未経験でも秘書に転職できる方法を解説します

未経験でも秘書に転職できる方法を解説します

「秘書として働きたい」と憧れる方は多いのではないでしょうか?
秘書になりたくて転職したいけど、未経験でもなれるのか?
秘書になるために必要な資格やスキルなどまとめてご紹介します。

秘書とは?

秘書とは、上席のサポート役としてスケジュール管理などのすべてを把握し、その全てに対応する業務のことを言います。
一般的には、社長や役員、医者、弁護士、教授、国会議員などは秘書をもつことが多いとされ、秘書が外部からの来客対応や出張、接待、文書作成、メールや手紙の処理、交際業務など多忙な業務をこなしています。
業務の幅は広く、何かスキルがあればそれにこしたことはありません。
パソコンでの事務処理や情報収集を行うことは不可欠で、高いスキルが求められる会社もあります。
また、外資系の会社に在籍する秘書は、英語やその他の語学力も問われるでしょう。

さらに、上席の右腕として常に行動を共にする秘書もいるようです。
いずれにしても、秘書は会社のさまざまな部署と関わることもあり、組織全体のことを知っておくことが必要です。
言うまでもありませんが、秘書業務で大切なことは、細やかな気配りができることや重要な情報を絶対に口外しないことなど人間性として問われる部分もかなりあります。

秘書になるためには

秘書は、国家資格が必要な職種ではないため、資格がなくても秘書職に就き働くことができます。

秘書検定資格とは

秘書に関連する資格はいくつかあり、もっとも一般的なものが文部科学省認定の秘書技能検定になります。
この資格は、一般常識を問うものとして学生が就職活動の一環として受験したり、企業が社員育成の一環として受験しているようです。

秘書検定資格の種類

秘書検定資格には民間検定試験が多くあります。
自分がどのような秘書を目指しているのか、そのためにはどの資格が必要であるのかを分析し、受験するのが良いでしょう。

  • 秘書技能検定・・・文部科学省認定の検定試験で、(財)実務技能検定協会が実施しています。
    等級区分は1級、準1級、2級、3級に分けられています。
  • 秘書能力検定・・・(社)全国経理学校協会が実施する民間資格であり、出題範囲は秘書技能検定と類似しています。等級区分は1級、2級、3級に分けられています。
  • CBS(国際秘書)検定・・・バイリンガル秘書を認定する検定であり、外資系企業で評価が高く、試験とファイナル試験構成になっています。
  • ビジネス文書検定・・・ビジネス上で必要とされる文書の作成、能力に取り扱いに関わる知識を評価する検定試験です。
    等級区分は1級、2級、3級に分けられています。
  • ビジネス実務マナー検定・・・ビジネスのさまざまな場面で必要とされるマナーや常識を問う検定で、社会人としての常識やマナー、コミュニケーション能力など実務的な要素が強い内容となっています。
    ビジネス文書検定をより網羅的にした検定のようで、等級区分は1級、2級、3級に分けられています。
  • 実用マナー検定・・・秘書目指している人だけでなく社会人としてのマナーを問う検定です。
    試験内容は言葉遣いや食事、コミュニケーションなどで、等級区分は1級、準1級、2級、3級に分けられています。

秘書検定を受験することのできる日は?

秘書検定は、民間試験を含めるといくつか存在しているため、一年を通して比較的開催されています。
ですから、年に数回受験できる機会があるようです。

秘書に役立つその他の資格はなにか?

秘書の仕事は多岐に亘り、これと言って定められた業務があるというよりは、上席が求めていることは何かを察して先に行動する能力や、上席が仕事を行いやすいように徹底したサポートを行うことが務めになります。
そのためには、幅広いビジネス知識や細やかな気配り、語学力、パソコンスキルなどが秘書業務の質を決定します。
以下は、秘書業務に役立つ資格の一例に挙げらています。

  • TOEICテスト・・・英語のコミュニケーション能力を評価する検定です。
    リスニングとリーディング形式の択一式で、全180問出題されます。試験日程は、年8回行われています。
  • 日商ビジネス英語検定・・・ビジネス上で役立つ実践的な英語力を評価する検定です。試験内容は、ビジネス上におけるコミュニケーションからビジネス単語、ビジネス取引(海外とのやり取り)などです。試験日程は、1級は年1回、2級3級は随時行われています。
  • キータッチ2000テスト・・・検定時間はたった10分で、そのなかで入力した文字数や技能を証明する検定です。
  • 話しことば検定・・・適切な言葉選びは、相手へ的確に自分の思っていることを伝えることができます。
    話しことば検定は、その表現能力を評価する検定です。
    試験内容は、筆記試験やリスニング、スピーキング試験となっており、試験日程は年1回行われています。
  • 硬筆書写検定・・・秘書業務のなかで、上席に代わって手紙などの挨拶状を直筆で書くことがあります。
    そのため、美しい文字を書くことができると重宝されることも多いのではないでしょうか。
    試験内容は、実技と理論問題から構成されていて、試験日程は年3回行われています。
  • 速記技能検定・・・上席の行動に伴う秘書においては、会議などに出席することもあるようです。
    その際に、会議の議事録などを作成するための口述記録として非常に役立つ能力です。
    録音とは異なり、要点だけはまとめていくものになるので、仕事の効率を上げてくれるでしょう。
    試験内容は、朗読問題が出題され、試験日程は年4回行われています。

秘書の報酬は

秘書の給与は、勤務形態によって異なります。
一般的な企業の秘書は、秘書として入社するよりは、配属先の一つとして秘書に配属されることが多いようです。
ですから、異動により他部署へ移ることや、他部署から秘書課へ配属されることもあるようです。
その他、すでにスキルを持った秘書は、転職時に秘書として応募するケースがあります。
その時は、即戦力として期待されていることも多いようですよ。

また、給与面は秘書も他部署と同様、一部署になりますので特別な待遇があるわけではありません。
一般的な会社であれば、正社員の年収である約250万~350万円となります。
また、高年収を望む場合は、外資系企業の秘書業務になります。

外資系企業の秘書は、セクレタリと呼ばれており、業務内容的には日本と大きく変わりません。
具体的な年収は、業界や景気にもよりますが約600万~700万円(勤続年数による)、さらに1,000万円代の報酬を得られる企業もあるようです。

外資系企業の場合は、経営幹部が決定権を持っていることが多く、ボスに気に入られたら好条件で雇用し続けるといったことも珍しくありません。
秘書の報酬と言ってもかなりピンからキリまでで、どこに就職するかというのが重要になってきます。

秘書になるための条件とは?

秘書になるために、何か特別な条件があることはありません。
最近では、契約社員などの雇用で秘書を採用している会社もあるようですので、男女問わず秘書になることができます。
しかし、上記にも書きましたとおり、能力に応じて給与面が大きく異なる職種になりますので、自分のスキルや強みをアピールできるようにしておくと良いでしょう。

秘書の仕事内容とは?

秘書の仕事は、一言でいうと上席の補佐役と言えます。
勤務時間は基本的に9時~17時や18時までとなりますが、意識の高い秘書のなかには、上席が退社するまで残業する人もいるようです。
また、所属する部門によって秘書も分類されています。

  • 個人つき秘書・・・一般的には、会社社長や会長クラスの秘書で、専任秘書として一人の上席につくことになります。
  • 秘書課所属の秘書・・・大企業になると秘書課という部署があり、そこに所属する秘書になります。
  • チーム付き秘書・・・プロジェクトチームなどの特定のチームが、効率よく仕事が行えるようにはたらきかける秘書です。
  • 兼務秘書・・・上席と同じ部署に所属している秘書で、秘書業務以外の本来の仕事も行います。

秘書は外見で得をするのか?

秘書と聞いてイメージするのは、見た目の美しさだけでなはなく、気遣いなどの心配りのできる人ではないでしょうか。
男性秘書も存在していますが、女性のが圧倒的に多く人気のある職種です。
秘書は外見で得をするのかという点ですが、秘書は企業の重役などトップクラスの上席のサポートをするため、会社外に出ることも多々あります。
ですから、社員の代表として同行する場合には、会社の印象を与えかねないため、清潔感や透明感のある人が好まれる傾向にあります。

秘書のなかには、そういった意味で自分磨きを惜しまない人が多くいるのも事実なようですよ。

秘書に向いている人

秘書は万人に向いている職種ではないと思います。
秘書は、上席がスムーズに仕事を行えるように徹底したサポートをおこなう仕事です。
徹底したサポートとは、人に頼まれてからするのではなく、物事を自分なりに捉えて自発的に動くことのできるか否かで大きく質が変わってきます。

ですから、秘書は上席のために、最大限できることを気づき、探して、行動に移すという能力が求められていることから、先を読む力が求められます。
そのため、これらが苦手や苦痛と感じる人には厳しい職種になるかもしれません。
しかし、人のお世話や人の喜ぶことが好きだという人には向いている職種になるのではないでしょうか。

秘書の実情

秘書は長年の間、大企業を中心に一定数存在している職種です。
多忙を極めている上席が、自分の仕事に専念するためには秘書のサポートが必須になるため、今後も一定の需要があることは間違いありません。

秘書業務の今後

いかがでしたでしょうか。
秘書は、会社の一部署的なものから専門職に至るまでさまざまな形態があります。
さらに、秘書が自分に向いていると思えば、自分の意欲や頑張り次第で可能性はいくらでも広げられる市場です。
また、秘書業務で身についた高いスキルは、その他の業務でも役立つことが多く、高い人間性も加わって他業界でも歓迎されることは確かでしょう。

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