Uターン・Iターン転職を目指す人が知りたい地方の転職事情と注意点
- カテゴリ名:転職の基礎知識Q&A
進学を機に都会に出て就職もしたけど、地元に戻って働きたい人のUターン転職、都会で生まれ育ち都会で就職したけど、地方に転職したい人のIターン転職。
都会に注目が集まりがちな働く場所ですが、近年はUターン・Iターン転職を希望する人が増えています。
都会と地方では転職事情も生活環境も大きく異なりますので、勢いで決めず、じっくり考えていきましょう。
ここでは、Uターン・Iターン転職希望者のために、地方の転職事情と注意点を紹介します。
また、Uターン・Iターンに限らずおすすめの転職サイトを知りたい人は「おすすめの転職サイト一覧」から、自分にあった転職サイトを選びましょう。
Uターン・Iターン転職希望者が知りたい地方の転職事情
都会と地方では求人や通勤事情、働き方にどんな違いがあるのでしょうか。
Uターン・Iターン転職を考えるなら、いきなり移住するのではなく、下調べをすることが大切ですよ。
ここでは、地方の転職事情を紹介します。
求人数や職種の選択肢は少なめ
地方とひとくちに言っても規模によって異なりますが、やはり求人件数は少なめです。
都会はゲーム関係やIT系など人気の業界やベンチャーも多く、自由な発想で起業したり、レンタルオフィスなども充実しているため、珍しい仕事や楽しそうな仕事で溢れています。
地方でもそうした企業はありますが、絶対数は少ないでしょう。
結果的に職種の選択肢が限られてきて、地方の特性によっては工場系職種が多い、医療従事者が多いなど偏りがあります。
交通の便が悪い
地方は都会に比べると交通の便が悪いため、転職先を探すときは通勤方法や距離も大きな問題になります。
特に車は必須。
車や免許がない場合は、もともと少ないバスや電車の最寄り駅から近いところでないと通勤が難しいため、それを理由に転職先を変える人もいるぐらいです。
公共交通機関が充実している都会で住み慣れているとペーパードライバー化している人も多いですが、地方勤務では仕事で車を使うことも多いので、運転できないとかなり不便ですよ。
賃金相場は全体的に低い
同じ職種で同じような仕事をするにしても、賃金相場は地方の方が全体的に低いです。
最低賃金を確認すればわかります。
平成28年10月からの最低賃金を見ると、東京は932円ともっとも高く、神奈川の930円、大阪の883円とつづきます。
宮崎と沖縄が714円ともっとも低い金額なので、地域によって大きく異なることがわかりますね。
参照:厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/
実家通いが多い
地方の会社員は実家暮らしが多いです。
20代の若い人だけでなく、30代、40代の中堅でも、独身ならば実家から通っている人は驚くほどいます。
親の介護があるなど事情もある人だけでなく、単に親を頼っている、実家を出る理由が特にないからという人も。
近年は独身率が高いため、敢えて一人暮らしをするより、経済的に余裕が持てる実家暮らしを選択する人も多いようですね。
都会で働いていた人が転勤で地方に来ると、驚くこともあるでしょう。
業界内で情報を共有されやすい
企業数が少ない地方では、競合他社も多くはないので、業界内で情報を共有されやすいです。
例えば弁護士や税理士などの士業。
その業界内では誰が有名でどの事務所がいいなどの情報は、業界人であれば誰でも知っています。
事務所が乱立する都会のように入れ替わりも激しくないため、昔からある事務所が力を持ちやすいということはよくあります。
つまり地方は世間が狭いということ。
会社と何かトラブルがあって辞めてしまった場合、その噂はすぐに広まり、同業他社への転職が難しくなることがあります。
地方に強い転職エージェントを利用すべき
住居地を変える場合は引っ越し先でどんな企業があるのか分からないですから、Web上で求人検索ができる転職エージェントや転職サイトなどを利用する人も多いでしょう。
その場合、地方にも拠点がある転職エージェントや転職サイトを利用することがポイントです。
求人件数自体が圧倒的に多い大手総合型エージェントや、地方求人に特化したサイトなどもあります。
転職を希望する地域にも強いエージェントを探すようにしましょう。
知り合いのツテも検討する
都会の企業に比べて情報量が少なく、転職活動自体が難しいこともあるUターン・Iターン転職。
無職期間を作りたくないなら、知り合いのツテを検討するのも一つです。
地方は横のつながりが強いため、紹介による入社も頻繁に行われています。
ただし、思っていた企業と違っても、紹介者の手前なかなか辞めることがしにくいというデメリットもあります。
紹介者に頼りきるのではなく、面接などを通じて自分自身の目で見極める注意深さが必要でしょう。
Uターン・Iターン転職希望者はここに注意
Uターン・Iターン転職を目指す人の中には、のどかな地方への憧れや住みやすさなどをイメージしている人も多くいます。
ただし誤解も多いので、実態を調べてから転職に踏み切ることも必要ですよ。
ここでは、Uターン・Iターン転職希望者が注意したいポイントを紹介します。
通勤ラッシュはないけど渋滞ストレスはある
都会における通勤時の通勤ラッシュは尋常ではありません。
毎日のことでストレスを感じる人も多く、通勤ラッシュがない地方転職を望むことがあるでしょう。
確かに地方では都会のようなすごい通勤ラッシュはありませんが、車通勤の人が多く、渋滞が起きます。
自宅からの距離が車で15分程度の場所でも、通勤時間帯に出社すると1時間近くかかることも。
通勤ストレスがあることに変わりはありません。
地方だって激務だから侮るなかれ
経済の中心は都会ですから、地方企業はのんびりしていて暇な仕事が多いと思われがちです。
都会の慌ただしさに疲れて地方転職を考える人は、穏やかでゆったりした生活を望むようです。
しかし、それは企業によって異なることであって、地方だから暇ということはありません。
地方企業でも激務なところは多くあると覚えておきましょう。
車通勤が多いので、都会のように終電という縛りなく働けてしまうこともあり、夜中まで仕事をしている人も多いですよ。
前職の上司との違いに愕然とすることも
都会には、やはり優秀な人が多くいます。
革新的な企業も多いため、意欲があってポテンシャルも高い人が力を試したいと、都会に集まっていくでしょう。
周りに優秀な人材がいれば、おのずと自分を鍛え、負けじと頑張っていくもの。
一方、ツテ入社も多い地方では、残念ながらぬるま湯につかって仕事をしている人もいます。
そのため、都会から地方に転職すると、自分の上司にあたる人と前職の上司との能力の違いに愕然とすることもあります。
地方に優秀な人材がいないということでは決してありませんが、上司や同僚の能力レベルに差がある可能性も想定しておきましょう。
物価が低いから生活しやすいわけではない
地方は物価が低いから住みやすいと言われることがありますが、必ずしもそうでもありません。
物価が低い分給与も低めですし、住居の相場が低い分車の維持費などはかかります。
都会のように娯楽施設が少なくても、代わりに旅行にお金をかければ同じです。
住居費用は低い地方ですが、食料品や日用品まで都会と全然違うこともないので、地方に来て思っていたよりお金がかかると感じる人も多いですよ。
世間は狭い!会いたくない人に会うことも
地方は人口自体が少ないので、転職した先や取引先に知り合いがいるなんてことも起こります。
それがいいことだと感じる人もいれば嫌だと感じる人もいるので、自身の性格を考えてみるといいですね。
会いたくない昔の知り合いがいるなら、どこかでばったり会う可能性もありますよ。
地方へのUターン・Iターン転職は下調べをしっかりと!
ストレスを感じやすいと言われる都会を離れ、親や友人もいて安心、のどかでゆったりした環境で働きたいといった理由からUターン・Iターン転職を希望する気持ちはよくわかります。
ただ、地方に大きな期待を持ってしまう人も多いので、ぜひ慎重に考えてみてください。
必ずしもイメージ通りではないので、実態をよく調べてから転職に踏み切りましょう。
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