起業に失敗しても再就職できる?会社員に戻る人が今やるべきこと

起業に失敗しても再就職できる?会社員に戻る人が今やるべきこと

起業に失敗すると考える王道の方法が、会社員として再就職することです。
その際気になるのが「果たして再就職できるのか。」ということ。
会社員から会社員への転職活動と比べて不利になるのではないかと、不安に思うこともあるでしょう。
ここでは、起業を経て一般企業に再就職することは可能なのか、何があれば叶うのかを紹介します。

起業に失敗しても再就職は可能なのか

起業の失敗を経て再就職する可能性はどの程度あるのでしょうか?
再就職を目指すにあたって不安に感じている人も多いので、ここでは再就職の可能性について紹介します。

自営業やフリーランスからの再就職は難しいと言われる

一般的に自営業やフリーランスから再就職することは難しいと言われることが多いです。
しかしそれは再就職時の年齢や経験、スキル次第とも言えるでしょう。
実際に企業の人事担当者に話を聞いてみると、自営業やフリーランスだったという経歴そのものが不利になるわけではないのです。
通常の転職に比べて極端に難しいとは言えませんので、不安に感じ過ぎる必要もないのですよ。

会社員としての資質の有無が問われる

起業に失敗して再就職できるかを見極めるためには、自身に「会社員としての資質」があるのかを問いかける必要があります。
例えば上司や先輩、同僚たちとコミュニケーションを取りながら仕事をしていく、自分がやりたくない仕事、苦手な仕事だろうと文句を言わずやっていくことも会社員としての資質の一つです。
会社員としての資質を備えている人であれば、起業に失敗した後だろうと再就職のチャンスは十分あるでしょう。

何でも一人でやってきた苦労は活かせるはず

会社は組織ですから、業務分担がされていることが多いです。
チーム全体として会社の業績に貢献するために必要ですが、個人の観点からすると、限られた業務しかできないというデメリットもあります。

一方起業経験がある人ならば、会社運営の一連の流れをほぼ一人でこなしてきたはず。
従業員を雇っていたという方でも、最初は一人で何でもやって苦労した経験もあるでしょう。
分からないことがあればその都度調べたり、試行錯誤してきた経験は会社員としても役立てることが可能。
特に中小企業では一人で幅広い業務をこなすことがありますので、起業経験を強みとしてアピールすることもできるのです。

起業再就職組に対して人事担当者は何を思うのか

起業を経て再就職をする人に対して、企業の人事担当者はどんなことを思うのでしょうか?
ここでは、企業の人事担当者が不安に感じる点を紹介します。

社長から一般社員へ戻れるのか

起業していたということはその会社のトップだったということです。
友人たちと起業していた場合でも、経営の中心人物である点は同じはず。

しかし会社員に戻れば、経営からは遠ざかり雇われの身となります。
これまで自分が思うようにやってきた仕事も、一般社員ではそうはいかない。
その状態に果たして耐えられるのかという不安があります。

再び起業にトライするため辞めてしまうのではないか

自由度が高い、自身の力を試すことができるという点で、起業経験者は一度失敗しても再度起業することが多いです。
そのため企業の人事担当者も「また起業のため辞めてしまうのでは?」と思います。
時間や費用をかけて採用活動・人材育成をするわけですから、雇った人が辞めてしまうのは企業側にとって大きなデメリット。
今後は会社員としてやっていくという覚悟を伝えられるかどうかがポイントです。

職場における協調性はどうなのか

会社員ではなく起業を選択する人は、性格的に会社員になじまないという人も多いもの。
言われたことをただやるよりも、自分のアイデアを実行したり、自分の判断で物ごとを進めたいのです。
それはそれで一つの能力なのですが、会社員として働くには協調性という点が気になります。
自分と意見が異なる上司や先輩の言うことを聞いて業務を遂行できるのか、同僚たちと協力しあってチームの一員として存在することができるのか。
日本では個人の能力よりもチームワークを大切にする側面がありますので、協調性をもって働けるのかを見極めようとします。

起業して再就職を目指す人が今すべきこと

起業に失敗して再就職の道を選ぼう、そう決めたのであれば今すべきことがあります。
ここでは、再就職のために必要なことを紹介します。

起業経験で得たスキルの棚卸

起業からの再就職だろうと、会社員としての転職だろうと、中途採用者であることは変わりません。
転職を成功させるためには、これまでの経験やスキルを活かす仕事を選ぶのが大前提。
起業経験を含めた経歴の中で、何をやってきたのか、どんなスキルを身につけてきたのか、その棚卸を行いましょう。
そのうえで、経験やスキルが活かせる業界、起業を探していくのです。
あわせて自己分析も行い、転職活動の方向性を見極めます。
ここは重要なポイントなので、時間をかけてでもしっかり行うべき。

ビハインドがあるからプロの手を借りるのも必要

起業年数が長く会社員という立場を長く離れている、もしくは学校卒業後そのまま起業したという人もいるでしょう。
会社員としてのブランクが長い、そもそも会社員としての経験がない場合、やはり企業の人事担当者の不安は大きくなります。
再就職できないことはありませんが、他の応募者に比べて不利になる要素があるのは確かです。
転職活動も戦略的に行っていく必要があるでしょう。
転職エージェントなどのプロを頼る、ハローワークの相談窓口を利用するなどして第三者の力を借りることも大切です。

知り合いのツテで再就職するのもアリ

起業経験者が期待できるのが人脈です。
起業は横とのつながりが大事ですから、それを利用して再就職先を紹介してもらうのは一つ。
企業としても、見ず知らずの人より素性が明らかな人を雇う方が安心できるというものです。通常の転職活動に比べると内定確率もぐっと上がるでしょう。

ただし、紹介者の好意を裏切るようなことはできませんので、辞めたいと思っても辞めにくくなるのは事実です。
また、いくら紹介してもらうからと言って企業研究をおろそかにすると後悔することも。
あくまでも紹介者はきっかけを作ってくれるだけであり、転職先を見極めるのは自身の責任においておこなうべき、という点は忘れないようにしましょう。

借金があるなら返済計画を立てる

起業に失敗した後ですから、借金がある人もいるでしょう。
再就職時に借金の有無を問われることは通常ありませんが、悪質な金融業者から借りてしまっている場合などにトラブルがないとも限りません。
借金の返済に困っているならば弁護士などの専門家に相談するようにし、返済トラブルに巻き込まれないようにだけはしておきましょう。
通常の返済方法であれば、あとは会社員として働いてコツコツと返していくだけです。
後ろめたい気持ちを持ったり、不安を感じ過ぎたりする必要もないのですよ。

起業失敗から再就職するときの心構え

起業の失敗を経て会社員として働き始めるには、自身の心構えが重要になります。
どんな心構えをもっておくべきなのかお伝えします。

雇われの身になる覚悟をもつこと

もっとも重要なのが、会社員として働いていくという覚悟です。
これができていないと、周囲とぶつかって孤立する、上司のやり方に納得できず辞めてしまいたくなるなどし、「自分にはやっぱり会社員は無理だ。」と思うことに。
その際に再度起業できるだけのノウハウや資金があればいいのですが、起業できないなら再転職になります。
起業→再就職→転職という流れでは、次の転職はさらにハードルが高くなるでしょう。
企業の人事担当者も「起業した人が会社員としてやっていくのは難しかったのだろう。」と思うからです。
現時点では会社員として働くという道を選んだ以上、会社の慣習や周りにあわせてやっていくしかありません。
その強い覚悟を持っておきましょう。

再度起業を目指したいなら勉強と割り切ること

起業の夢が諦めきれず、いつか再起業を目指したいと思う人もいるでしょう。
その場合、数年は会社員として働くと決めて、会社員の間はどんな仕事でもやるぐらいの気持ちが必要です。
辛い仕事も、いつかの再起業につながる勉強だと割り切れば頑張れるはず。
会社員としての苦労が人を雇う立場になったときに役立つことでしょう。

起業を失敗しても再就職できるが覚悟が必要

起業の失敗を経て再就職することは十分に可能です。
一般的に起業組の再就職が難しいと言われるのは、本人の覚悟や資質の問題であって、起業経験そのものが不利に働くわけではないのです。
とはいえ会社経営と会社員として働くことは全く別もの。
変化を受け入れる覚悟は必要と言えるでしょう。会社員として働くために何が必要か、そのことを深く考えた上で再就職を目指していきましょう。

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