうした歴史をもとに、人々の将来を見据えた、経済における数理を扱うプロフェッショナルです。未経験でアクチュアリーへの転職は可能なのでしょうか?

アクチュアリーとは?

もともとは生命保険の支払い、掛け金の算出から始まったアクチュアリーですが、現在では活躍の場も保険業界に留まりません。年金システム、企業などが様々なリスクを想定して管理を行うERM(全社的リスクマネジメント)など、将来のためにお金を管理する必要があれば必要とされる仕事なんですね。高い専門性と高度なスキルが求められるため、容易になることができる職ではありませんが、アクチュアリーとして働くことになればその分高い給与をもらうことができるでしょう。まだ女性の割合は少ないものとなっていますが、給与の高さと多くの場合で大企業で働くことになるために、結婚出産を経ても安定した生活を送れると言われているんですよ。長期的に働くスキルを身に着けたい人にとっては魅力的な環境ですね。

アクチュアリーの仕事内容

数理のプロとして、統計などをもとに様々なフィールドで必要な支払額、掛け金などの算出をするのが主な仕事です。フィールドに応じて当然業務も異なりますので、アクチュアリーとしての知識を用いて何がしたいのか考えてみてくださいね。

掛け金などの算出だけじゃない、多面から「保険」のシステムをつくる

生命保険の収支が適切に保たれるように分析をすることが主な仕事になりますが、アクチュアリーの高い専門性は他の面でも役立てられます。保険会社は時代に応じたサービスの提供が求められ、各企業は常にリスクと隣り合わせにあると言っても過言ではありません。保険業界のアクチュアリーは数理だけでなく、そうしたリスク管理、他にも経営、企画の面などから求められる存在なんですよ。

年金制度のひとつ「企業年金」を適切に管理

国民には「基礎年金」を共通の年金とし、その他「被用者年金」、「企業年金」の3つの年金によって体系がつくられています。うち、企業が従業員に対して行う企業年金の設置、設置後の管理まで担当するんですよ。企業年金の制度がうまく実施されていないと企業の財政に大きな課題をつくってしまうので、健全に経営をおこなっていくうえで重要な仕事といえるでしょう。

近年、注目が集まっている「リスクマネジメント」で企業を守る

企業を経営していくなかでいつどんなリスクが襲い掛かってくるかは誰にも予想がつきません。自然災害、情報漏えい、過失の事故など、対策をしていても防げない問題は出てきます。数々のリスクは個別に対策をするよりもまとめて管理徹底する方がメリットも大きいので、アクチュアリーは組織全体を多角的にとらえて管理し、リスクから守るとともに企業の価値を最大限に引き上げる働きもするんですね。

アクチュアリーで身につくスキル

そもそもアクチュアリーになるだけで相当な能力の持ち主であることが証明されますが、実際に働くうえでさらに磨かれるスキルもありますよ。

アクチュアリーとしての知識に加えて、フィールドに応じた能力も

実践で身に着けられる力は、環境に応じたものによるところが大きくなるでしょう。得意分野にしていきたい業界を選び、数理、経営戦略などの様々な視点から業務に取り組むことによって業界ごとの特徴がつかめるようになるばずです。

数多くの課題と向き合い「問題解決能力」がつく

アクチュアリーの仕事は過程と結果を意識して行われるものなので、常に「こうしたらどうなる」と論理的思考を持つ必要があります。それは数値的なものだけに留まりません。社会の動向や経済の流れなど様々な視点から物事をとらえ、企業が抱えている課題を解決するための道を見つけなくてはなりませんよね。経営の中枢を担う存在として活躍することで、自発的に考え、行動していく問題解決能力が鍛えられていくでしょう。

人と接するので「コミュニケーション能力」も磨ける

数字と向き合うことが多いイメージがありますが、経営に携わるうえでスタッフとも意見を交わしますし、保険企業に勤めていれば、営業職では知識が及ばない部分の説明をするために顧客と話す機会もあります。算出した数字を活かすためにもコミュニケーションスキルは必要で、経験とともに蓄積されるものになりますよ。

アクチュアリーは未経験でもなれる?転職できる?

未経験でも十分に転職できる可能性はありますが、そもそもアクチュアリーとして働くためには資格を得なくてはなりません。アクチュアリーの資格は専門性とともに難易度も並々ならぬものとなっているので、合格までには時間と相当量の努力が必要となります。

アクチュアリーは需要が高い職種

資格試験は非常に難しく年月も要するものとなっていますが、活躍のフィールドも広く、需要が高い職種なので就職先に困るということはまずないでしょう。もはやアクチュアリーの資格を持っている人が少ないために企業の需要に応えきれていないとも言える状況です。

独立を考えるのであれば転職後実務経験を積んでから

経営や財政に関しての知識を持っているのでいずれは独立したい、と考える人もいるでしょう。しかし資格をとっていきなりの独立は経験不足の面からリスクが大きくなります。日本ではまだアクチュアリーの数が少ないのもありますが、独立しているケースもまだ多くないので実務経験を積んでから挑戦することをおすすめします。

転職前に取得も?アクチュアリーに必要な資格

ハイレベルの知識が求められるアクチュアリーには当然ですが、資格が設けられています。公益社団法人日本アクチュアリー会が主催していて、この試験に合格することではじめて「正会員」のアクチュアリーとして認められるんですよ。

アクチュアリーの資格は転職後働きながら取得するのが一般的

アクチュアリーの資格を受けるためには大学で一定の単位数を取得する必要があるので、そもそも大学を出ていない場合は受験できません。さらに資格を取得するのには8年が目途とされているのですが、その理由は受験科目の多さにあると言えるでしょう。第一次試験に合格し「準会員」として認められるために必要な科目は「会計・経済・投資理論」「数学」「生保数理」「損保数理」「年金数理」の5科目。全て一度に受験する必要がないことと、独学のみでは難しい部分もあるので、候補生として企業に就職し、実践を重ねながら取得するのが一般的です。2次試験は「生保」「損保」「年金」の分野から一つを選択、その中から2科目の試験が課されますので、就職するときは受験する分野の企業に入りましょう。しかし、候補生としての就職する際もテストがあったり、一貫して難しい環境にあることは頭に入れておいてくださいね。

アクチュアリーへの転職が向いている人

個人の裁量が求められる、責任の大きいアクチュアリーの仕事ですが、どのような人がアクチュアリーとして働いていくことができるのでしょうか?

とにかく数字を扱う仕事なので「数学」が好き、勉強が苦ではない

業務の中心が数理となるので数学が嫌いなことには始まりません。そもそも資格取得前の勉強段階で嫌気がさしてしまいそうですね。受験資格で大学での一定数の単位が求められますが、文学部でも受験は可能ですので特別数学が嫌いというわけでなければ受験の価値はあるでしょう。

論理的に考え、積極的に物事に取り組んでいける

アクチュアリーは高い専門知識をもとに、論理的な意見をもって業務に取り組むことが仕事です。斬新なアイディアを提案するようなことは求められておらず、統計などをもとに理に則った意見をする必要がありますので、論理的思考力のもと、能動的に言動を行う姿勢を持ちましょう。

アクチュアリーで働く上で気をつけること

知性をはじめ多くのスキルが必要となる仕事です。アクチュアリーとして働くということは責任も伴ってくるので業務上気を付けるべきポイントは押さえておきましょう。

繁忙期はミスに注意

基本的にアクチュアリーはいずれの環境にせよ、業務量が多くなりがちです。それも人手が不足していることによるのですが、繁忙期はさらに業務が増えるので体調管理、ミスには気をつけるようにしましょうね。疲れがたまっていたり、大量の業務を急いで処理することでミスが生まれる可能性が増えます。寝られるときに寝たり、休憩をうまく使って自分のペースを保つのもひとつの方法です。

経営の重要な情報に携わるため、漏えい予防は徹底して

戦略会議にも重要なポジションを持って参加する可能性が十分ありますので、資料やデータファイルは社外、または社内でも機密のものは管理を徹底してくださいね。そもそもリスクマネジメントをするはずのアクチュアリーが自ら情報漏えいをしてしまったら信頼性に欠けてしまいます。

アクチュアリーは資格取得は難しいものの、企業経営に携わることのできる仕事!

大学での単位取得、さらには資格取得までの過程が長く内容もハイレベルなものであることから、並大抵の覚悟では挫折してしまう人も少なくないでしょう。しかしアクチュアリーとなったあかつきには、企業の中心となったり、多くの人の将来を守る仕事ができることもやりがいとなりそうですよね。仕事も地味な作業から様々で楽なものではないでしょうが、日本だけでなく国際視点にたってもニーズのある職種です。今から挑戦するという人は長期にわたる試みになるので、方向性を定めてスタートしてくださいね。

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