ビジネス英語で目指すのはアサーティブコミュニケーション
- カテゴリ名:ワークライフバランス
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自分も相手も尊重した自己表現や意見を伝えることに自信はありますか?
その伝え方を「アサーティブ」と言います。
Win-Winに至ることが尊重されるような現代社会において、アサーティブにコミュニケーションをとるスキルは身に付けて損はないでしょう。
ビジネスでのアサーティブネスは誰のため?
ビジネスシーンでのコミュニケーションでは、誰にとってもメリットがあり、誰も損をしないようなやり取りが必要です。
日本人は、奉仕の精神が豊かで、対立に慣れていない文化という影響もあってか、つい自分に損になることも受け入れてしまう傾向があります。
果たしてビジネスは、誰のために動かしていくものでしょうか?
アサーティブとは?
アサーティブ(Assertiveness)とは、辞書を引くと、「断言的な」「言い張る」「独断的な」という意味の形容詞です。
ビジネスシーンで求められるアサーティブとは、しっかりと自己主張をすることです。
しかし、ただ自分の意見を一方的に押し付ければいいというわけではありません。自分も相手も尊重した自己表現をしていくことが大切になるのです。
控えめで奥ゆかしい日本人にとって、アサーティブになることは少々高めのハードルになるようです。
アサーティブでないとは?
アサーティブでないことの特徴を知ることで、よりアサーティブの認識が深まるかもしれません。
アサーティブでないとは、一言でいうと自分の意見を持っていないこと。
世界の人たちを相手にするビジネスで、自分の意見を持たないことは致命的です。
これには、日本人にありがちな「言わなくても分かるだろう」で言葉にしないことも含まれるます。
相手のことを考えず、思ったことを攻撃的に口に出し、結果的に対立を生んでしまうような場合もアサーティブさが欠けていると言えます。
アサーティブを意識する英語でのビジネスシーン
英語、海外、外資などのキーワードが含まれる仕事では、異なる文化やコミュニケーションスタンスを持つ人との仕事をすることが多いため、特にアサーティブなコミュニケーションが求められます。
いくつかのビジネスシーンの例をとって紹介しましょう。
グローバルな環境での仕事
上司や、同僚、部下が外国人であることも珍しくない世の中になってきました。
複数国を跨ぐ事業の取引きや協働は、今後も増えていくでしょう。
グローバルな環境にある時、年齢、立場、職業レベルに関係なく、「対等」で「率直」、「誠実」で「素直」な姿勢で意見を述べていくことが大切になります。
上司が外国人
上司が外国人である場合、日本ほど、上下関係は意識されません。
意見があれば、どんなに若手の新人でも意見を伝えることが評価されます。
意見を伝えられるというのは、言い換えると自分の考えをしっかり整理し表現できるということです。
その意見を経営者や上司は求めていますし、自分の思考を積極的に表現できる人材を望んでいるでしょう。
日本人は断ることが苦手とも言われますが、グローバルステージでは、無責任なYESは評価を下げます。
無理が見えているのに受け入れることは「誠実」な対応ではないのです。
また、内心違うのに上司の意見に同調することもアサーティブとは言えません。
異なる意見でも、それが率直で正直なものであれば、相手は信頼で受け止めてくれるはずです
部下や同僚が外国人
上司の立場であっても、自分の意見に強制力を乗せずに伝えるのがアサーティブ。
同僚や部下に何かを依頼するときでも同じです。
相手の都合や状況、そして心情を尊重したやり取りをすることが大切です。
商談や取引先が外国企業
「お客様は神様」の風潮は日本だけのものだといわれています。
グローバルな環境では、商品やサービスを提供する側もお客様も対等な立場という意識が必要です。
これが欠けると、自社に損なことを受け入れることになったり、自社の利益のみを追求する業務を行ってしまうことになります。
ときには、お客様の問題を率直に伝え、貢献に尽力することが、お客様に喜ばれることなのです。
異なる国籍の人が集まるミーティング
異なる国籍の人が集まると、いろいろな価値観と習慣を背景に持つ人たちが混在することになります。
多様な意見が出される可能性は、より高まるでしょう。
自分の考えと違うというだけで、全面否定をすることはタブーです。
異なる意見があるときは「こういう視点もありますが」「こういうのはどうでしょう」と柔らかく伝えていくことが必要です。
また、周りの意見の勢いに飲まれることなく、自分でも思考し、対等な姿勢で発信します。
アサーティブなマインドセットを養うには
日本人がグローバルなステージで活躍する選択肢も増え続けています。
アサーティブなコミュニケーションが身に付いていないと、無駄に苦労することになるでしょう。
相手を尊重することを忘れると、ビジネスは進んで行きにくいものですし、自分を尊重することを忘れると損な役回りでストレスを抱えることになります。
アサーティブなコミュニケーションを身に付けるためのポイントを紹介します。
日本人はマインドシフトを意識
意見が違う、違うかもしれないとき、対立が起きると判断して意見を引っ込めることはないでしょうか。
グローバルステージに立つと、よりクリアに分かりますが、意見が異なることは普通で、むしろそれを前提にしないといけないのです。
組織内のすべての人がいつも同じ意見を持っているなら、その組織に成長はないでしょう。
異なる意見が生まれたときこそアサーティブなコミュニケーションが必要です。
自分の意見をきちんと伝えつつ、相手の意見の柔軟に取り入れることで無駄な対立を防ぐことができるでしょう。
言葉にするトレーニング
思っていることを言葉にするトレーニングが有効です。
ちょっと言いにくいこと、断りにくい、自信がないことを内に秘めるばかりでは何も伝わりません。
アサーティブなコミュニケーションをするには、発信が必要なのです。
発信が苦手な人は自分の感情を入れずに、事実を説明する意識を持つと役に立つかもしれません。
相手の意見を尊重するためにも、共感する表現、否定を和らげる表現、相手を立てる表現を積極的に学びましょう。
提案や依頼、反対や拒否のようなときも、アサーティブな表現を学んでおくと、きっと、発信することがラクに感じられるでしょう。
また、言葉だけでなく、声のトーンやボディランゲージも合わせていくことをおすすめします。
もちろん総合的な英語能力がないと言葉にするのは不可能なので、英語のスピーキングの練習も欠かせません。
国内企業でも大切になってくる
相手に対して配慮のあるコミュニケーションをすることは、海外に限ったことではないですよね。
日本の国内企業であっても、言うべきことや言いたいことをはっきりと伝えていくことは大切です。
アサーティブなコミュニケーションができないと、新しい発想を生み出すことを難しくします。
迫る危機に気付くことを遅らせるかもしれません。
組織内のメンバーの相互理解も、上辺だけのものになってしまうのではないでしょうか。
アサーティブネスでビジネスを加速させよう
アサーティブなコミュニケーションは一朝一夕には身に付きません。
伝え方にもいろいろな手段や言い方があることを知って、グローバルシーンでもうまく立ち回れるビジネスパーソンを目指しましょう。
意見を押し殺すことは、誰の得にもなりません。
思考を働かせ、意見を表に出す術を、積極的に学んでいきましょう。
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