読み始めの数秒を制す!職務経歴書の要約のコツ

読み始めの数秒を制す!職務経歴書の要約のコツ

職務経歴書の中で、特に力を注いで書きたい項目が「職務要約」です。
職務経歴書の冒頭に書き込む内容です。
入念に編集した職務経歴書も、この職務要約の書き方が十分でないと残念な結果に繋がってしまうのです。
職務要約の重要性と効果的な書き方を押さえておきましょう。

職務経歴書の要約文の重要な役割

職務経歴書には、履歴書のような決まったフォーマットはありません。
主な項目は「職務要約」「職務経歴」「経験・知識」「スキル・資格」「自己PR・志望動機」など。

職務要約の重要性や目的を知らずに、考えることなくさらっと書いてしまう人もいるかもしれません。
うまく書けていれば問題ありませんが、ポイントを逃せば、書類選考を通過することが難しくなります。
職務要約が重要と言われる理由を知って、しっかり力を注いでください。

読み進めるか、採用なしかの判断材料

職務要約が重要だと言われる一番の理由は、キャリアコンサルタントや採用担当者が一番最初に目にする項目で、瞬間的な判断基準になることが多いからです。

直接、経歴に目を通されることもあるようですが、冒頭に書いていれば、自然に目に留まるものでもありますよね。
読み進めるか、読み進めることなしに不採用となるかが決められるのですから、その重要性は計り知れません。

読み手がひとつの職務経歴書にかける時間は、ほんの数秒と言われていて、書類選考の始めの段階で全部に目が通されることはほとんどありません。
応募者数が多い場合はなおさらです。
職務要約は、読み手の興味をグイッと惹く内容に仕上がっていなければならないのです。

書面と面接でアピール情報へ誘導する

職務要約は、自分についての概要を書きます。
本でいえば、あらすじのようなものですね。
詳しいものではなく、客観的な事実を簡単にまとめる必要があります。
職務経歴書の中から、応募する企業や職種に対して有効なキーワードをうまくピックアップして文章を作り上げるのがコツです。

読み手に「この点をもう少し詳しく知りたい」と思ってもらえるようなキーワードを使うことをとことん意識しましょう。
なぜなら、その惹き込みによって、その先を読ませることに繋がるからです。

読み手の注目度や興味が大きいほど、面接への通過率も上がります。
面接ではさらに詳しく説明することを視野に入れながら、アピールとして聞いてほしいことを書いておきましょう。

職務経歴書の要約文の作成ポイント

短い文章で自分をまとめることに難しさを感じる人は多いもの。
何が必要で、何が要らないのかをしっかり見極めることが大切です。
では、効果的な職務要約にするポイントを確認していきましょう。

要約文に必要な項目

職務要約では、主観はできるだけ避けることを頭に入れておきましょう。
その上で、これまでの経験した職種や業界と携わった期間、それに伴う業務内容と実績や成果、役職やポジションなどの記載をします。
この先どうありたいのかという展望を短い一文を加えて、やる気や熱意を表すと印象が良くなります。
企業に貢献できることが見えてくる一文を探してください。

職務要約でありがちなのが、要約ではなく自分についてのアピールがたくさん詰まった文章。
最初に読まれる部分ということが分かっていると、ついつい自己PRに傾いた内容になってしまうことがあります。
興味を惹きたい部分でもあるので、PR内容をたくさん入れたくなりますよね。
でも、要約でPRに終始して、要約になっていなければ、その先が読まれる確率は低くなるでしょう。

キーワードと数字でインパクト

職務要約は、簡潔に分かりやすくまとめる必要があります。
行数にして3~5行、文字数では200~300字程度が適切な量と言われています。

業務内容や環境、実績や成果については、できるだけ数字を入れることで具体的に表現します。
読みやすさとしても文字のメリハリが出て効果的です。
比率、期間、人数、順位、成果物の数などは積極的に数字で表現しましょう。

業務内容やスキルについても、採用担当者のアンテナがビビビッと反応するようなキーワードを盛り込んでいきましょう。
どんな言葉が探されているのかをしっかり考えてみてください。

求人内容に書かれている言葉も参考材料になりますよ。
同じ言葉を使ってみたり、類似する自分なりの言葉を考えて文中に取り入れましょう。
応募するポジションに「適任!」となる言葉で文章を構成することもポイントのひとつです。

要約文は最後に書く

職務要約は、最後に書きましょう。冒頭に書く項目なので、職務経歴書を書こうとするときに一番最初に手を付けがちです。
最後に書くことには、2つのメリットがあります。

ひとつは、「職務経歴」「経験・知識」「スキル・資格」など職務経歴書の他の項目を書きあげておくことで、要約はその中からピックアップできるので書きやすくなるという点です。

ふたつ目のメリットは、職務経歴書全体の一貫性が保てるようになることです。
要約を始めに書いてしまうと、肝心の詳細部分となる職務経歴や経験、スキルなどとズレが生じる可能性が出てきます。

採用担当者が興味を持ってくれそうなことを、漏らさずピックアップしてまとめるためにも、先に他の部分を仕上げておくことをおすすめします。

職務経歴書の要約文の最終チェック

職務要約を書き上げたら、最終チェック!
きちんとまとまった要約になっているかを確認しておきましょう。
2つの重要なポイントについて説明します。
書きあげてから少し時間を置いてからチェックしたり、周りの第三者の目を借りてみたりすると、さらに精度が上がるでしょう。

企業のほしい内容が入っているか

職務内容を読み返して、企業や採用担当者が求めている人物像にフィットしているかを見ていきます。
特に職種やポジションへに対して、自分に適性があるということを十分に表現できているかを見極めます。

言葉の入れ替えの必要性や、ピックアップしていない経歴や経験のほうが有効と気付くことがあるかもしれません。
もしくは、複数をまとめて盛り込むことが可能な場合もあります。
読み手にとって目を惹く密度の濃い文章にすることを意識しましょう。

このことからも、職務経歴書の作成は、必ず企業情報や求人内容、職種についての研究をしっかり行っておく必要があるのです。

客観的な内容になっているか

職務要約は、採用担当者に読まれたときに、ひと目で「何がどれくらいできるのか」が見えるのが理想。
文中の動詞の使い方も工夫してみましょう。

「尽力しました」「貢献しました」「業績を伸ばしました」のような表現では、どれくらいできるのかが分かりにくいですし、尽力した結果はどれくらいだったのか、貢献の度合いはどれくらいのものかは見えてきません。

「売上を30%上昇させました」「リピート率の記録更新を10カ月達成しました」「20名の部署でマネジメントを行いました」など客観的な事実と受け止められるものがベターです。

職務要約は時間短縮への心遣い

マッチした経験や適性があるのに、職務要約の書き方が良くないと不採用。
双方にとって損だと思いませんか?適任かどうかを見極める時間を削減するお手伝いをする気持ちも持ってみてください。
より無駄のない良いまとめ方に役立つと思います。

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