転職しても記憶に残る上司に!部下の上手な叱り方

転職しても記憶に残る上司に!部下の上手な叱り方

上司になると部下への指摘が必要になるシーンが増えますよね。
部下の成長を思っての指摘であっても、その叱り方次第で、部下の反応に差が出てくると言われます。

指摘の場面というのは、上司としても、お互いに負担になりがちですが、上手な叱り方をするためにはどんなことに気を付ければいいのでしょうか。
今回は、部下を「叱る」際のポイントを紹介します。

絶対ルール!上司は怒ると叱るを区別する

部下の失敗が損失に繋がれば焦ったり、繰り返されるミスに憤りを感じることもあるでしょう。
自分に湧いてきた感情のまま、部下の欠点やミスへの指摘をしてしまっては、上司やリーダーとしての役割を果たすことができません。
まずは、指摘の際のタブーから見ていきましょう。

感情コントロールが必須

自分の感情をフルに乗せた指摘は、部下にとって「叱られた」という事実だけしか受け止めきれないものになりがちです。
そうなると、改善してほしい欠点も、気を付けてほしいミスも伝わりにくいもの。
過度に落ち込んだり、気持ちの萎縮が生まれることもあります。
反抗心を抱いてしまう部下もいるでしょう。
その後のコミュニケーションや他の業務にまで影響が出てしまう可能性もあります。

指摘をしなければならないときは、お互いに負の結果に繋がらない対処が不可欠です。
上司として、自分の感情はコントロールし、努めて冷静に、その対処法や指摘の伝え方を考えましょう。

先入観を入れず、焦点を絞る

長く一緒に働いていると、先入観が入りやすくなります。
発する言葉には最大限の注意を払いましょう。
「いつもそう」「この前も」「何度も言っているけど」「難しくないと思うけど?」などは禁句とも言える言葉です。

今ではない過去と結び付けたり、本人ではない誰かとの比較として伝わってしまいがちです。
このような言葉を受け止めた部下は、これまでのすべての仕事の過程や、周りの人と結び付けてしまい「面」で捉えてしまいます。

指摘の際は、その内容を「点」で伝える意識を持ちましょう。
ミスの場合は、本人も自覚している場合も多いもの。
「今のは」「今回は」と限定した指摘で受け止める心の負担を下げてあげましょう。

また、指摘が必要なら、時間を置くことなく即座にピンポイントで伝えるようにしましょう。
指摘を寝かせると、一度の機会に、つい内容をたくさん詰め込んでしまいがちです。
部下にとっては責められ感が募るばかり。
的確な改善への意欲まで削いでしまうこともあるので気を付けましょう。

プロセスに着目する

ミスが起きたり、改善してほしい欠点があるとき、そのプロセスに目を向けましょう。
なぜそのことに至っているのかを理解することは、指摘の際にとても大切です。

部下は部下なりに考えながら行っていることもあり、それを知らないままに指摘をすると、部下を全否定することに繋がることもあるのです。
プロセスの一部だけを変えることで、良好な変化が見込めることもあるのですから、解明する価値も大きいでしょう。

考えながら仕事をするという習慣を削いでしまわないためにも気を配るべき部分でしょう。
経緯やプロセスを聞くことで、指摘すべきことはより明確になります。
部下の盲点に気付くことができれば、「どの部分が問題だと思う?」「障害になっているのは何だと思う?」などの質問で、部下自身で改善や回避策を探っていくことを促しましょう。

叱り上手な上司は、叱る打ち手の幅が広い

部下のことをよく知り、理解することが大切です。
それぞれの個性や受け止め方を知ることは、どう指摘することが有効かを考えるときの材料になるのです。
同じように伝えても受け止め方や反応は十人十色です。叱り方が上手な人は、このことを十分に心得ているようです。

十人十色への試行錯誤

部下の個性や、その状況によっても指摘の方法を変えていく必要があります。
重大な規則違反に対しては、敢えて「怒り」を演じるということも必要かもしれません。

どの方法が有効かは試行錯誤の賜物。
常に先生が生徒を、親が子供を叱るようなスタンスが有効ではないことを知ると、上司として「叱る」という任務への負担も軽くなるものではないでしょうか。

ミスが繰り返されているなら、さらに説明を具体的にしてみる
メモを取らせる、マニュアルを作らせて注意への意識を強くする
部下の同僚や先輩など指摘する人を変えてみる
同僚や後輩に指導させてみる
本人も把握している長所を強調して変化へのモチベーションを高める
怒りの感情ではなく、困っているという気持ちをオープンにしてみる
指摘する目的を明確に知らせることで考えることを促す

コミュニケーションを最大活用する

叱り方が上手な人は、部下との小さなコミュニケーションをとても意識しています。
お互い仕事を抱えているのですから、四六時中、密に付き添えないことが多いものです。

しかし、お互いを理解することは職場では不可欠なこと。
ほんの一瞬でもチャンスがあれば、声を掛けて話す機会にして理解の材料にしましょう。
その毎日の心掛けが確かな相互理解を助けるものです。

指摘の際には、自分から直接の働きかけではなく、より改善効果の見込める人に促すと有効なことがあります。

例えば、自分の立場からだとどうしても緊張感が生まれてしまうような場合は、柔らかく伝わる人にバトンタッチしてみるのもひとつの手段になるでしょう。
逆に、親しくなりすぎて指摘の効果が得られない場合は、自分より上の立場の人からのバックアップを依頼してみることスムーズに伝わることもあります。

部下が動きたくなる上司の叱り方

指摘の際には、部下にその指摘の内容を受け止めてもらうと同時に、改善へのモチベーションを高めたいところですよね。
叱られてネガティブに捉えるのではなく、ポジティブに捉え積極的な行動を促す指摘のできる上司も、世の中にはたくさんいるようです。
上司としての意識や役立つ言葉を、指摘が必要になったときのバリエーションに加えてみてはいかがでしょうか。

Weスタンスを示す

指摘の際、部下と上司の間に高い壁があると、それぞれの立場が存在します。
役割は異なっても、目指すところや目的は同じだということを、上司は常に部下と共有することに努めてみましょう。
組織としては、当たり前のことも表現しないと絵に描いた餅になっていることは多いものです。
未熟な部下ならなおさら気付きにくいものかもしれません。
部下への指摘を部下だけの業務、責任、問題と捉えさせないことがポイントです。
上司としての自分もその一部であるという「We」のスタンスを感じてもらうためには「やってみよう」「~と思うけどどうかな」「私も気を付けるね」など、部下の業務や役割に対して当事者意識を示してみましょう。

部下に響くキラーワード

指摘なのにネガティブな印象を与えない言葉を紹介しましょう。

「いつものあなたらしくない」
気を抜いてミスをしてしまったことを指摘するには有効です。
突き刺さる嬉しい言葉ではないでしょうか。

「楽しみにしていたんだけど」
プレッシャーに弱い部下にも有効です。
期待しているではないところがポイントです。
成果や成長を見てもらい、楽しみにしてもらっていると感じられ、
安心感も与えることができます。信頼関係も強固になるでしょう。

「~さん(第三者)が褒めてたよ」
この第三者は仕事やその業務に関わる人なら、社内の人でも、取引先やクライアントでもOK。
もちろん、事実であることが前提ですが、自分の仕事がどのような波紋をもたらしているのかを知らせることができます。
緊張感のある指摘には、加えてあげるのも一手です。

上司の叱り方は部下の成長を左右する

叱ることは、簡単なことではありません。
上司として自分のメンタルマネジメントも不可欠です。
その上で、部下の成長のためにどんな言葉を使い、どう促していくかが手腕の問われるところです。

向き合っていくごとにきっと部下にも通じていくものです。
部下の成長を実感することが、上司としての自分の成長を感じることにも繋がっていくでしょう。

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