副業したいビジネスパーソンが知っておくべき、アルバイトのメリットとリスク

副業したいビジネスパーソンが知っておくべき、アルバイトのメリットとリスク

副業というと真っ先に思いつくのがアルバイトやパートを利用したダブルワークです。昨今、空前の人手不足によるアルバイトやパートで働く人が不足しているのも追い風になり、副業としてダブルワークを考える人も増えつつあります。

一方で、副業でアルバイトを行う上で必要となる知識を持った人が多いとは決して言えません。そこで今回は、副業でダブルワークをするメリットでリスクをお伝えします。

副業解禁でアルバイトにも注目が集まっている

日本政府が副業解禁を掲げたことで、これまで副業禁止という慣習が続いていた日本にも副業ブームが来ようとしています。

日本最大級の転職サイトであるエン転職の調査によれば、副業に興味があると回答した人は全体のおよそ9割にも上るなど、副業に対する関心が高まっています。

また、これまで副業を経験した人の4割以上がアルバイトやパートを利用したいわゆるダブルワークを行っており、この流れは今後も伸びると見られ、求人サイトでは「副業OK」という表示が目立ちつつあります。

あなたが副業でアルバイトをするメリット

現在では、クラウドソーシングやインターネットを利用した副業など、アルバイト以外の副業も盛ん。

一方でアルバイトの副業もまだまだ人気です。

副業でアルバイトを選択するメリットはなんでしょうか。

・収入が確保しやすい

・キャリアの形成に役立つ

以上の2点を説明していきます。

実は割増賃金で働くことができる

通常、ダブルワークでアルバイトなどをする場合、本業となる勤務先での仕事に加えて別の会社で働くことになるのですが、実はその労働時間が通算されることはあまり知られていません。

これは労働基準法38条第1項に定められている内容で、単純に説明すると、本業の勤務先で8時間仕事をした後に別の会社で3時間働いた場合、1日11時間勤務した形になるというものです。

つまり、アルバイト先での勤務において時間外労働にかかる割増賃金が支払われるため、通常の時給に2割5分加算した金額が受け取れるのです。

これは、どんな仕事についても等しく適用されるものなので、一般的に安いと言われるコンビニでのアルバイトや飲食店のアルバイトでも同様で、東京ならば最低賃金が932円なので、最低でも時給1100円以上で働くことが可能になります。

もちろん深夜割増が加算される午後10時以降は更に時給が上がります。

このため、副業でダブルワークを行った場合、比較的高い収入を安定して得ることが可能になるのです。

将来のためのキャリアがつくりやすい

ダブルワークにおけるメリットとしては、キャリア形成がしやすいことがあげられます。

ダブルワーク可能なアルバイトには比較的単純な作業の仕事が多いですが、接客業などの仕事は、対人業務であることから人との出会いが多く、対人スキルを高められるため、とくに普段の仕事がデスクワーク中心の働き方であると、異なるスキルを磨くことが可能となり仕事で役立てることが可能になります。

とくに飲食店などはアルバイトでも管理職の補佐などマネジメント関連の仕事を任せることも少なくないことから、本業での昇格を見据えた管理職の体験が可能になります。

それだけでなく、出会いは人脈をつくることにも役立つことから、アルバイト先での出会いからより良い会社への転職の道が開かれるということもあります。

「たかがアルバイト」と馬鹿にしている方もいるかもしれませんが、実はキャリアアップへの近道になることも少なくないのです。

どうして企業は副業を嫌がる?

副業アルバイトにメリットがある一方で、それを嫌がる会社が多いのは事実。

リクルートキャリアによる調査では、7割以上の企業が社員の副業に否定的なことが分かっています。

なぜ企業は副業を嫌がるのでしょうか。

アルバイトが情報漏洩に繋がることも

企業が社員の副業を禁止する最大の理由が、情報漏洩を防ぐためのことです。どのような企業にも絶対に他社には渡したくない情報というものが1つや2つあるもので、社員が副業をすることで、これが漏らされることを心配する会社が多いのです。

とくに製造業においては、技術の漏洩が会社の倒産にまで直結する可能性も高く、副業によって社員が他社と関係を持つこと自体を懸念することが珍しくありません。

業務に集中してもらえないと困る

そもそもなぜ副業禁止がまかり通ってきたかと言えば、社員は勤務先の業務に集中して、成果を上げる必要があるからです。

つまり、副業によって疲労などを蓄積して、本業での能率が落ちては元も子もないというわけです。

日本の雇用制度では、賃金を下げることは極めて難しく、能率が下がったとしてもよほどのことでない限り賃金を減額することができません。

副業をすると、その副業によって本業の勤務先が利益を上げられなくなるというモラルハザードが起きやすくなってしまいます。そのため、副業に好意的になれないのです。

アルバイト副業のリスク

副業でアルバイトをするメリットがある一方でリスクがあるのも事実。

しっかりとリスクを考慮したうえで、副業アルバイトをするべきか判断するようにしましょう。

昇進の障害になる

上で述べたように、多くの企業は副業アルバイトを嫌がります。

その中で副業アルバイトをやって、それが企業に見つかってしまった場合、昇進が遅れたり、場合によっては難癖をつけられて解雇される場合もあります。

規則的には認められている場合でも、実際は慣例的にダメ、という場合もあります。

見つかった際のリスクは考えるようにしましょう。

何かあっても労災がきかなくなる可能性がある

ダブルワークのリスクは、働く側にもあります。それは、たとえば過労などで倒れた場合に、労災がつきにくくなることです。

ダブルワークにおける労働時間は通算すると書きましたが、過労死などが発生した場合、過労死ラインたおされる時間外労働80時間以上の判断において、労働時間は通算されないのです。

また、ダブルワーク先で労災事故に遭遇した場合、通院などにかかる療養補償や休業した場合の休業補償は、ダブルワーク先での賃金をもとに算定されるため、とても低額になってしまいます。

それでも副業をしたい! どうしても稼ぎたい人におすすめのアルバイト

以上のリスクを考慮した上で、アルバイトの条件として

・仮眠時間がある

・時給が高いため週に2~3日でもそれなりの稼ぎになる

・人との出会いはあるが、会社にバレにくい

の3点が満たされているといいです。

これらを満たすものとして、ホテルマンが挙げられます。

勤務時間が限定されているうえに、コンビニほど人との接触もなく、きちんとした接客マナーを学べます。

比較的仕事としても負担が少なく、労災事故に遭う可能性も少ない点もお勧めの理由です。

副業でアルバイトを行うのはメリットよりもリスクが大きい

現実問題、副業でアルバイトを行うのは現状メリットよりもリスクの方が高いと言わざるを得ません。

副業解禁が掲げられたことで、このリスクも法整備などで減っていくことが予想されますが、現状ではリスクはリスクのままです。

そのため、ダブルワークによる副業は、どうしても稼ぎたいときに考えるというのがお勧めです。

 

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