介護のパートはきついって本当?介護パートの仕事の実態とは
- カテゴリ名:業界・職種・企業研究
「きつい」「大変」「ブラック」などと言われることが多い介護の仕事。
パートスタッフは実際にどのような仕事を担うのでしょうか。
介護パートの仕事内容を紹介するとともに、介護の仕事が「きつい」と言われる理由に迫ります。
目次
「きつい」と言われる介護パート、どんな仕事をするの?
介護業界の人手不足が注目されると同時に、介護の仕事の大変さを見聞きすることも多いかもしれません。
介護のパートでは、実際にはどのような業務を担当するのでしょうか。
介護パートがきついのかどうか、まずは仕事内容からみていきましょう。
一言でいうと「高齢者のお世話」が介護の仕事
介護の仕事は一言で表すと「高齢者のお世話」をすること。
その中でも大きなウェイトを占める、排せつ・入浴・食事・移動の介助について紹介します。
排せつ介助
人間が生きていく上で欠かせない「排せつ」。
排せつ介助はにおいも伴うため、介護業界が「きつい」とされる理由のひとつと言えるかもしれませんね。
排せつ介助の仕事は、おむつの交換だけではありません。
できるだけ自力で排せつできるよう、トイレやポータブルトイレに促すのも介護パートスタッフの大切な仕事です。
非常にプライベートな分野でもあるため、自尊心を傷つけないような心配り、ケアが必要となります。
入浴介助
介護の仕事では、基本中の基本と言えるほど大きなウェイトを占める入浴介助。
大人ひとりの体を支えたり、洗ったりするので、非常に体力を使います。
介護パートの中でも「きつい」仕事のひとつかもしれませんね。
入浴介助は、安全な状態で入浴をサポートし、体を清潔に保つことが大前提ですが、そのためには浴室や脱衣所の温度などにも気を配ります。
また、皮膚状態など利用者の体の変化にも気を配りながらケアを進めるのも、介護の大切な仕事です。
食事介助
高齢になると噛む力が弱くなったり、飲み込むことが難しくなったりしますので、介護施設では、食事はあらかじめ利用者の状態にあったものが用意されます。
利用者のペースにあわせておいしく食べられるように、食べ物を口に運ぶだけでなく、誤嚥を防ぐために、姿勢や様子に気を配りながらの介助が求められます。
声をかけながら楽しく食事ができるようにするのも介護のひとつ。
パートスタッフのコミュニケーション能力が期待される仕事でもありますが、意思疎通が難しい利用者さんとのやり取りは、慣れるまでは「きつい」と感じるかもしれません。
移動介助
介護の仕事では、車いすで移動をサポートすることもありますが、自力歩行が可能な方でもつまずきや転倒の危険性があるため、立つ・座る・歩くといったそれぞれの動作を安全にサポートします。
転倒が元で寝たきりになることもあるため、「食事の席につく」というシーンでも介護スタッフは目を配る必要があります。
これら4つの仕事の他にも、就寝介助やレクリエーションなど、介護の仕事は多岐にわたります。
細かい仕事の内容は、パート先によって異なる
パートスタッフの具体的な仕事内容は、働く場所によって異なります。
介護施設・訪問介護事業所といった勤務先でも業務内容は変わりますし、同じ老人保健施設であっても、施設によって任される仕事は変わってきます。
「どの現場がきつい」と一概には言えませんので、不安が大きい場合は、具体的な仕事内容をあらかじめ確認しておくことをおすすめします。
無資格の場合は、サポート業務からスタートするのが一般的
特に介護の仕事が未経験で資格もないというような場合には、まずは先輩スタッフのサポート業務などからスタートするケースがほとんどです。
無資格未経験でパートを始める際は、どんな現場でも最初はきついと思うはず。
ですが、教育体制がしっかりしているところを見つけておくと、安心してパート勤務をスタートすることができますよ。
なぜ「きつい」?介護パートがきついと言われる理由
介護パートの仕事が大体わかったところで、なぜ介護パートが「きつい」と言われるのか、その理由を挙げてみましょう。
体を使う介護の仕事は、肉体的につらい
まず、介護の仕事は肉体的にきつい仕事です。
高齢者の入浴や着替えなど、場合によっては大人ひとりを抱えることもある介護の仕事は体力勝負。
介護のノウハウとして、「楽」に抱えたり支えたりすることもできますが、それでもパートを始めた時期は「きつい」と感じる方も多いようです。
命にも係わる介護職の責任の重さ
介護の仕事は体力的にきついだけでなく、精神的にきついと感じることもしばしば。
食事や入浴など、どれを取っても高齢者の健康や命にかかわる仕事であるため、慣れないうちは特に、その責任の重さをきついと感じることもあるようです。
利用者の家族への対応が負担になることも
介護施設では、利用者だけでなく、利用者の家族への対応も仕事のひとつです。
パートスタッフでも、デイサービスの送迎や施設での面会など、様々なシーンで利用者の家族に接する機会があります。
利用者の方の様子を報告することもあれば、向こうから様子を聞かれたり、新たな要望をうかがったりすることも。
中には、過度な要求をされることもあり、家族対応がきついという声も少なくはないようです。
人間関係のトラブルも多い?
パートスタッフをはじめ、介護職は女性が多数活躍する職場です。
それゆえに、「人間関係の揉め事が多い」「人間関係がきつい」という声も、ちらほら聞かれます。
どのような職場にも人間関係のトラブルはつきものですので一概には言えませんが、余計なトラブルに巻き込まれないようアンテナをはっておくといいかもしれませんね。
介護の仕事、パートスタッフだからこそ「きつい」のはこんな時
介護職がきついと言われる理由を紹介しましたが、パートスタッフだからこそきついと思うことも当然あります。
パートだからこそストレスに感じやすいのは、以下のようなポイントです。
正社員と同じ仕事を任される
人手不足の介護業界では、パートスタッフも立派な戦力として活躍しています。
特に、経験がある方や資格がある方ほど仕事ができるので、任される仕事がどんどん増えて、正社員と同じような扱いを受けることも。
パートなのに正社員と同じ仕事が期待されると、次第に「きつい」と不満が出てきますよね。
こうした職場の期待を「きつい」と感じるパートさんは多いようです。
福利厚生が少ない
介護の仕事に限ったことではありませんが、正社員に比べると、パートスタッフに対する福利厚生は少ないのが一般的です。
当初はそう割り切っていても、正社員同等の仕事を任されたりすると、段々と不利に感じてしまう事も。
長期にわたって勤務を続けていると、パートとして働く上で福利厚生の少なさが不満となり、ひいては「パートはきつい」という愚痴になってしまいやすいのです。
「もっとこうしたらいいのに……」が言えない
正社員が指示を出し、パートはその指示に従って仕事を進めるというのは一般的な仕事のやり方。
正社員よりもパートの方が、発言権が少ないというは介護職に限ったことではありません。
介護の仕事は、各々の介護施設・現場で若干やり方に違いがあります。
介護職経験のあるパートの場合は、「以前働いていた施設のやり方の方が効率がいい」と思っていても、提案しづらく従うしかないということも。
自分のやり方でできない、提案がしづらいというのが、介護パートゆえのきつい部分でもあるのです。
介護パートが「きつい」原因は、勤務先によっても変わる
介護のパートは肉体的にも精神的にもきついところがあります。
しかし、一方で非常にやりがいのあるパートとして魅力を感じる方が多いのも事実。
介護パートは、介護施設や事業所によっても仕事内容が異なるので、自分にあった勤務先を見つけることで「きつい」と思う原因を減らすこともできますよ。
職場選びや周囲とのコミュニケーションで乗り切ってみてくださいね。
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