マーケティングリサーチとは？マーケティングリサーチの意味と調査方法の種類

• カテゴリ名：業界・職種・企業研究
• 更新日：2018/09/27

「マーケティング」と調べると、一緒に出てくることも多い「マーケティングリサーチ」という言葉。
何となくイメージはつくけど、具体的にはよくわからないという人も多いのではないでしょうか。
今回はそんな「マーケティングリサーチ」について研究してみましょう。

マーケティングについて詳しく知りたい方はこちらを参照してください。
マーケティングとは？どうやって学ぶの？資格や職業について徹底解剖！

マーケティングリサーチとは？

商品を買ってもらうためには、まず何より消費者のことを正しく理解しなくてはいけません。
「消費者が日常の中であったらいいなと思う商品・サービスは何か」「消費者はどういう時に商品を欲しいと思うのだろうか」「消費者はその商品をどうやって知ったのだろうか」「消費者はどこでその商品を手に入れるのだろうか」…

商品を開発・製造・販売するに当たって必要なこれらの情報を収集することを、マーケティングリサーチと言います。

動画でマーケティングリサーチについて学びたい！

こちらの動画では18分ほどでマーケティングリサーチとは何か非常にわかりやすく説明しています。マーケティングリサーチをすることで得られるメリットなどまで理解することができます。

マーケティングリサーチャーの仕事・役割とは？

リサーチャーの最も重要な役割は、相手の判断材料を提供し、サポートすることです。

例えば、ある飲料メーカーの新商品開発の現場があったとしましょう。その企業の商品開発部がどういう商品をどういうターゲットに向けてどういうコンセプトで売っていくかを検討しているとします。ビジネスの場では、こういった判断を何となくや勘ではできません。
そういった時に活躍するのがマーケティングリサーチャーです。消費者のニーズや嗜好、購入経路など様々な数字的な根拠を提示し、商品開発部の判断の後押しをするのです。

マーケティングリサーチャーの仕事内容の詳細につきましてはこちらの記事をご覧ください。
マーケティングリサーチャーとは？マーケティングリサーチャーの仕事内容となる方法

マーケティングリサーチの会社とは？会社・企業一覧

様々な企業にマーケティング部署は存在しますが、調査やデータまとめを外注する企業も少なくありません。そういった調査・分析を専門的にやっている会社がマーケティングリサーチ会社です。

国内のマーケティングリサーチ会社をまとめました。

• 株式会社ポップインサイト
• 株式会社インテージホールディングス
• 株式会社ビデオ・リサーチ
• 株式会社マクロミル
• 株式会社クロス・マーケティング
• 株式会社バルク
• 株式会社マーシュ
• 株式会社メディアフラッグ
• GMOリサーチ株式会社
• 株式会社サーベイリサーチセンター

マクロミルとインテージについて知りたい方へこちらも合わせてご覧ください。
マクロミルとは？大手マーケティングリサーチ会社のサービスを中心に徹底解説
インテージとは？大手マーケティングリサーチ会社のサービスを中心に徹底解説

マーケティングリサーチ協会とは？

マーケティングリサーチ協会公式ホームページでは以下のようにあります。

一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会は、日本のマーケティング・リサーチ専門会社が集まり、マーケティング・リサーチの健全な発展と普及、倫理の確立を目指し、昭和50年に設立されたマーケティング・リサーチ業の団体です。
私たちJMRAは、マーケティング・リサーチが消費者の暮らしの改善に役立つものであるよう、常に、品質の良いマーケティング・リサーチ結果を提供するよう努め、また、マーケティング・リサーチ綱領およびプライバシーマーク取得の推進とともに社会に貢献していくマーケティング・リサーチ団体であることをその使命として、日々活動しています。
(引用：http://www.jmra-net.or.jp/aboutus/jmra/)

つまりマーケティングリサーチ協会は、マーケティングリサーチにおける基準や個人情報保護規定などを定めることで、よりマーケティングリサーチが消費者に役立つデータを提供できるようにマーケティングリサーチの品質を高める努力をしているのです。

マーケティングリサーチ協会に関して詳細を知りたい方はこちらをどうぞ。
マーケティングリサーチ協会とは？マーケティング協会との違いは？

マーケティングリサーチシステムとは？

株式会社マーケティングリサーチシステムはマーケティングリサーチ企業です。
自社開発のシステムによる迅速で正確なデータ処理と、企画の段階からのアンケート業務のトータルサポートを強みとしています。

マーケティングリサーチキャンプとは？

マーケティングリサーチを行なっているwebサイトです。マーケティングリサーチについて学べるセミナーの定期開催や、自主調査レポートを行なっています。

マーケティングリサーチサービスとは？

株式会社マーケティングリサーチサービスはマーケティングリサーチ企業です。
一般的なマーケティングリサーチに加え、1978年から約40年間家庭の食卓メニュー調査を行なっています。

マーケティングリサーチに関するおすすめの本

まずはマーケティングリサーチの入門から

• 『マーケティング・リサーチの基本』岸川 茂（著）

マーケティングリサーチの基本から百戦錬磨のマーケターたちがわかりやすく解説するリサーチャーの業務遂行に不可欠な基本的ノウハウまで形成されています。
次世代マーケティング・リサーチと呼ばれる新動向についても詳しく紹介します。

本格的にマーケティングリサーチを学びたい人へ

• 『マーケティングリサーチの論理と技法 第4版』上田 拓治 (著)


マーケティングリサーチのリサーチャーの中では定番の参考書。

身近なわかりやすい事例で学びたい人へ

• 『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』森岡 毅 (著)


マーケティングの手法であるSTPやマーケティングミックスなどのフレームワークを解説した上で、更にそれらを実践に活かす方法にまで落とし込んで解説しているマーケティングの名著です。

マーケティングリサーチとデータ分析の基本とは？

『マーケティングリサーチとデータ分析の基本　』中野 崇 (著)

国内ネットリサーチ最大手の実務家によるデータ分析とマーケティングリサーチの入門書。
テクノロジーの進化によって、私たちの生活のあらゆる活動履歴はデジタルデータとして蓄積され、可視化される。
ウェブ上の検索や閲覧履歴、FacebookやTwitterに投稿されている日々の何気ない気持ち、ECサイトや家計簿アプリに蓄積されている購買履歴など、実にさまざまなデータが手軽に見られるようになった。
ありとあらゆる消費者データの取得が可能になってきた昨今、マーケターはこれら大量のデータを組み合わせ、消費者の購買パターンやインサイトを見いだすこと、いわゆる“ビッグデータの利活用”が求められている。
(引用：総合出版スバル舎　http://www.subarusya.jp/book/b353378.html)

マーケティングリサーチ業界とは？業界研究がしたい！

マーケティングリサーチ業界とは？

マーケティングリサーチの世界的な市場規模としては2.4兆円、そのうち約半分の1兆円がアメリカでの市場規模となっています。
日本はアジア地域においてはトップであり、また日本は主要国と比較すると、マーケティングリサーチにおけるインターネットリサーチのシェアが最も大きい国です。
　

マーケティングリサーチ業界の動向とは？

近年のICT、IoTの進化の中、生活者のデジタル化とその情報を取り扱う経済活動は急激に変化しています。今、購買を含む各種行動履歴データ、SNSデータは「Big data」として世の中に氾濫し、その情報の取り扱いをめぐって多くの新しいビジネスチャンスが生まれています。それは同時にデータの作り手、使い手である我々マーケティング・リサーチ（以下MR）産業に起きている環境変化でもあります。
(引用: http://www.jmra-net.or.jp/aboutus/sangyovision/)

デジタル化が進む現在、ビッグデータと呼ばれるように世の中には様々なデータは氾濫しています。これは言い換えると、消費者が自発的に自分の考えや思いを発信するようになっており、ビジネスチャンスが世の中に溢れているということです。
そのため、マーケティングリサーチャーという仕事はこれまで以上に需要が高まっていくのではないでしょうか。

マーケティングリサーチの手法とは？

マーケティングリサーチの主な手法としては以下のものが挙げられます

• アンケート調査
• 訪問調査
• 郵送調査
• 電話調査
• ソーシャルリスニング
• MROC調査
• グループインタビュー
• デプスインタビュー
• 会場テスト（CLT）調査
• ホームユーステスト（HUT）調査
• パネル調査
• モニター調査
• 覆面調査

マーケティングリサーチのセミナーとは？

様々な企業や団体がマーケティングリサーチに関するセミナーを行なっています。セミナーによって参加費や対象としている人が異なるため、マーケティングリサーチを学びたいという方は自分にあったものを探すと良いでしょう。
予約制のものが多いので、事前予約は忘れずにしましょう。

マーケティングリサーチの成功事例とは？

株式会社インテージホールディングスと花王株式会社が共同で調査を行なった「ビオレUV」という商品を見てみましょう。
マーケティングPDCA（お客様理解、コミュニケーション、効果測定、課題抽出）を行なった結果、子供向けの日焼け止め購入者の意識には「日焼け止めが欲しい」ではなく「子供と外で遊びたい」があることが発覚しました。
そこで新規デジタル広告として『sotomo』というサイトを立ち上げ、「お出かけすること」に焦点をあてた広告のおかげで、その年の売り上げは大幅にアップしました。
(参考:　https://www.intage.co.jp/case/case_02.html)

このように、商品売上アップを図るには、必ず消費者の声を重視しなくてはいけません。その消費者の声を最も数字として抽出できるのが、このマーケティングリサーチという仕事なのです。

マーケティングリサーチ業界を選ぶ人の志望動機とは？

マーケティングリサーチ企業で働く上でのメリットは、「多様な業界・業種に携わることができる」と聞きます。メーカーのマーケティング部門では、携われるのはそのメーカーの商品のみであり、また実際の調査まで自社で行う企業は多くないかもしれません。
そういったマーケティングリサーチという特殊な業界だからこその特性を中心に志望動機を考えると、自分なりの考えがまとまりやすいでしょう。

マーケティングリサーチとアンケートの関係とは？

株式会社インテージホールディングスや株式会社マクロミルなどのマーケティングリサーチ企業は、それぞれアンケートモニターを有しています。
企業側はデータを獲得するためにモニターにアンケート回答を依頼し、モニターはアンケートに応じた報酬と引き換えにアンケート回答をしています。
マクロミルやインテージについて詳しく知りたい方はこちらもどうぞ
マクロミルとは？大手マーケティングリサーチ会社のサービスを中心に徹底解説
インテージとは？大手マーケティングリサーチ会社のサービスを中心に徹底解説

マーケティングリサーチのバイトとは？仕事内容は？

マーケティングリサーチのバイトとは？

デジタル化が進んだことにより、webマーケティングの領域での仕事が増えています。そのためデータの分析をアルバイトに委託することが少なくないようです。

マーケティングリサーチバイトの仕事内容

データ分析（顧客データ分析、売上分析など）
マーケティング調査補助（アンケート分析など）
Webサイト分析（アクセスログ、ユーザービリティなど）
ソーシャルメディア分析（効果測定、影響度分析など）
事例調査
など、職場によりますがデータ分析に携わることができるアルバイトが多いようです。

マーケティングリサーチまとめ

商品を買ってもらうためには欠かせないマーケティングリサーチ。デジタル化に伴いその需要も拡大していくでしょう。
データとは切っても切れない業界ですが、本やセミナーなど学べる機会も多く設けられているため、未経験でも比較的取り組みやすい業界なのかもしれません。

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