40代が事務職に転職するために知っておきたい3つの方法
- カテゴリ名:業界・職種・企業研究
40代ともなると体力面や将来的なことを考えて事務職への転職や転向を考えるものです。
しかし、世間的には40代での転職や事務職への転職は難しいという話を聞くこともあるでしょう。
そこで、ここでは40代で事務職に転職することについて、多様な視点から情報を提供していきます。
また、事務職だけではなく40代全体の転職事情をより詳しく解説している記事もあります。
ぜひ一読し、転職に役立ててください。
目次
40代に限らず事務職への転職は人気
事務職が人気職種だという話を、誰でも一度は耳にしたことがあるでしょう。
だからこそ、「40代の自分では無理」「40代からの転職では難しい」「40代で未経験なら、転職を考えるのは尚更不可能に近い」と感じるかもしれません。
しかし、実際のところ、どれだけ事務職が人気なのかをデータとして知っている人は少ないのではないでしょうか。
厚生労働省が毎月発表している一般職業紹介の2017年8月の報告によると、事務職に該当する事務的職業の新規求人は全国でおよそ56,000件、その新規有効求人倍率は0.7倍とされています。
この数字だけを見ると、やはり事務職への転職は厳しく、まして40代ともなると転職の実現可能性は0に近いのではないかと感じるかもしれません。
しかしよくよく見ると、新規求人を含む、全体で14万件ほど事務職の求人が存在している内、就職しているのは2万人にも及ばないことが分かります。
つまり、有効求人倍率だけ見れば、40代で事務職へ転職するのは厳しく見えるのですが、実数を見てみると、求人は余っていることが分かるのです。
ワークライフバランスが充実しているので女性に人気
ところで、そもそもなぜ事務職は40代に限らず、あらゆる年代で人気が高いのでしょうか?
その理由は、デスクワークという面が高く、どこか楽に仕事ができそうだというイメージにあります。
しかし、それだけではありません。
事務職は、古くから女性が中心として採用されてきた歴史やイメージがあり、他のどの職種と比較しても。ワークライフバランスに優れていることが多いためです。
これは、育児などを終えた30代、40代の女性事務員が多く見られることからもうなずけることでしょう。
事実、ワークライフバランスの普及が全産業中で低いとされている建設業であっても、事務職だけは完全週休二日制であったり、日頃の時間外労働が短かったりします。
このように、事務職はワークライフバランスの面で優れていることが多く、そのため女性を中心として、40代に限らず、とくに育児などを考える女性にとって人気の職種となっています。
基本的には資格が必要ないので未経験でもできる
また、事務職が人気となる理由に、資格をあまり必要とせず、未経験者でもある程度対応できるという面があります。
事実、経理業務や人事労務などが主とならない事務職の求人の多くは、未経験者歓迎や経験がなくても大丈夫という文言が掲載されています。
このため、とくに転職を考える若年層や30代・40代の主婦層にとって大きな人気を誇っているのです。
求人数自体も多い
事務職の求人数は、先述したように、全体で14万件ほど存在し、実は人手不足が深刻だとされている建設や運輸関係の求人数より多く出ていることが分かります。
求人倍率ばかりが話題になることから、事務職は少なく、40代といった転職が難しいとされる年代にとって不安になる情報が多く出されているのですが、現実的な話をすれば、事務職の求人数は少ないどころか多いのです。
これは、転職などを希望している求職者全体の数から見ても同様のことが言えます。
求職者は2017年8月時点で、116万人程度存在していると厚生労働省が発表していますから、事務職はその10%程度にあたることが分かるでしょう。
実のところ、事務職の求人は少ないとは言えない状況にあります。
だからこそ、40代からの転職は十分検討の余地があると言えるでしょう。
40代のビジネスパーソンが事務職に転職するための方法
さて、事務職への転職を考えるにあたり、事務職の求人がそれほど少なくないことが分かったところで、現実問題40代のビジネスパーソンが事務職へ転職するにはどうすればいいかを考えていきます。
転職サイトを利用する
ここまでは厚生労働省が出している数字を元に考察してきましたが、40代のビジネスパーソンが事務職への転職を考えた場合、厚生労働省が管轄しているハローワークを利用する以外に転職サイトの利用も考えたいところです。
これは、より選択肢を増やすことにつながりますし、何より転職サイトには転職を成功させるための多くの情報が掲載されています。
40代は一般的に転職が難しいとされることが多いですが、それはあくまでも転職に関してしっかりとした準備ができていない人の話です。
転職サイトを利用して、転職に役立つ情報や履歴書の書き方、面接の対応の仕方、事務職に転職するために活用できる情報の収集を行うことで、転職を成功させられる可能性は飛躍的に向上させられるでしょう。
転職エージェントを活用する
転職サイトの利用と併せて活用を考えたいのが転職エージェントです。
やはり40代からの転職は、自分をどれだけ強力にアピールできるかどうかにかかっています。
事務職は、世間的に言われるほど厳しいものではありませんが、それでも多くの職種と比較して難しいことには変わりありません。
転職エージェントを活用することで、40代でも採用の可能性が高い仕事を個別に紹介してもらえたり、転職に役立つ情報や自分のこれまでの経験の棚卸しによって採用可能性を高めたりできるきっかけをもらえるのは貴重です。
また、転職エージェントは常に採用に近い情報を持っていることから、応募する前に採用が厳しそうなところの話を聞くことが可能です。
これによって、無理そうなところを事前に省けるため、転職を成功させるまでの無用な時間や労力を大きく省くことができるようになります。
紹介型派遣で正社員を目指す
40代のビジネスパーソンが全くの未経験から事務職への転職を考えたとき、ひとまず考えておきたいのが、紹介型派遣の活用です。
派遣というと未だに派遣切りや非正規雇用といったイメージが先行して、あまり良い印象を受けない人も多いかもしれません。
しかし、昨今大きく話題になっているように、派遣の時給は非常に高騰しており、その平均時給は1500円とも言われています。
これは事務職についても同様で、たとえ未経験であっても高い時給や派遣会社が独自に用意している特典を受けながら働くことができます。
事務職は未経験者でもできる仕事に違いありませんが、それでも経験者が優遇されるのは他の職種と同様です。
そのため、ここ数年は最初に派遣で雇用し、その働きぶりを見て、派遣期間終了後に正社員として雇用する紹介型派遣の活用が進んでおり、これによって未経験者であろうと40代であろうと、正社員への門戸が広がっています。
そこで、40代のビジネスパーソンが未経験から事務職への転職を志したとき、このような派遣を利用した再就職の道があることを知っているのと知らないのとでは、結果的に採用までにかかる期間に違いが出ることがあるため、ぜひこちらも検討してみることをお勧めします。
未経験でも40代で事務職に転職するために使える資格
40代が未経験から事務職に転職するために役立つものが、やはり資格です。
事務職は必ずしも資格を必要とする仕事ではありませんが、持っていることで優遇されやすい資格というのは存在します。
ITパスポート
ITと経営全般の知識が要求される資格であることから、とくにデジタル活用があまり進んでいない現状において、非常に重宝される資格です。
とりわけ中小企業においては、デジタル専門の人材を雇用するわけにもいかないため、この資格を持っていることで頼られる存在になることも珍しくありません。
簿記資格
大規模な会社であれば、経理専門の人材を雇用しますが、中小企業においては経理専門の人材を置かず、事務員にその役割を求めることが少なくありません。
もちろん、そういった事業所では税理士などを活用することで、決算対応などを行っていますが、日々の業務については事務員が行うことになります。
そういったとき、簿記資格を持っている人であれば企業は仕事を任せやすく、採用においても簿記資格の有無を一つの判断指標にしている企業は少なくないものです。
40代であっても事務職への転職を諦める必要はない
「40代は転職が難しい」「事務職への転職はハードルが高い」といった風説は多いですが、ここまで書いたように、それは一種の幻想と言えます。
事実、厚生労働省のデータから分かる通り、求人自体は余っている状態です。
そのため40代だから、事務職は難しいからといって転職を諦める必要はありません。
挑戦するかどうか、ただそれだけが結果を左右します。
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