未経験でも証券アナリストへ転職できる?必要資格や経験・仕事内容を解説します

未経験でも証券アナリストへ転職できる?必要資格や経験・仕事内容を解説します

証券アナリストとは

証券アナリストは、高度な金融知識や金融技術を用いて、投資対象となる企業や指標の分析を行います。証券アナリストは、証券会社や運用会社や機関投資家に所属していることが一般的です。また、アナリストといっても、何でもかんでも分析対象としているわけはなく、投資対象ごとに担当が分かれていて、各自が得意とする専門分野を持っています。

転職前に証券アナリストの資格を取得するためには

証券アナリストになるために、証券アナリストの資格が必須かというと、必ずしもそういうわけはありません。実態として、証券アナリストになっている人のほとんどは、証券アナリストの資格を有しているとは思いますが、法律で定められた資格ではなく、日本証券アナリスト協会という団体が公的に認定するために設けた制度にすぎません。受験する人の8割は金融機関に勤める会社員です。具体的には、証券会社のほか、銀行・保険会社・投資助言会社・信用金庫・シンクタンクです。残り2割は、事業会社に勤める会社員や公認会計士などの専門職や学生です。

証券アナリストの試験の内容

証券アナリストの試験は、一次試験と二次試験から構成されています。一次試験の試験科目は3科目です。「証券分析とポートフォリオマネジメント」と「財務分析」と「経済」です。試験時間は、順番に、180分、90分、90分です。出題される問題形式は、選択形式です。二次試験の試験科目は4科目です。「証券分析とポートフォリオマネジメント」と「コーポレートファイナンスと企業分析」と「市場と経済の分析」と「職業倫理・行為基準」です。試験時間は、すべてをあわせて420分です。出題される問題形式は、一次試験とは異なり、記述式です。

証券アナリストの費用

第一次試験の通信教育講座の受講料は、55,500円です。第一次試験の受験料は、12,000円です。第二次試験の通信教育講座の受講料は、51,000円です。第二次試験の受験料は、8,200円です。

証券アナリストの試験の制約

1次レベルの講座の受講を開始してから4年以内に受講することが必要です。また第二次レベルの講座は、第一次試験合格後の3年以内でなくては進むことができません。

証券アナリストの試験の時期

1次試験については1年に2回開催されていて、4月と9月に実施されます。2次試験については1年に2回開催されていて、6月と11月に実施されます。

証券アナリストの合格基準は

あらかじめ定められた合格基準はありません。当該試験における上位得点者の平均点を基準として合否が判定されます。したがって、ある試験では7割の点数をとって合格したけど、ある試験では7割の点数をとったけど不合格になった、ということが起こりえます。ひとつの目安に過ぎませんが、6割程度の得点がボーダーラインとなることが多いようです。

証券アナリストの難易度と合格率

一次試験も二次試験ともに、合格率はおおむね50%程度で推移しています。第一次試験については、2017年は、約7300名の受験者に対して約3500名が合格しています。第二次試験については、2017年は、約2400名の受験者に対して約1100名が合格しています。受験者数、合格者数いずれの人数もここ5年ほど大きな変化は見られません。

 

証券アナリストの女性比率

第一次試験については、2017年は、約3500名の合格者のうち、約500名が女性ですので、女性比率は15%程度です。第二次試験については、2017年は、約1100名の合格者のうち、約120名が女性ですので、女性比率は10%強です。

証券アナリストの受験資格の条件は?

証券アナリストの試験は、日本アナリスト協会が実施する通信教育講座を受講しなければ受験することができません。通信教育講座自体は、年齢や学歴についての制限はなく、だれでも受講することが可能です。また、第二次試験を合格していない者が、第一次試験を受験することはできず、第二次試験の合格者のみが、第一次試験を受講することができます。

合格に近づく最短最速の勉強方法

この類の試験に共通していえることですが、知識を蓄えてから問題を解く、というやり方は非常に非効率です。この方法だと、テキストを1ページ目から読んで、理解して、覚える、という順序を踏むことになりますが、おそらく多くの人が途中で挫折します。テキストを読んだところで大して理解は深まらず、使える知識は身につかないためです。知識がゼロであったとしても、最初に問題集を解くことをおススメします。問題集を解くことで、問題の傾向を掴むことができ、知識の問われ方が感覚的にわかってきます。また、問題集には回答だけではなく解説も掲載されていますので、その部分を熟読するだけでも十分な知識を身につけることができます。極端かもしれませんが、テキストは、教科書のように使うのではなく、辞書的な位置づけとして使うのです。証券アナリストの試験の問題は、概ねパターン化されています。出題される分野も傾向がありますので対策が立てやすいです。出題の傾向は、過去問を研究すれば確認することができます。よく出題される分野を集中的に勉強し、知識の問われ方を常に念頭に置きつつ勉強することでより短時間の勉強での合格が可能になるかもしれません。

必要な勉強時間

言うまでもないことですが、合格のために必要となる勉強時間は人それぞれです。IQや集中力や勉強スタート時点での知識量に個人差があるためです。2013年に証券アナリスト協会が実施したアンケートによると、第1次試験合格までの平均的な勉強時間は200時間であったようです。仮に試験の半年前から勉強をスタートしたとすると、勉強期間は6か月間あります。その間同じペースで勉強する場合、1か月あたりの勉強時間は33時間です。平日を含めて1日当たり1時間程度勉強すればよいことになります。

証券アナリストは未経験でもなれる?転職できる?

他業界・他職種から証券アナリストの職種に転職することは非常に難しく、証券アナリストに転職する人の多くがすでに証券アナリストの人です。待遇を求めて内資系の証券会社から外資系の証券会社に転職するケースであったり、自分が担当したいと希望している分野をカバレッジできそうな会社のアナリストになるための転職であったりするケースが大半です。資格はもっていて損はないと思いますが、証券アナリストの資格を持っている人の多くが証券アナリストの職種には就けていませんので、証券アナリストへの道はかなり狭き道といえます。

証券アナリストに向いている人

証券アナリストの業務は、端的に言えば、企業を分析してレポートを書くことです。企業の分析に当たっては、当該企業の公表する開示資料や公表データを事細かに分析し、数字から読み取れる将来を予測し、また、ドキュメントだけではわからない企業の戦略などは、社長などの重要ポジションの担当者にインタビューすることがあります。したがって、偉い人とも無難に対話できるコミュニケーション能力が必要となります。また、レポートを書きますので、自分が分析した内容や将来の予測を、論理的かつ分かりやすく文字に起こす能力が必要となります。さらには、これらの一覧の作業をスピーディに実践する効率性が求められます。アナリストというと、じっくり分析しているイメージがあるかもしれませんが、企業の決済期は一定の時期に集中していますので、自分のペースで仕事できるわけではありません。

証券アナリストへの転職の戦略と志望動機

職種としての証券アナリストの門戸は広くありません。資格を取得したからと言って、誰もがなれる職種ではないのです。したがって、やみくもに転職活動をしたところでその希望が実現する確率は非常に低いと言えます。誰もが認めるようなポテンシャルや実績があれば別ですが、そうではない以上、少しでも可能性がありそうな会社に絞って転職活動を展開するべきです。証券アナリストは、大きく分けて、セルサイドと言われる証券会社とバイサイドと言われる運用会社に在籍しています。セルサイドにしてもバイサイドにしても、大手の企業に未経験で転職することは難しいと思いますので、レベルを下げた中小の証券会社等を対象とすることも選択肢に入れることが現実的かもしれません。また、いきなり証券アナリストになることはやはり難しいので、いったん証券会社なり投資運用会社に入社したうえで、そのうえで証券アナリストへの道を切り開いていくことも良いかもしれません。この場合、営業部門ではなく、証券アナリストが在籍している部門にできるだけ近い本部の部門に転職することがポイントです。転職したあとであれば、定期的な人事面談などで希望を言い続けることができますので、多少なりとも確率は高まると思われます。その際には、他の証券アナリスト希望者と差別化を図る必要がありますが、証券アナリスト資格だけではなく、より上位の資格を取得することが必要かもしれません。米国証券アナリストや米国公認会計士などです。これらの資格自体がどれだけアナリストレポートに作成業務に直結するかは未知数ですが、少なくとも頑張っていることのアピールにはなるのではないでしょうか。

証券アナリストへ転職!志望動機の工夫の仕方

志望動機では、なぜ証券アナリストを希望しているのか、自分のどんな特性や能力がアナリストリポートの作成業務に寄与するのか、このあたりの情報について、説得力をもって説明できなければなりません。何となくの憧れが横行しがちな職種でありますので、自信はそうではないことを証明しない限り証券アナリストへの転職を実現することは難しいかもしれません。なお、証券アナリストという職種は、営業などとは異なり、アナリストリポートいうかなり明確な成果物がある職種ですので、自信に能力があることを証明するために、いくつかの企業についてのアナリストレポートを作成し、志望動機として添えることももしかすると効果的かもしれません。

  • 0Tweet!
  • 0Share!
  • 0Bookmark!
  • 0Share!

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter で仕事を旅するキャリアジャーニーを
フォローしよう!

関連キーワード

関連記事

入社後の試用期間とは何か

求人を見ていると、よく目にする言葉に「試用期間」というものがあります。 この試用期間という制度、なんとなく知っ […]

続きを読む

未経験でも司法書士に転職できる?資格や仕事内容など転職前の基礎知識

目次1 司法書士とは?1.1 司法書士資格とは1.2 司法書士資格を取得するためには1.3 試験を受験すること […]

続きを読む

名古屋で転職!名古屋中心の転職エージェントは存在するの?転職エージェントを確認

転職エージェントは数多くありますが、大手や有名なエージェントは首都圏に集中していて、地方での転職活動には向かな […]

続きを読む

気を付けよう!派遣の仕事を辞めるときの注意点

派遣に限らず会社勤めをしていると仕事を辞めたいと思ったことは誰でもあるのではないでしょうか? しかし、アルバイ […]

続きを読む

薬剤師が派遣で働くと、年収は良い?

薬剤師が派遣で働くと、残業もなくプライベートを大事にできて年収大幅up、とよく宣伝されていますが、本当にそんな […]

続きを読む

記事ランキング

1

退職金はいつ振り込まれるの?知っておきたい退職金の基本と振込時期

退職金が振り込まれず不安になっていませんか? 長年勤めた会社を辞めた後であれば、なおさら入金が待ち遠しいことで […]

続きを読む

2

書類選考通過メールはどう返すべき?パターン別、返信例文を紹介!

書類選考を受けた場合、選考通過に関してメールで連絡がくることがあります。 そのメール、どう返信すればよいのでし […]

続きを読む

3

「体調不良」はどう伝える?退職理由の正しい伝え方、ポイントを解説

激務などが理由で体を壊し、いよいよ会社を辞めたいという時、会社側にはどのように伝えればよいのでしょうか。 体調 […]

続きを読む

4

明日から仕事のモチベーションが絶対にあがるおすすめ映画15選

毎日、同じことの繰り返しで、仕事へのモチベーションが下がってしまうときってありませんか? そんなときに見てほし […]

続きを読む

5

書類選考結果、不合格の場合は何日で来る?知っておきたい不採用事例

書類選考の結果連絡、待ち遠しいですよね。 「ダメなら次の企業へ進みたい!」という場合は、どれくらい待てばよいの […]

続きを読む

6

職務要約で「読みたくなる職務経歴書」に!魅力的な職務要約の書き方

職務要約は、職務経歴書全体の印象を決めてしまうほど重要な項目で、小説でいうところのプロローグにあたります。 小 […]

続きを読む

7

空欄だとマズい?職務経歴書の「特記事項」には何を書くべきか

転職活動の際の初めての職務経歴書で、何を書いていいのか分からないという人も多いでしょう。特にテンプレートに「特 […]

続きを読む

8

退職の挨拶と一緒にプレゼントを渡すなら?おすすめの種類や金額、心との関係

会社を辞めるとき、職場の人への退職の挨拶とあわせてプレゼントを渡したいと考えることがあります。何を贈ればいいの […]

続きを読む

9

書類選考の連絡方法は電話?それともメール?正しい対応もあわせて解説します

書類選考の結果を待っている間って、長く感じますよね。 そもそも、書類選考の結果はどのような形で知らされることが […]

続きを読む

10

職務経歴書の作成にはハローワークを活用すると便利!アドバイスから添削まで無料だった!

「職務経歴書」をつくる際、ハローワークを活用できることをご存知でしょうか?ハローワークでは、職務経歴書の書き方 […]

続きを読む

SNSをフォローして最新情報をゲット

おすすめの転職サイト

ピックアップ特集

人気記事TOP10

1

退職金はいつ振り込まれるの?知っておきたい退職金の基本と振込時期

退職金が振り込まれず不安になっていませんか? 長年勤めた会社を辞めた後であれば、なおさら入金が待ち遠しいことで […]

2

書類選考通過メールはどう返すべき?パターン別、返信例文を紹介!

書類選考を受けた場合、選考通過に関してメールで連絡がくることがあります。 そのメール、どう返信すればよいのでし […]

3

「体調不良」はどう伝える?退職理由の正しい伝え方、ポイントを解説

激務などが理由で体を壊し、いよいよ会社を辞めたいという時、会社側にはどのように伝えればよいのでしょうか。 体調 […]

4

明日から仕事のモチベーションが絶対にあがるおすすめ映画15選

毎日、同じことの繰り返しで、仕事へのモチベーションが下がってしまうときってありませんか? そんなときに見てほし […]

5

書類選考結果、不合格の場合は何日で来る?知っておきたい不採用事例

書類選考の結果連絡、待ち遠しいですよね。 「ダメなら次の企業へ進みたい!」という場合は、どれくらい待てばよいの […]

6

職務要約で「読みたくなる職務経歴書」に!魅力的な職務要約の書き方

職務要約は、職務経歴書全体の印象を決めてしまうほど重要な項目で、小説でいうところのプロローグにあたります。 小 […]

7

空欄だとマズい?職務経歴書の「特記事項」には何を書くべきか

転職活動の際の初めての職務経歴書で、何を書いていいのか分からないという人も多いでしょう。特にテンプレートに「特 […]

8

退職の挨拶と一緒にプレゼントを渡すなら?おすすめの種類や金額、心との関係

会社を辞めるとき、職場の人への退職の挨拶とあわせてプレゼントを渡したいと考えることがあります。何を贈ればいいの […]

9

書類選考の連絡方法は電話?それともメール?正しい対応もあわせて解説します

書類選考の結果を待っている間って、長く感じますよね。 そもそも、書類選考の結果はどのような形で知らされることが […]

10

職務経歴書の作成にはハローワークを活用すると便利!アドバイスから添削まで無料だった!

「職務経歴書」をつくる際、ハローワークを活用できることをご存知でしょうか?ハローワークでは、職務経歴書の書き方 […]

もっと読む