美容師には未経験でも転職できます!必要なスキルと資格についてご紹介
- カテゴリ名:転職の基礎知識Q&A
最近では有名美容師がテレビに出演している所を目にする機会が増えるほど、美容師という職業はとても人気になっています。
未経験の方でもきっと「本当は美容師として働きたかった」など思っている方も多いのではないでしょうか?
ここでは、未経験でも美容師として転職は可能なのか?
また、仕事内容や必要な資格とは何か?について、詳しくご紹介していきます。
美容師とは?
美容師は、髪の毛をカットすることをメインの仕事とし、このほか、パーマ、スタイリング・カラーリングなどの髪の毛全般に関するサービスを行います。
また、着付けやネイリングなどのサービスを行うこともあります。
つまり、その名の通り、美容に関する全般的な役割を担っています。
ちなみに、「美容」は、法律上、「パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすることをいう」と定義づけられていて、美容を業とすることができるのは、美容師だけです。
美容師になるためには、国家試験を合格する必要がありますが、この国家試験は誰でも受験できるわけではなく、国が指定した美容師の専門学校を卒業した者のみに受験資格が与えられています。
層が厚い美容師
美容師の人口は年々増加しています。
その人数は、現在50万人に達しています。
この30数年程の期間で、2倍ほどの人数に膨れ上がっていることを示しています。
日本人の美に対する意識の高まったことやカリスマ美容師ブームなどが増加の原因と言われています。
美容師の男女比は、おおむね男1:女2です。
女性が多いイメージですが、全体の3割超は男性ということになります。
美容師の国家試験の内容
美容師法に規定された美容師養成施設を卒業したあとは、美容師の免許を取得するためには、美容師国家試験に合格しなければなりません。
美容国家試験は、筆記試験と実技試験で構成されています。
試験の内容は?
実技試験についてですが、実技試験では2つの課題があります。
第一課題はカッティング、第二課題はワインディングです(第二課題は試験により毎回異なります)
実技試験では、それぞれ、準備時間(7分間)、試験時間(20分間)、顔面拭き取り時間(1分間)が設けられていて、最後に仕上がり審査が行われます、実技で使用することのできる用具や課題の内容はあらかじめ細かく定められていて、求められる技術の条件も明文化されています。
たとえば、
「トップの位置は、フロントの生え際から奥行10センチ程度の正中線上とし、トップの長さは10セントとする」(カッティング課題の一例)とか、「ネープでは、P点から左右のネープまでを12ミリのロッドで巻き始め、10ミリのロッドで巻き終わるように1/2オフベースで生え際に沿ってラウンドするように巻き納めること」(ワインディング課題の一例)といった条件です。
筆記試験では、美容師業を行う上で必要となる分野(関係法規・制度、公衆衛生・環境衛生、感染症、衛生管理技術、人体の構造及び機能、皮膚科学、美容の物理・化学、美容理論)に関連する問題が出題されます。
問題数は全部で50問で、記述形式ではなく、4つの選択肢のなかから、正しいものまたは誤っているものを1つ選ぶ形式の問題がほとんどです。
美容師国家試験の合格基準
実技試験と筆記試験でそれぞれ合格基準が定められています。
実技試験では、減点方式が採用されていて、一定の基準以下の減点であれば合格します。
具体的には、第一課題であれば減点が30点以下であること、第二課題であれば減点が50点以下であることが合格基準です。
筆記試験では、加点方式が採用されていて、一定の基準以上の点数を獲得できれば合格します。
具体的には、60%以上の点数(50問中30問以上の正解)であることが合格基準です。
なお、60%以上の点数であったとしても、いずれかの科目において0点を取ってしまうと不合格になりますので、各分野で満遍なく点数を確保するようにしたほうが合格確率は高まります。
上記のように、美容師国家試験は、合格者数があらかじめ定められているような相対評価ではなく、基準を満たせば合格する絶対評価による判定になりますので、ライブルの動向を一切気にする必要はありません。
なお、実技試験と美容師試験のうち、片方の試験だけ合格することもあります。
その場合には、次回の試験で不合格となった試験だけを受験すればよく、合格している試験の受験は免除されます。
美容師国家試験の合格率
平成28年度の美容師国家試験において、受験者数は約18500人に対して、合格者数は約16500人です。
合格率は驚異の90%ですので、普通の対策をしていれば、不合格になることはまずないでしょう。
美容師国家試験の合格後は?
美容師国家試験に合格しても、自動的に美容師の免許が取得できるわけではなく、申請手続きが別途必要です。
公益財団法人理容師美容師試験研修センターに対して、『美容師免許申請書』を郵送することにより申請します。
申請後、センターによる審査・登録期間(2週間から4週間程度)を経て、免許証が自宅に送達されます。
美容師国家試験の費用
実技試験及び筆記試験を受験する場合には、25,000円です。
実技試験のみを受験する場合には、12,500円です。
筆記試験のみを受験する場合には、12,500円です。
美容師国家試験の難易度は
上述のとおり、合格率が90%の試験ですので難易度は易しいです。
落とすための試験ではなく、受からせるための試験であることは明らかです。
また、他の受講者がどんなに優秀であったとしても、定められた基準をクリアしてさえすれば合格する試験ですので、基本的な動作・基本的な知識をものにしておけば、合格は固いのではないでしょうか。
美容師国家試験の受験資格の条件は?
美容師国家試験は誰でも受験できる試験ではありません。
道府県知事の指定した美容師養成施設において、一定期間以上の間、美容師になるために必要な知識及び技能を修得したものでなければ受けることができない、とされています。
法律で、このように受験資格が定められていますので、この資格条件が変更されることはよほどのことがない限りありません。
美容師国家資格の有効期限について
美容師国家資格に一度合格してしまえば、合格の権利がなくなることはありません。
つまり有効期限はありません。
しかしながら、合格するだけでは美容師の業務を行うことはできませんので、早急に免許の申請を行った方が良いかもしれません。
合格までにかかる費用
試験のための学校に通って(ダブルスクールをして)対策をする必要はありませんので、合格までの道のりのなかでかかる費用は、美容師養成施設にかかる学費がメインとなります。
地域や規模が異なりますので、施設により差があるのは当然ですが、大体の目安としては、2年間で200万円から300万円という金額が相場となっているようです。
美容師の実情
美容師の数は非常に多く、志さえあれば誰でもなりやすい職業ですので、競争率は高いです。
美容師の道に入ってくる人も多ければ、去っていく人が多いのが実情です。
一人前になるまでの道が非常に過酷でありますので、生半可なモチベーションしか持っていない人は続けで行くのは難しいかもしれません。
また、開業の敷居が著しく低いのもこの業界の特徴です。
駆け出しから順調にキャリアを重ね、雇われ店長までたどり着いた者が次に考えるのは開業です。
テナントを借りるための資金の目途がたち、自分の店に来てもらえそうなお客さんがある程度見込めたときに、開業を検討するようです。
しかしながら、どの街にも美容院は溢れていますので、立地や客層などの好条件が偶発的に重ならない限り、競争過多の状態から抜け出すことはできず、廃業に追い込まれるリスクも少なくありません。
美容師の年収と待遇は?
美容師の年収は、アシスタントで200万~300万、店長で300万~400万です。
美容業界全体として年収は高くありません。
先述した通り、競争率も高く、また、個人単価もそれほど高くない商売であるためです。
年収をあげていくためには、爆発的な人気を得てカリスマ美容師となるか、自分でお店を開いてオーナーになることが必須条件です。
オーナーになって複数店舗を経営することができるようになれば、1千万円単位の年収を実現することも可能なようです。
美容師は未経験でもなれる?
美容師の大半は、高校卒業後にすぐに美容師養成施設に入学するという経路を歩んできた人たちです。そこから、下働きのような生活をほぼ同年代の人たちと送ることが一般的です。
そういう環境ですので、年齢を重ねたからといって技術的には問題ないようにも思いますが、若者のなかに飛び込んでいくことのできる精神的なタフさが転職には必要です。
美容師が向いている人
美容師になること自体はそれほど難しいことではないかもしれませんが、美容師として成功するには向き不向きがあるように思います。
細かい仕事を丁寧にできる
美容師に求められることの一つに細かい仕事を丁寧に行えるかが問われます。
髪型は人の印象を大きく左右しますので、見た目にこだわりを持った人は多いでしょう。
ですから、カットしながらお客様の要望を確認し、喜んでもらえるような髪型に仕上げていくのです。
特に前髪は、1mm単位のカットの技術が要求されるようです。
また、カラーリングやパーマ剤などは、その人の髪質などを確認し、髪質に合った方法で行わなければいけません。
失敗することはできませんので、1つ1つの基本動作を丁寧に行う必要があり、緊張感をもって常に仕事に取り組むことが求められます。
人と話すことが好き
お客様の要望は人それぞれです。
したがって、お客様ごとの要望を的確に捉えて対応することが求められるのですが、難しいポイントは、お客様は、自信の髪型に関する要望を、必ずしも理解できていないということです。
つまり、自分の要望なのに、自分の言葉で的確に説明できない状態にある人が多いと言うことです。
そういうわけですので、お客様がなんとなく思い描いている髪型を、プロとして的確に理解してあげなくてはいけません。
そのためのコミュニケーションンは必須です。
ときには写真を見せることで認識を合わせたり、有名人を例に出して認識を合わせたり、手を変え品を変えることで、お客様の要望を具体化していくのです。
要望と全く違い髪型になってしまうとトラブルは不可避ですので、要望を理解するためのコミュニケーションスキルは、ある意味では、カットの技術よりも必要です。
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