法曹とは?法曹の意味と働き方を解説
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法曹とはざっくりいうと法律の世界のことです。
ですが、法曹という単語は知っていても、法曹がどういう意味なのか説明できない人多いと思います。
そこで今回はそんな法曹という名がついた言葉から法曹についての謎まで幅広く解説していきます!
早速見ていきましょう!
目次
法曹とは?
法曹とは法律業務に従事する法律専門家のことをいいます。
特に狭義の意味では裁判官・検察官・弁護士を指します。
法曹界とは?
法曹界とは裁判官・検察官・弁護士を中心とした法律業務に従事する人の社会のことをいいます。
法曹三者とは?
裁判官・検察官・弁護士は法曹三者と呼ばれることがあります。
法曹三者:裁判官の役割とは?
司法権を行使して裁判を行います。
判決という多大な影響を与えかねない大きな権限を持っています。
そのため、確固たる良心を持ち、誰からも干渉を受けず独立して判断をしなければなりません。
法曹三者:検察官の役割とは?
検察権を行使して被疑者を起訴します。
彼らは警察が捜査した案件について引き受け、被疑者が犯人がどうか調べ、黒と判断した場合起訴します。
起訴とはその被疑者について黒と判断して裁判所に訴訟を提起することをいいます。
限られた取り調べ期限のなかで、相手が黒か白か見抜く必要がり、高い洞察力が求められます。
法曹三者:弁護士の役割とは?
法曹三者のなかでも、業務内容が幅広いです。
民事事件においては原告・被告に代わりに依頼人の主張を立証します。
刑事事件においては検察に訴えられた被疑者の弁護人となってかれらの無罪、あるいは量刑として適切どうか、適切でない場合は減刑を要求するなど被疑者に最適な展開になるよう尽力します。
また、そのほかに専門家の観点から法律相談に乗ってくれたり、企業間の交渉をしたりもします。
法曹の人間になるのはどうしたらいい?
法曹になるには二つルートがあります。
- 法科大学院(ロースクール)を修了して司法試験に合格する
- 予備試験に合格して司法試験に合格する
法科大学院(ロースクール)を修了して司法試験に合格する
こちらは大学院ですので大学に出ていることが原則入学条件となります。
法学部出身者で法曹の道を目指す既修者コース(2年間)と、法学部以外出身で法曹の道を目指す未修者コース(3年間)にわかれています。
予備試験に合格して、司法試験合格を目指す
2011年からはじまった予備試験制度。
予備試験に合格すれば、司法試験を受けることができます。
法科大学院はお金がかかるため、経済的に余裕がない人のために作られました。
法曹に入るには予備試験がいいってホント?
経済的に裕福でない人のために創設された予備試験の制度。
ただし、毎年の司法試験合格者数の順位を見てわかるように、司法試験合格者の出身で一番多いのは東大、京大、早慶、中央などのハイレベルな法科大学院ではなく予備試験合格者なんですね。
このことから、司法試験パスの抜け道として、経済的に裕福な人でも予備試験を受ける人がでてくるようになりました。
法曹に入るのにベストな勉強時間は?
司法試験はかなり難しいですが、たくさん勉強すればいいというわけではありません。
量も大事ですが、質がもっと大事。
効率的な勉強をここがけましょう。
一番ベストなのは質がいい勉強をたくさんやることですが、現実は難しいです。
集中力がほんとにないという人はまずは2時間、休憩をはさみながら最終的に一日あたり9~10時間勉強するようにしましょう。
法曹一元制とは?
法曹一元制とは、裁判官・検察官を任用する際に弁護士経験者の中で相当な経験を積んだものから選任する制度をいいます。
法曹一元制は英米法系の制度です。
法曹三者の中でも弁護士は一般市民と最も密な関係であるため、裁判においてその確かな社会的経験に基づいた最適な判断ができるのではないかと期待されています。
ただし、圧倒的な専門性と社会的経験を持つからといって弁護士が適正な判断力があるとするのは早合点ではないかと考える人もいるようです。
法曹での女性の割合は?
法曹界における女性の割合は年々徐々に上昇していますが、男性と比べ圧倒的に少ないです。
以下は過去の法曹における女性の割合のデータ(2017年版)です。
日弁連から出てるので確かな情報だと思います。
気になる方は是非見てみてください。
➤➤➤弁護士白書2017
法曹三者になるためには?
法曹三者になるためには司法試験に合格する必要があります。
司法試験は言わずと知れた最難関国家試験の一つです。
司法試験に通ると司法修習生として、一年間最高裁判所で働きます。
それが修了してから法曹の資格を得ることができ、裁判官・検察官・弁護士として法曹の世界に進んでいきます。
法曹政治連盟とは?
法曹政治連盟は法曹とはなんら関係がない団体です。
朝堂院大覚という人がリーダーだとか、某国会議員が所属しているだとか暴力団であるだとか嘘かほんとかわからないニュース、スレが立っていますがどれも信ぴょう性に欠ける情報が多く大したものでないことがうかがえます。
法曹界で英語は必須?
法曹界では英語が必須というわけでなく、英語ができなかったとしてもあなたに鋭い洞察力と思考力が備わっていれば法曹の道に進める可能性は大いにあります。
ただし、昨今のボーダーレス化の進行により、海外に進出する企業が後を絶えません。
あなたがもし、企業内弁護士を目指していたり、国際法律事務所を作りたいと考えているならば英語は必須と言えるでしょう。
法曹と公務員の違いとは?
法曹と公務員は国家公務員という点で同じです。
法曹は広義の意味で、法律に従事する職業の人達、狭義の意味では裁判官・検察官・弁護士を指します。
司法職は専門職であるため、希望すれば誰でもその職に就けるわけでありません。
また法治国家において、法は守らなければいけないものであり、社会の行動基準となりえるものです。
ですから、法曹には司法試験をはじめとした難関な試験があります。
それをパスすると裁判官・検察官・弁護士からなりたい職種になるわけですが、弁護士以外の二つは国の機関で働くので国家公務員です。
ですが、弁護士は民間で働くため国家公務員ではありません。
法曹会と法曹会館とは?
法曹会は法律の調査研究及び法律実務の進歩発展を図ることを目的とした法人です。
その法曹会が所有するの建物が法曹会館で東京都千代田区にあります。
その名のとおり役員は法曹三者が大勢いますが、役員は無報酬で団体自体も民間団体となっています。
法曹会館のサイトによると、主にやっていることは月刊法曹専門誌「法曹時報」及び各種判例集・研究論文・執務資料等司法関係の印刷物の刊行と法曹会館の運営だそうです。
名前的に少し堅苦しい感じがしますが、挙式や宴会としても使われることが少なくないようです。
詳しくはこちらをご覧ください。
法曹時報とは?
法曹会が発行する月間の専門誌です。
法学部を置いている大学の学生であれば見たことある人いるのではないでしょうか?
この雑誌には事件を担当した最高裁判所調査官の解説付きで判例を載せています。
この雑誌は法曹三者だけでなく、法曹を志す法科大学院生や司法修習生にも幅広く読まれています。
法曹会館のランチが美味しい!
法曹会館は政治の中枢である、千代田区霞が関にあるということから官庁の方々が日頃食べるごはんだから、高くつくのではないかと感じる方もいると思いますが実はそんなことないんです。
法曹会館の地下1階には「マロニエ」という中華・和食・洋食が揃うレトロなレストランがあります。
夜だと2000円~するらしいですが、昼間ですと1000円いかないぐらいで食べることができます。
法曹界とは?まとめ
- 法曹とは広義の意味では法律業務に従事する人を指し、狭義の意味では裁判官・検察官・弁護士の法曹三者を指す。
- 法曹界に入るためには最難関試験の一つ、司法試験を突破しないといけない。
- また語学力、特に英語力は必須ではないが国際化が進む今日では必須といっても過言でない。
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