介護資格なしでも転職可能?気になる給与や評価基準、仕事への影響を検証

介護資格なしでも転職可能?気になる給与や評価基準、仕事への影響を検証

介護業界で働いている方や介護の仕事に興味がある方は、介護資格を取得すべきか悩むことがありますよね。
介護資格なしでも転職したり、給与アップや評価につなげたりすることは可能なのでしょうか。
ここでは、介護資格なしでの転職可能性や活動方法、仕事に与える影響を解説します。

介護資格なしでも介護の仕事に転職できる?

介護の仕事に興味があり、転職を考えている方もいるでしょう。
介護業界は今後ますます需要が高まると考えられますから、将来性豊かで注目すべき業界です。
気になるのは「介護資格なしでも転職できるのか?」という点。
ここでは、介護資格なしでも転職可能か、できる介護業務はあるのかを紹介します。

介護資格を問わない求人の有無

介護施設の求人には、介護資格なしでも応募条件をクリアできるものが多数あります。
学歴や経歴を問わない場合も多く、未経験介護資格なしでも介護の仕事に転職することは可能です。
求人によっては、転職後に介護初任者研修受講を要件としている、資格なしだとアルバイトや契約社員扱いになるといった違いがあるため、募集要項をよく確認しましょう。

介護資格なしで転職した場合のキャリアパス

介護資格なしでも無事に転職できた場合、その後のキャリアパスはどうなるのでしょうか。
介護資格なしで介護の仕事を続けることは可能ですが、正社員であれば「介護職員初任者研修」の受講を勤務先から求められる可能性はあります。
その後は、実務者研修を修了し、3年以上の実務経験を積み、介護福祉士を目指していく方も多いです。
介護職のキャリアパスとしては現在介護福祉士が最上位とされていますが、新たなキャリアパスとして、介護福祉士の上級資格である「認定介護福祉士」の設置も検討されています。

介護資格なしでもできる仕事は?

介護資格なしでもできる仕事としては、掃除や整理整頓、洗濯や買い物、食事の準備などの「生活援助」のほか、レクリエーションの手伝いやお話の相手などがあります。
食事入浴介助やおむつ交換などの「身体介護」も、介護施設内であれば資格なしでもおこなうことができます。
介護施設内での一般的な介護業務については、資格なしでもできることが多いという点は覚えておきましょう。

介護資格なしだと給与はどうなる?

介護資格なしでもできる業務はたくさんありますが、有資格者と給与面での違いはあります。
介護業界では給与の評価基準として「資格の有無」「経験年数」を重要視されるからです。
資格なしの場合の給与相場は月収14~17万円ほど、資格を取得すると3千円~1万円程度の幅で資格手当がついていき、賞与もプラスされることがあります。
資格なしだと給与がかなり低いこともあり、不満材料にもなります。

介護資格なしで転職するには?

介護資格なしでも転職自体は可能ですが、実際にどのような方法で転職していけばいいのでしょか。
ここでは、介護資格なしで転職する方法を紹介します。

資格を問わない求人に応募する

まずは資格なしでも応募できる求人を探すことになります。
介護事業所の求人を網羅的に探しいく方法でもいいのですが、転職サイトや転職エージェントを利用すれば、「資格なし」「未経験可能」などの条件を設定できるため探しやすいです。
介護業界は人手不足で完全な売り手市場なので、資格なしでも働ける求人を見つけるのはさほど難しくはないでしょう。

転職してから資格取得を目指す

どうしても働きたい事業所で介護資格が必要だった場合でも、諦めるのはまだ早いです。
事業所によっては、転職後に資格取得することを前提として雇ってくれる場合があるからです。
社会人経験があり、意欲的でビジネスマナーもしっかりしている人であれば、転職した後に真面目に資格取得に取り組み、すぐに取得できると予想されるためチャンスがあります。
すべての事業所に該当するわけではありませんが、転職はタイミングが大切なので、問い合わせだけでもしてみるのは1つでしょう。

志望動機と意欲のアピールが重要

介護資格なしだと資格という明確な判断基準がないため、応募先への意欲が感じられる人であることが重要です。
特にチェックされるのは志望動機。
なぜ介護の仕事に就きたいのか、数ある事業所の中でなぜ応募先を選んだのか、しっかり掘り下げて考えておくようにしましょう。
介護業界はハードワークや待遇の悪さから離職率が高い傾向にあります。
意欲が高い人でなければ続けることが難しいため、介護資格なしで採用されるには大切なポイントと言えますよ。

介護従事者としての適性を判断される

介護資格なしでさらに介護業界未経験の場合、「本当に介護の仕事ができるのか?」を気にされます。
きつい仕事にも耐えられるのか、利用者と接しても問題ない人物かどうか、介護従事者としての適性を判断されることになります。
介護は利用者や家族、他の職員たちとのコミュニケーションが発生する仕事なので、適切にコミュニケーションが取れるかどうかも確認されるでしょう。
これまでの経験から、介護業務に活かせそうなエピソードを洗い出し、介護職として働く姿をイメージされるように応募書類作成や面接対策をおこないましょう。

介護資格なしだと仕事の評価はどうなる?

介護資格なしで転職した場合、事業所や周囲からの仕事上の評価はどうなるのでしょうか。
ここでは、介護資格がないことが仕事に与える影響を紹介します。

業務範囲に大きな違いはない

介護資格を取得した場合でも、「資格を取得してもできる業務に大きな違いはない。」と感じることがあります。
生活援助も身体介護も資格なしで携わることができるため、資格取得が業務内容を大幅に広げることにはならないのです。
ただし、訪問介護は資格なしではできません。
介護業界の中でも訪問介護分野は将来性が高いため、訪問介護に興味がある方は資格取得を目指しましょう。

資格はわかりやすい評価基準になる

介護職員を評価する立場の人は、職員1人1人につきっきりでスキルレベルをチェックすることはできません。
そのため、資格の有無が1つのわかりやすい評価基準になります。
特に給与には保有資格レベルによって明確に給与水準が定められていることもあるので、資格取得には大きな意味があると言えるでしょう。
他業界の場合、民間資格や検定が乱立しており、資格取得が直接的な評価に結びつかないことも多くあります。
介護業界は資格取得を主軸としたキャリアパスが認知されているため、目標設定がしやすいのはメリットですね。

介護資格なしだと利用者はどう感じる?

介護資格なしの職員と、介護資格ありの職員、全く同じ業務を担当したとして、利用者の感じ方は異なります。
資格があることで利用者の安心感につながり、コミュニケーションが取やすくなることも。
自分自身のためにも、利用者や家族が安心して生活してもらうためにも、介護資格取得を前向きに捉えてみることも大切ではないでしょうか。

介護資格なしなら「介護職員初任者研修」を目指そう

「介護資格なしで転職するのは勇気がいる。」「介護資格なしで転職したけどこれからどうスキルアップすればいいのかわからない。」といった悩みを持たれる方もいるでしょう。
その場合、まずはもっとも基本の資格である「介護職員初任者研修」を受講しましょう。
初任者研修は受験資格が問われず、受講期間も1~3ヶ月程度と短めです。
比較的簡単に修了できるうえに、転職先の選択肢や周囲からの評価も変わるでしょう。

介護資格なしでも転職できる!

介護資格なしでも介護業務をおこなうことができ、求人も多数あるため、転職は十分に可能です。
とはいえ、有資格者に比べると転職先や業務範囲が狭くなり、評価や給与も変わってくるため、基本の資格取得を目指すことをおすすめします。
介護資格なしで転職して、働きながら資格取得を目指す方は大勢いるため、ぜひ前向きに考えてみましょう。

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