介護パートの時給相場はいくら?介護パートが時給をアップさせる方法も!
- カテゴリ名:業界・職種・企業研究
介護パートで働いていると「この時給は適正なのか。」「時給を上げるためにはどうすればいいのだろう。」と、時給について考える機会があるでしょう。
介護パートになりたい場合も、応募するかの判断に時給は重要な材料になりますよね。
ここでは、介護パートの時給相場や時給アップの方法など、介護パートと時給について解説します。
介護パートの時給はいくら?ケースごとの違いと相場を解説
介護パートで働く方は、時給相場が気になりますよね。
介護パートの時給は一般的にいくらくらいで、資格や業務内容などによって違いはあるのでしょうか。
ここでは、介護パートのケースごとの違いと、それぞれの時給相場を紹介します。
保有資格や経験による違い
介護パートの時給でもっとも多い差のつけ方が、保有資格や経験によるもの。
無資格で未経験者の時給相場は900~1,000円前後と、地域の最低時給程度の時給ということも多いです。
介護資格の入り口とも言える「介護職員初任者研修」を修了していても、無資格者に少し色がつく程度で、時給目安は950~1,100円ほどになります。
実務経験が3年以上必要な国家資格「介護福祉士」であっても、時給は1,100~1,200円が相場、「ケアマネージャー」まであれば1,200~1,400円ほどの時給もあります。
業務内容による違い
事業所によっては、業務内容によって時給に違いを設けていることもあります。
たとえば、配膳や洗濯など、比較的軽めの業務が中心の「生活援助」業務なら900~1,000円程度。
排泄、入浴、食事の介助などの、肉体的にも精神的にも負担が大きい「身体介護」の場合は1,500~1,900円ほどの時給もあります。
勤務地による違い
勤務地による時給の違いもあります。
都道府県ごとに最低賃金が異なることもありますが、介護報酬の地域格差をなくすために設けられた「地域区分」による影響も考えられます。
地域ごとに介護報酬の上乗せ割合が定められており、都会と地方で差があることは想像しやすいでしょう。
しかし、たとえば同じ東京都内でも三鷹市と隣接地域では上乗せ割合に5~10%もの開きがあり、三鷹市は介護報酬割合が低くなっています。※
介護報酬が低いということは、事業所で働くパート職員の時給にも影響がでるということ。
通勤可能な範囲内の事業所であっても、場所によってはパート時給を上げにくい事業所が存在しているということです。
※参照:厚労省 社会保障審議会123回資料
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126698
※2015年改定の結果であり、2018年改定の内容ではありません。
介護パートと介護派遣の時給の違い
正社員以外の働き方としては他に派遣もありますが、介護パートと介護派遣とでは時給に違いもあります。
介護パート全体の時給相場はおよそ1,000円ほど。
一方の介護派遣全体の時給相場は1,200~1,300円ほどとなっています。
時給相場は派遣の方が有利なため、派遣にまで選択肢を広げてみるのも1つですね。
看護師との違い
介護事業所では、介護パートと看護師パートの同時募集がなされることも多いですが、看護師パートが圧倒的に高時給。
介護パートの1.5倍~2倍近く高いことも一般的です。
介護の現場では、介護パートと看護師パートで同じような仕事を任される機会も多くあります。
医療行為ができる看護師と時給に差があることは仕方がないとはいえ、あまりの待遇の差に納得できないと感じる介護パートの方もいるようです。
介護パートの時給が低い理由
介護パートの時給は地域の最低賃金に近い時給をベースとし、資格があってもさほど恵まれているとは言えないのも事実。
介護パートの時給はなぜ低いのでしょうか。
ここでは、介護パートの時給が低い理由を紹介します。
事業所の余力や搾取の問題
人手不足の介護業界では、多くの介護パートが活躍しています。
事業所にとって欠かせない存在の介護パートなのに高い時給をあげられないのは、事業所自体に余力がないことが1つ。
パートの時給を上げるには利用者からの料金を余分に取る必要もでてくるため、利用者目線に立つとどうしても上げられない場合があります。
反対に、十分な利益がでているのに、上層部の報酬にのみ反映させ、従業員の給与に還元しない「搾取型」の事業所も。
いずれにしても、事業所の手腕や考え方によって介護パートの時給が低くなることがあるのです。
国からの補助が少ないから
介護パートに限らず、介護業界全体の賃金が上がりにくい要因に、介護報酬があります。
介護報酬は、事業者が介護サービスを提供した場合に国から支払われる報酬のこと。
もちろん、介護報酬のみで従業員の賃金が決定するわけではなく、事業所の工夫によって高い時給をだしている事業所も存在します。
とはいえ、国からの補助がもっとあれば、従業員の給与へ還元しやすくなると言えるでしょう。
専門職としての認識不足
介護の仕事は利用者の生命に関わる責任の重さがあり、専門知識やスキルも必要な専門職です。
しかし、無資格でも携われる業務もあり、「誰にでもできる仕事」と思われやすい傾向にあります。
本来は専門職として高い評価を受けるべき仕事であるにもかかわらず、専門職として認識されていない現状が、介護パートも含めた人材の低賃金につながっています。
介護パートが時給をアップさせる方法
時給面で決して恵まれているとは言えない介護パートですが、「時給をアップさせたい。」「パートでもバリバリ稼ぎたい。」と感じる方も多いでしょう。
ここでは、介護パートの時給をアップさせる方法を紹介します。
資格を取得する
介護パートとしてのスキルが客観的に評価されやすいのはやはり資格。
実務経験を積み介護福祉士以上取得すれば、200円以上の時給アップも夢ではありません。
時給200円アップでフルタイムパートなら、月3万円以上の収入増につながるため大きいでしょう。
今の事業所では資格による時給の違いがない場合でも、事業所によって高時給を提示してくれることがあります。
資格を元に好条件の事業所に移ることもできるため、まずは資格取得を目指したいですね。
同じ職場で働き続けること
労働環境や待遇の悪さから離職率が高い傾向にある介護業界では、介護パートも例外ではありません。
事業所にとっては、辞めていく人が多い中で長く働いてくれる従業員は本当に有り難い存在です。
それだけ貢献度が高く、手放したくない存在である介護パートに対し、時給アップを検討する事業主もいるでしょう。
目の前の仕事をしっかり丁寧におこない、長い目で見た時給アップを目指すことも大切です。
夜勤も積極的にすること
時給そのものが上がるわけではありませんが、割増賃金がつく夜勤をおこなうことは、介護パートが収入を上げる王道の方法です。
パートの場合は家庭の事情もあり夜勤をやりたがらない人も多いため、積極的に夜勤をやってくれるパートは重宝されます。
時給交渉などの場面でも材料にしやすいため、状況が許すなら夜勤を多くやるのもいいでしょう。
施設長や他の職員とうまくやること
介護パートの時給を実際に決定するのは施設長です。
施設長が介護パートにどんな点を求めるのかを考えてみると、時給アップの道筋が見えてくるでしょう。
介護パートには、資格や経験を元に利用者への適切なサービス提供をおこなうことはもちろん、他の職員とうまくやってくれる協調性も求められます。
介護はチームワークが大切ですから、チームの和を保ち、周囲と協力してくれるパートを評価したいもの。
時給を上げるためにも、施設長からどう見られているのかを意識してみましょう。
身体介護のスキルを磨く
心身ともに負担が大きい身体介護の分野ですが、その分高時給が見込めます。
介護パートの求人を見ても、「身体介護ができる人は時給大幅アップします。」との文言を見かけることも多いですよ。
大変な分時給が上がりますし、利用者のためにもなってやりがいにもつながります。
介護パートの時給を少しでも上げる努力をしよう
介護業界全体の待遇改善を訴える声が広がり、介護パートの時給は少しずつ上がっていると言われています。
しかし、仕事のきつさや他業界と比べてみても、満足のいく時給とは言い難いもの。
業界全体の流れが大きく変わることを待つより、今自分にできる努力をする方が早いと言えるでしょう。
資格やスキルアップを目指し、少しでも時給が上がるよう前向きに考えてみてはいかがでしょうか。
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