薬剤師が派遣で働けば、月収がよくなるって本当?実際のところを、解説します!
- カテゴリ名:転職の基礎知識Q&A
調剤薬局やドラッグストアで社員として働いていれば、年収も悪くないけど、残業も結構あるし、それなりに大変ですよね。
派遣だったら、決まった時間だけ働いて、月収が良くなるとよくネット広告で見るけど、本当なのでしょうか?
実際には、月収はよくなることもありますが、思ったとおりでないこともあるんです。
派遣薬剤師として働き始める前に、知っておいた方が良い派遣のお給料や年収の仕組みがあるので、その実際のところと、派遣がフィットするライフスタイルについて解説します。
目次
薬剤師だけど、月収が上がるなら派遣で働きたい?
残業なし、土日休み、でも月収大幅up!
と見たら、そりゃあ誰でも反射的に働きたいと思いますよね。
でも、そもそも本当にそんなに月収が上がるものなのでしょうか?
しかも、世の中では「派遣」そのものに余りいいイメージはないし、たとえ薬剤師とはいえ、派遣への転職なんて大丈夫なの?
と感じてしまうのも、確か。
まず、派遣で働くとはどういうことか、考えてみましょう。
契約社員やパート薬剤師と派遣薬剤師は何が違うの?
派遣は契約に期限がある、いわゆる有期契約なので、よくわかっていないと契約社員と混同するかもしれませんが、派遣契約と契約社員は契約形態が全く異なるので、よく理解しておきましょう。
薬剤師に限らず、契約社員は、雇用主と直接契約を結んで、労働契約期間や勤務日・時間を決めて契約します。
一方派遣は、働く人、ここでは薬剤師は派遣会社と契約をして、派遣会社が企業と契約して、薬剤師を派遣します。
よく覚えておくべきなのは、派遣会社と契約しても、実際に派遣されて仕事をしなければお給料は発生しません。
例えば、3ヵ月の契約でA薬局に派遣されて期間満了、その2週間後からBドラッグストアに派遣されたとすると、その空いた2週間分はお給料がないんです。
非正規雇用は一般的に印象が悪いけど、薬剤師にも関係ある?
確かに、世の中のニュースで派遣は非正規、時にワーキングプアと言われ、余り良い印象はありませんが、薬剤師の場合は、この点は心配する必要はないでしょう。
非常に需要が高い医療系国家資格なので、一度派遣になったら次の転職に不利、世間的に立場が低い、などということは全くありません。
派遣では職場を短い期間で変わる傾向にありますが、この点も薬剤師にはさほどマイナスにはなりません。
薬剤師が派遣で働くと、月収が良くなるもの?
ネット上でよく見かける広告では、かなり高額のモデル月収が出ていますよね?
なぜそんなに高い月収になるのでしょうか?
その根拠に迫ってみたいと思います。
派遣薬剤師の月収の根拠
派遣薬剤師の月収の根拠は、時給です。
派遣契約そのものが、月収や年収契約ではなく、時給契約だからです。
そして、その時給は確かに高い場合がほとんどです。
首都圏では、大体2500円から3500円が相場で、場所が不便だったり辺鄙だったりすると、時給5000円、薬剤師が不足している地域だとそれ以上というケースもあります。
派遣薬剤師の月収は、高いかもしれない
時給が良いので、1ヵ月フルタイムで働けば、時給×1ヵ月の総労働時間の金額で、確かに月収は高くなるでしょう。
薬剤師が不足している地域で時給5000円だったら、一週間40時間、4週間として月収80万!
ただし、首都圏相場の3000円だったら、月収48万円です。
でも残業なし、土日休みだったらいいほう?
派遣会社の広告で、一点注意が必要なところがあります。
月収○○円!と出ている場合、その横か下か、周囲を良く見てください。
小さい文字で月22日として、みたいな表示がないでしょうか?
確かに、22日働く月もありますが、例えば2月は大抵もっと少ない、それだけ月収も減るというように派遣の月収は、月の稼働日によって月収が変わります。
派遣会社の広告は、一番高い想定月収が掲示されていると考えましょう。
派遣薬剤師の年収は、それほど高くはないかもしれない
もし時給5000円で、月収80万円、一年働いたら、年収960万?
これなら一年間薬剤師不足の土地に引っ越して、がんばります?
実は、派遣は契約期間が短い場合が多いので、一年間そこで働けるとは限らないんです。
例え薬剤師不足の土地でも、会社の方針が変わり、人員が必要なくなれば、契約終了はありえます。
そして、一ヵ所の派遣期間が切れて、次に行くまでに間が空けば、その間のお給料は出ないので、その分年収は下がります。
また、よく確認する必要があるのが、交通費です。
派遣薬剤師の場合は、支給される場合もされない場合もあります。
支給がない場合は、交通費が自腹なので、月収や年収が高くても、交通機関や車を使えば、交通費やガソリン代がかかります。
派遣薬剤師として働くのは、結局おトク?それとも損?
派遣薬剤師は時給が高いので、短期間や短時間であれば、パートで働くよりもおトクといえます。
しかし、月収が変動したり、派遣先が変わる時に間が空くと月収が下がるなど、長期的な視野では場合によっては損をするかもしれません。
働く時間や曜日が選べたり、期間を短期で区切れるのがメリットであればおトク、正社員で働く代わりに派遣薬剤師として働いて、月収だけ上げよう、という考え方だと、結果的に損をすることもある、派遣に転職する場合は、このあたりをよく見極めましょう。
家庭がある女性薬剤師や、女性に限らず短期的視野では嬉しい選択肢
派遣薬剤師の時給はパートより高いことが多いので、家庭を持っている薬剤師の女性には、派遣薬剤師は嬉しい選択肢でしょう。
条件に合ったところを派遣会社が探してくれるので、残業や勤務時間について希望を伝えれば候補の提示を待つだけ。
仕事を探すのも、楽なのです。
少ない勤務時間や日数でもある程度の月収になる派遣薬剤師
派遣薬剤師は大概アルバイトやパートよりも時給が良いので、週1日だけ、1日5時間週2日だけ、といった稼動でも結構良い月収になります。
主婦業や育児への影響を少なくして稼げる月収としては、高いと言えます。
短期間の稼動で稼げる派遣薬剤師
よくあるのが、留学までの期間や、次の就職までの期間だけ働きたいという場合。
家庭を持った女性でも、夫の転勤の引越し先で、そこに住むのは限られた期間だけど、働きたいという場合。
一時的に居住地が変わっても、そこで暫く働ける、しかも時給が良い、これは派遣薬剤師のメリットとして大きいです。
家庭がある女性薬剤師に派遣薬剤師はかなりオススメ
家庭や育児は第一優先、でも薬剤師として少し働きたい、午前中だけ働きたい、子供のお迎えがあるので午後は4時まで、といった希望に応えられる派遣薬剤師は、条件を派遣会社に伝えれば良いので、家庭がある女性薬剤師にベストな働き方を選択できるスタイルだといえます。
また、残業どうしても無理ですか?といったプレッシャーをかけられたりする場合も、交渉は派遣会社に任せられるのも嬉しいところです。
シングルマザーだって派遣薬剤師なら
世の中で、派遣で働くシングルマザーの生活の厳しさが時々ニュースになりますが、派遣といえど派遣薬剤師は心配ご無用。
時給が圧倒的に良いので、月収も通常の派遣ワークとは比べ物になりませんし、一般事務などとは異なり、一度派遣で働いても社会的にもキャリアにも、派遣であることがマイナスにはならないからです。
シングルマザーで、お子さんが小さいうちはフルタイムで働いても残業は無理、といったニーズにも派遣薬剤師という働き方なら満たせます。
ライフステージの変化に合わせて働き方が選べる派遣薬剤師
子供が小さいうちは、週1日、段々手が離れて教育などにお金がかかるようになってきたら稼働日を増やしたり、フルタイムにしたり、ライフステージの変化とともに働き方が選べるのも派遣薬剤師の良いところです。
また、60歳以上でも、身体の無理をせず、週1、2日だけ働いて、年金をもらうまである程度の月収を確できることも魅力です。
派遣薬剤師の月収は高いとはいえ、長期的視点では損得が変わるので、冷静に考えて上手に派遣で働きましょう!
派遣会社の広告の月収は鵜呑みにはできないとはいえ、月収そのものは比較的高い派遣薬剤師。
広告の月収だけを目当てに派遣薬剤師になると、「思っていたのと違った!」となりますが、ライフスタイルに合わせてフレキシブルに働けるという点では、非常に魅力的な働き方となりえます。
自分の希望やニーズを冷静に分析して、派遣薬剤師のメリットとなる部分を活用して働きましょう!
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