PDCAを回す?マネジメントサイクルがわかれば仕事は楽しくなる!
- カテゴリ名:一歩進んだ仕事術
「PDCAを回す」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これはマネジメント用語で、仕事を効率的に進めようというときに出てくる言葉です。
仕事のマンネリ化から抜け出し、やりがいや達成感につながる言葉なので、是非覚えて下さい。
仕事は楽しい?
「仕事は楽しい?」こんなフレーズに思わず反応してしまうときは、自分自身がちょっとマンネリに陥っている時かもしれません。
考えようによっては、今の担当の仕事にすっかり馴染んでいるのである意味ではいいかもしれませんが、刺激がないのは成長がないことと同じです。
ところで仕事にはサイクルがあるというのはご存じでしょうか?
これが今回のテーマになるのですが、今やっている仕事がこのサイクルのどこにあるのかを知ること、そして次はどうすればいいのかを考えていくことが「サイクルを回す」=「PDCAを回す」ことになるのです。
毎日の仕事っていったい何をしているの?
ここで、毎日の仕事を振り返ってみましょう。
営業3課のAさんは、朝出勤すると、日課の課内ミーティングから始まります。
ミーティングでは、課員から仕事の進捗状況(営業課なので前日までの営業成績とトピックス)と、今日の予定(顧客の訪問件数と用件)を報告します。
上司はそれを聞き、目標に向け今日も頑張ってほしいと叱咤激励するとともに、新たに発信されている会社方針や連絡事項を伝えます。
ほぼいつもと同じ内容のミーティングなのでちょっと辟易しながら、ミーティングが終了。
そのあとは、自分なりに今日の訪問顧客を思い浮かべ売り込み商材をチェックしておきます。
最近どの顧客も当社製品に反応が悪く、気が重いのも事実です。
予定の5軒を訪問したが案の定、5軒ともあまり反応はありませんでした。
ただ、1軒だけ忙しいから明日にしてくれと言われたところがあり、明日に再訪問となりました。
夕方に帰社をし、大して書く内容もないが日報を書いて1日が終わります。
仕事のサイクルって何?
あまり充実感のあるようには見えない1日ですが、ここから「仕事のサイクル」を振り返ってみましょう。
仕事には、PLAN(計画)DO(実行)CHECK(調整)ACTION(行動)があり、それぞれの頭文字をとって「PDCAサイクル」と言います。
この4つを確実に押さえて仕事をすることを「PDCAを回す」と言います。
まず、PLAN(計画)はどこでしょう。
朝のミーティングになにやらそれらしきものがありそうです。
ミーティングでは「今日の予定」を言わされていますが、基本的には担当者である自分自身が考える(計画する)もので、「訪問件数や用件」はまさにPLANです。
次に、DO(実行)はどこでしょう。
当然、今日の予定(計画)であった5軒の顧客を1軒1軒訪問し、持参した製品を売込んだという活動そのもの。
CHECK(調整)は、ちょっと難しいのですが、「(顧客の)反応が悪く」「成果らしきものがない」、そして帰社後に「大して書くものがないが日報を書いた」というのが、CHECKにあたるといえます。
最後は、ACTION(行動)。
これはCHECK(調整)を受けてのACTIONで、訪問した5軒のうち1軒だけが「明日に出直してくれ」とのことだったので、明日訪問するというACTIONに繋がりました。
マネジメントサイクル
紹介したのはごく簡単な仕事のPDCAですが、なんとか仕事のサイクルは「回っている」といえます。
残念なのは、ここに本人の「意志」がないため、なんとなく仕事をしているという感じがあるのは否めません。
そこで、ここに「積極的意志によるPDCA」を組み入れていくとどうなるでしょうか。
PDCAを積極的に回すことは、マネジメントに繋がるのです。
マネジメントとは、自分のもてる時間や資源をやりくりし、目標達成を果たしていくこと。
その意味で、PDCAはマネジメントサイクルとも呼ばれます。
これがわかれば仕事が見える
マネジメントサイクルの視点で、前段の1日の仕事を前向きに整理するとこうなります。
朝の営業3課のミーティングで確認したことは、上司によると3課の目標達成状況が月半ばで芳しくなく、当月はなんとしても目標予算達成が求められている。
各営業マンに割り振られた当月目標はなんとしても達成しよう。
<計画>
当日、私は5軒の顧客訪問計画を立てていた。
先月から何度か訪問しているがあまりいい返事をもらっていない。
4軒は「会うだけなら会ってもいい」とのことだったので、とりあえずセールストークは聞いてもらえそうだ。
うち1軒が購入決定権を持つ人の不在が続き流動的である。
<行動>
4軒は、会うだけ会ってもらったが時間切れで再訪問の約束も取り付けられなかった。
1軒は、またしても購入決定権を持つ人が不在だったので不発に終わるが、伝言があり明日なら都合がつくとのことだった。
<調整>
4軒については、少し間をあけて再訪問を検討する。
1軒は、これまで会ってくれる気もなかったのに、向こうからわざわざ明日の再訪問を指定をしてくれたことに、何か心境の変化を感じた。
<行動>
翌日、予定の入っていた会議をキャンセルし昨日再訪問の伝言をくれた顧客を訪問する。
こちらの薦める製品を購入する方向で前向きに検討してくれるようだが、納期と価格についてはかなり開きがあるので、詰める話をしたいとのことであった。
そこで当初の見積もりを再検討すべく計画を立て直すこととする。
納期の再計画をすることで、今月中の納品につながれば私自身の目標達成にも大きく前進することになる。
循環しないのはなぜ?
初めに述べた1日の流れと比べいかがでしょうか。
後段の場合はPDCAが明らかに回り、目標達成に向けた「マネジメントサイクル」として仕事を前向きにとらえているのがわかると思います。
では、サイクルが回る時と回らない時の違いはどこにあるかを見ていきます。
PDCAがわかれば仕事が楽しくなる!
マネジメントサイクルが循環しない時の1番大きな原因は、P・D・C・Aのアンバランスにあります。
たとえば、PLAN(計画)を立てるのは好きだが、DO(実行)が伴わず、ましてCHECK(調整)がおざなりになったり、逆に計画を立てるのが苦手だが、とにかく行動だけは早いとか、いずれもアンバランスの典型的な形です。
特に、CHECKをしない人が多く反省がないため、次の修正計画も出てこない悪パターンもよくあります。
前述の惰性的な営業マンの例がそれにあたり、主にPDを繰り返すのみです。
これだと達成感が生まれないため、仕事に面白さがなくなります。
したがって、仕事を楽しくするコツ、これはPDCAをバランスよく繰り返すマネジメントサイクルの循環が最も大切だということです。
仕事をステップアップする
マネジメントサイクルが循環し出すと、仕事は自然とステップアップしていきます。
今まであまり関心のなかったCHECK(調整)が効き出し、次の行動および計画に反映し出すからです。
営業マンの事例でもわかるように、日々同じような行動でも意識してチェックをかけると、反省点や改善点が必ず発見されます。
ちょっとした気づき(いつもと少し違う顧客)が、工夫(再見積もりの提案)をもたらすからです。
結果、好ましい成果を得られればそれが成功体験となり、CHECKの仕方も上手になりスパイラルで仕事のレベルが上がっていくのです。
周囲の人を見るとよくわかる
自分自身の仕事が、今、PDCAのどこかを常に見ていくことがマネジメントサイクルの回すことに繋がるのは述べた通りです。
もうひとつ、マネジメントサイクルを理解する身近な方法があります。
それは、周囲の人の仕事の進め方を、このマネジメントサイクルの物差しで見ていくことです。
他者の仕事方法が客観的に見られてよくわかります。
計画倒れの人、行動力だけの人、チェックがなくていつもやりっぱなしの人、反省はするが次の行動に結びつかない人…いかがですか、自分を映す鏡として是非参考にして下さい。
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