35歳超えのミドルの仕事事情と転職成功のための心得え
- カテゴリ名:転職の基礎知識Q&A
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35歳を超えた…希望を満たす転職先なんてあるのだろうか?
そんな心配をよそに、転職市場はミドルやシニア層を積極的に求めているようです。
今回は、ミドル層の転職の現状とその背景、転職を成功させるための心得を説明します。
ミドル転職者に需要はある?転職市場の実情
35歳ともなると、業務経験は10年以上の人が多くなります。
キャリアを培ってはきたものの、転職となると年齢の市場価値が気になってくる年代でもあります。
自分たちを育てた年上の人には、同じ企業での仕事を貫いてきた人たちが多かったこともその心理の原因かもしれませんね。
驚きのミドル層需要の伸び率
そんな時代背景を翻すほどのミドル層ニーズが高まっているようです。
doda、JACリクルートメント、リクルートキャリアの転職紹介数の合算データを見てみましょう。
2012年は36歳以上が全体の18.8%、それに対して2015年には、全体の22.7%と上昇してきました。
ミドル層の転職を専門としているエンジャパンのミドルの転職サイトの調査によると、2017年の求人が増えると回答した転職コンサルタントが78%にも上っています。
さらには、ミドル層の給与も上昇傾向の様子。
2016年と比較して、ミドル層の給与の上昇を感じているコンサルタントが全体の60%という結果が出ています。
需要度の高い業界や職種
年齢層が高くなると、転職回数が多くなる懸念もありますが、それでも転職成功できている人たちがいます。
特に、営業やマーケティング、経営や経営企画、事業企画といった分野が多いようです。
求める能力やスキルを満たしてくれていれば、転職回数は問わない企業もあります。
また、35歳以上となるとマネージメント層の需要が見込まれるのが通例。
しかし、非管理職のままでの第一線のプレーヤーとしての活躍を期待する求人も同様に増えているそうです。
ミドル転職者の需要増加の背景
ミドル層の転職求人が増えている背景を見ていきましょう。
売り手市場の現状に、ミドル層の何が魅力をもたらしているのかも見えてくるかもしれません。
収入を最優先にしない職業人の増加
ミドル層の給与レベルが上昇しているという認識が高いことはお伝えしました。
年齢が高くなると、企業にとっては給与が高いことがデメリットでもあります。
この矛盾の裏に「それでもほしい」が隠れているようです。
現在のミドル層は、社会人初期から、もともと仕事内容で仕事を選べる環境にあった人が多く、仕事への学習意欲も向上心も旺盛で、仕事レベルが高い傾向にあります。
使える人材が多いため、その確保に企業は積極的になり、それが給与に反映されているという声もあるようです。
優秀なリーダーが圧倒的に少ない
職業人の転職先は、日本だけでなく世界に広がり、しかも売り手市場となれば、ミドル層も流動します。
マネージメント層も入れ替わることになるのです。
マネージメント層の確保は、企業にとって必須と言えるでしょう。
現代は、40代だから、今の企業で定年まで…と考える人は減少の一途を辿っているようです。
年々、新規企業、ベンチャー企業の設立は増え、35~50代でもバリバリに活躍できるフィールドが世界に溢れているのです。
仕事に対する自己確立が頑丈
社会人になって10~20年経過すると、多くの自分視点、社会視点をひと通り経験するでしょう。
その中で確立されていく自分の働き方、自分の生き方、それぞれの理想のスタイル。
また、世界の流れで、それらを、多種多彩な選択肢の中から選び出したり、自ら創り出すことすら可能な時代です。
35歳を超えたミドル層なら、十分な知見を持っているとも考えられます。
自分で判断し、選んで働く、その自分に責任を持つ力を備えているとも言えるでしょう。
そんな自律的で創造的な働き方のできる人材を、企業は求めているというのも、事実ではないでしょうか。
ミドル層の転職を成功させるための心得
体力とフレッシュさには、すでに若者には負けてしまうことの多いミドル層。
時代の波に乗っかるだけでは、転職を成功させていくことは難しいでしょう。
異なる波が押し寄せてきて、また瞬時に状況を変える可能性はいつの時も存在するものです。
まだまだ、これからという気持ちをもつ
転職を考えるなら、35歳、40歳、どんなに年を重ねても、ひと昔前のように「ここで落ち着く」という終焉感を持たないことが大切かもしれません。
この年代になると、その経験値や知識量は、人によって大きな差があるものですが、一定量には達しているでしょう。
今の自分以上を求められなくなるとき、仕事に熱意をもって向き合うことが難しくなるでしょう。
現状維持を求めるようになったとき、変化する時代の中、パフォーマンスは落ちてしまうものです。
傲慢さと満足感をゼロに
社会経験を積んで、知恵も知見も持っていることには、大きなリスクがあります。
ときに、傲慢になることがあるということです。
このことは、ほとんどの企業がミドル層やシニア層に対して抱く、大きな大きな懸念要素。
言葉にも、態度にも、仕事の質にも現れてしまうもので、年齢が高い分、周りへの影響力も大きくなります。
何でもこなせるような錯覚すら覚えることもあるかもしれません。
長い社会経験の中で、それが錯覚であることは誰よりも承知していても陥ってしまうこともあります。
どんなに上級で上質な仕事ができるようになっても、一定の危機感を謙虚さの源として携えておくことは大切でしょう。
自分を捨ててでも柔軟さを重視
現代社会の中で、柔軟さがないと、年齢を問わずビジネスパーソンとして生き残ることが難しいものです。
実績、プライド、多くの経験、膨大な知識、培った人脈。
10~20年かけて培ったものも、捨ててしまえるほどの柔軟さを持ちましょう。
積極的に新しいものを受け入れていく柔軟性の必要性は今後さらに高まっていくでしょう。
培ったものをギュッと固辞しようとすれば、うまくいかなくなることが増えるでしょう。
ミドル層にとって、培ったものを手放すことは簡単なことではないかもしれません。
しかし、それが企業や社会が求めていること。
自分を活かし、高めていく手段であることを心に留めておく必要があります。
学びのアンテナを狭めない
これまでの自分の専門分野を深めるも良し、新たな興味を発見して新しい知識を得るも良し。
学びを続けることは、単にその分野に詳しくなるという恩恵に留まりません。
学びの行動、知識、意欲が、あらゆる人との繋がりを運んできます。
学びのひとつひとつの要素の掛け合わせや組み合わせが、新たな視点や発想を運んできます。
これからのミドル層は、仕事を頑張ることより、仕事の楽しみ方を、追ってくる世代に教えてあげられるといいですね。
35歳を超えたからこそ仕事を楽しむ転職を!
仕事の何を楽しみととるかは人それぞれかもしれません。
長い経験の中で、スキルや能力とともに楽しむ術も習得しているのではないでしょうか。
全部を捨てたとしても、楽しむ術は、ぜひ、応用して次の世代に見せていくのもいいですね。
ミドルとしてのひとつの大きな仕事なのかもしれません。
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