扶養家族とは?扶養家族の意味と定義を徹底解説

扶養家族とは?扶養家族の意味と定義を徹底解説

一度でも働いたことがある人なら聞いたことがある「扶養家族」という言葉。

しかしながらなんとなく意味は分かっているもののいざ「説明して!」と言われたら説明できない人が多いのではないでしょうか??

そこで今回は「扶養家族」についてあれこれ解説していきたいと思います!
早速見ていきましょう!!

扶養家族とは?

扶養家族の「扶養」とは自分の力で経済的に生活することができず、養ってもらう必要がある人のことを指します。

つまり、扶養家族とはあなたが養っている家族のことを指します。

あなたが学生、高校生、もしくは成人でもなんらかの理由で自力で経済的に生活できていない場合は養われる側の場合は「被扶養者」といいます。

扶養家族の所得税上と社会保険上の意味の違い

一口に「扶養家族」といっても所得税法上でいう扶養家族と健康保険法上の扶養家族は別物です。

またそれぞれに扶養家族として認められる範囲や条件も異なるので、違いを理解しておく必要があります。

所得税上の「扶養家族」

所得税法によると、扶養家族とは以下の条件に該当する人をいいます。

  • 12月31日現在、配偶者を除く6親等以内の血族と3親等以内の婚族及び、養育、養護委託を受けた里子やお年寄り(同居の有無は問わない)
  • 納税者と同一生計であること
  • 年間の給与収入(総支給額)が103万円以下であること
  • 「青色申告」の事業専従者としての給与の支払いを受けていないこと、「白色申告」の事業専従者でないこと

6親等とは、

1親等=父母や子、配偶者の父母
・2親等=祖父母、孫やその配偶者、兄弟姉妹、兄弟姉妹の配偶者、配偶者の兄弟姉妹
・3親等=ひ孫やその配偶者、納税者と配偶者の伯母、叔父及びその配偶者、甥、姪及びその配偶者
・4親等=従兄弟姉妹、甥や姪の子供など
・5親等=従兄弟姉妹の子供
・6親等=5親等の高祖及び子孫、従兄弟姉妹の孫など

をいいます。

こうしてみると、扶養家族の範囲はかなり広いことがうかがえます。

また、「青色申告」の事業専従者とは、納税者が個人事業主の場合、納税者の個人事業を手伝ってくれている家族や親族で青色申告者(日常の取引を所定の帳簿に記帳し、その記帳から正しい所得や所得税及び法人税を計算して申告している人のこと、青色申告の承認を受けていない人が行う申告を白色申告といいます)と、生計を一緒にしている配偶者、もしくは親族のことをいいます。

また、その年の12月31日時点で年齢が15歳以上であること、青色申告者の営む事業にもっぱら従事していることが該当します。

つまり、納税者の家族の手伝いをして、その時に「青色申告」の事業専従者給与を受け取っている場合は扶養家族にあてはまらないので注意してください。

社会保険上の「扶養家族」

社会保険とは健康保険と年金保険のことを指します。

社会保険上の扶養家族の範囲としては以下の条件があります。

  • 被保険者の配偶者
  • 被保険者の子
  • 被保険者の直系尊属(血のつながった父母・祖父母・曾祖父母)
  • 被保険者の孫
  • 被保険者の兄弟姉妹

また以下にあてはまる人は親族でも生計維持かつ同一世帯が条件となります。

  • 被保険者の義理の父母
  • 被保険者の義理の兄弟姉妹
  • 被保険者の配偶者
  • 被保険者の甥姪およびその配偶者
  • 被保険者の兄弟姉妹の配偶者
  • 被保険者の子の配偶者
  • 被保険者の孫の配偶者

社会保険上の「扶養家族」は、健康保険や厚生年金保険などの社会保険において、社会保険上の扶養家族になることで、社会保険料を支払うことなく健康保険や厚生年金保険に加入することができるというメリットがあります。

扶養家族のメリットとデメリットとは?

では扶養家族がいるメリット・デメリットはなんなのでしょうか?

早速みていきましょう!

扶桑家族のメリット

扶養家族のメリットとして以下の点が挙げられます。

  • 所得税や住民税を抑える事ができる
  • 健康保険などの社会保険の保険料を支払うことなく健康保険に加入することができる
  • 年金保険料を支払う必要がなく年金を受け取ることができる

扶桑家族のメリット①所得税や住民税を抑える事ができる

一つ目のメリットは扶養する側の配偶者の所得税や住民税の負担が軽減されるという点です。

また扶養親族の中でも配偶者であれば、さらにメリットが…。

実は所得税や住民税には、扶養控除の1種である「配偶者控除」という制度があります。

一定の条件はありますが、この制度により扶養する配偶者がいるだけで税額が安くなります。

扶養する側にも嬉しいメリットですね。

扶桑家族のメリット②社会保険の保険料を支払う必要がない

家族の扶養に入るメリットは、社会保険料の負担がなくなることです。

あなたが上述した社会保険上の扶養家族に該当する場合、健康保険や厚生年金などの社会保険の保険料を支払う必要がありません。

もしあなたが扶養者であり被保険者なら、夫が健康保険や厚生年金の保険料をまとめて払えばいいわけですね。

健康保険証も「家族(被扶養者)」と記載されたものに差し代わります。

社会保険料が無料となるだけで、扶養する人の社会保険料が増額されるということはないので安心してください。

国民年金保険と国民健康保険の保険料の支払いだけで年間30万円~40万円もかかたりするので、家計の負担はだいぶ減ることになります。

扶桑家族のメリット③年金保険料を支払う必要がなく年金を受け取ることができる

これは結婚して、旦那さんの扶養に入った方のみの特典です。

旦那さんの扶養に入ることにより、保険料の支払いが不要となります。

扶養家族のデメリット

では次に扶養家族のデメリット。

これはほとんどありませんが、ひとつ挙げるとすれば


稼げる収入の制限があること

に尽きますね。

所得税が控除される条件は年収が103万円までと決まっています。

これは大学生やパートの主婦の方は特に気にしますよね。

なんせこの103万円、悠に超えてしまいそうになることがしばしばあります。

他の税でも控除される条件がありますので、確認しておきましょう。

  • 年収100万を超えると住民税の支払義務が発生
  • 年収103万を超えると所得税の支払義務が発生
  • 年収130万を超えると社会保険への加入・保険料の支払義務が発生
  • 年収141万を超えると配偶者控除及び配偶者特別控除から除外

扶養家族まとめ

  • 扶養家族は自力で経済的に生活できない家族のこと(大学生、高校生、妻など)
  • 夫など扶養する人を扶養者、大学生など扶養される側を被扶養者と呼ぶ
  • 扶養家族のメリット:所得税や住民税を抑える事ができる
  • 扶養家族のメリット:健康保険などの社会保険の保険料を支払うことなく健康保険に加入することができる
  • 扶養家族のメリット:年金保険料を支払う必要がなく年金を受け取ることができる
  • 扶養家族のデメリット:稼げる収入に制限があること

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