ホウレンソウよりシュンギグ?チームリーダーに求められるのは組織の環境作り

ホウレンソウよりシュンギグ?チームリーダーに求められるのは組織の環境作り

職場に居る従業員全員に活力があり、人間関係も上手く行っている企業は理想ですが、実際はありません

仕事をてきぱきとこなす人もいれば、仕事ぶりが評価されなかったり、上司の指示内容に戸惑う事で、モチベーションを削がれ、本来の能力が発揮できない人もいます。

職場のリーダーともいえる上司が、行き当たりばったりで部下に指示をだしていないでしょうか。
反対に、部下に仕事を丸投げしていないでしょうか。

実はこれらの上司の行動は、職場の環境を左右し、部下の仕事に対するモチベーチョン維持に関わってくるのです。

職場のモチベーションはどう保つか

仕事に対するモチベーションを維持するのは困難なことです。

上司が部下の仕事のモチベーションを維持させるためには、クリアしたい目標を定めさせ、そこにむけて頑張れというだけではだめなのです。

目標に辿り着くまでの道のりを、いかにして楽しませるかという努力が、今の職場のチームリーダーに求められます。

仕事に対するモチベーションを維持してもらいたいからといって、上司が部下に「はい、がんばって」と声をかけるだけでは失格です。

部下は余計めげてしまうか、口先だけの上司と判断し、モチベーションアップという目標までの道のりを楽しむどころか放棄してしまうからです。

個人で出来る事と、チームで出来る事を分ける

個人のモチベーションはコントロールが難しいものだからこそ、仕事の段取りは個人で出来るものとチームで出来るものに分けることが大事です。

個人で出来る仕事のキャパシティは決まっているので、いつまでに、だれと、どこで仕上げる仕事なのか、スマホのクラウド上にフォルダわけしておくか、手帳に書きとめ付箋をはって見直すことをおすすめします。

この時に、今日から3日以内に1人で出来る仕事はNowのフォルダに、2週間以内にチーム全体で仕上げる仕事はLaterに割り振りしておくと、個人の負担は軽減される上、仕事の共有はしやすくなります。

営業に配属されている人はメールやアポイントの件数を自分であらかじめ制限しておくと、自分が一日にこなせる仕事の量を客観視する事が出来ます。

例えば、3行で済む要件ならメールで、5行以上ならメッセンジャー、LINEなど、SNS、10行以上であれば、直接会いに行くか、遠方であればスカイプやチャットを使う、という具合です。

10行以上のメールの文面だと、相手次第では誤解を招くこともあります。
それならば直接会いに行って説明をした方がよいというものです。

企業に属する以上、いつ何時、急ぎの案件が入るかわかりません。
そのために、一日の仕事時間のうち2割は「空き」の時間を作っておく事も、仕事のモチベーション維持のためには欠かせません。

進捗2割で報告出来る職場がベストな理由

部下は仕事が2割進んだ時点で、上司に報告するのが望ましいとされています。
何故なら、2割仕事が進んだ時点で報告すると、上司は部下が進めている仕事内容について助言もしやすく、軌道修正もしやすいからです。
部下にとってもメリットがあり、このまま仕事内容を進めてよいのか確認するには、2割の完成度がベストとされています。

しかし、これがなかなかうまくいかないのが今の、日本企業です。
時間と仕事の完成度に追われるあまり、事なかれ主義に終わる企業では、部下は仕事を7~8割完成させてから、上司の所にはじめて持っていきます。

その時に、上司によっては、どうしてこんな風になるまで放置しておいたんだと怒鳴る人もいるでしょう。

これでは、部下の仕事のモチベーションアップにはつながりません。
部下が仕事を2割完成させた時点で、上司の所に進捗状況を報告出来るぐらい風通しがよくなければ、いい仕事は出来ないのです。

チーム力がダウンするのは、リーダーに問題がある

部署内のチーム力がダウンしているところに多いのは、リーダーが自分の事で精一杯かつ行き当たりばったりで指示を出しているところ、リーダーが強情なチームです。

リーダーが部下に有無を言わさず、一度決めた段取りを死守して一方的に指示していたとすれば、職場環境はどうなるでしょうか。
職場のチームワークは崩れ、仕事をするにも無駄に時間がかかり、全員が疲労困憊します。
これではモチベーションアップどころか、部署内の人間が、成長した実感も達成感も味わえません。

リーダーの存在が、部署内で何か問題がおきた時だけ顔を出す人と部下に思われているようであれば、その部署の仕事能力は半減したも同然です。

リーダーが察して自ら動き、職場のモチベーションをアップさせるには何が必要なのでしょうか。

ホウレンソウよりシュンギクが良い理由

部署内の情報伝達は古くから報告、連絡、相談をしっかり行い業務の効率化をはかる「ホウレンソウ」が良いとされていました。
これは上司に物事をきちんと伝達できる組織の連絡網が整ってこそ成り立つ話で、部下が上司に見切りをつけている職場で「ホウレンソウ」は成り立ちません。

そこで内向きな職場におすすめしたいのが「シュンギク」です。
シュンギクは「瞬時に聞く」というもので、上司が部下に直接すぐに聞く事です。
その際上司がランダムに色々な人から直接話を聞いていく事が望まれます。
この時の部下の瞬時のリアクション、口をついて出た言葉は正直な反応なので、部署内の問題があればこの時にわかります。

リーダーがこうした現場の下ごしらえをすることで、仕事の段取りはうまくいく事もあります。

ですが、職場の人間関係に派閥がある場合は、気を付けて行ってください。
職場の人間のモチベーションがアップしない理由の1つは、一部の派閥だけが盛り上がり,そうでない人たちは、意図的に外にはじかれるというものもあります。

それでも仕事がつまらない人への処方箋

能力が優秀で人の分まで仕事が出来る人は、転職先が見つかれば、仕事がつまらないとボヤいていても、3か月~半年以内に自分で転職先をみつけて転職します。

問題は、転職先も見つからない40~50代でボヤく人です。

私の友人で、中堅会社の経理部で働く40代後半の男性がいます。

彼は、取引先では評判がいいのに部署内の人間が誰も僕を評価してくれないと部内で毎日の様にボヤいていました。
内弁慶な態度から部署内ではダースベイダーと揶揄され、会社がつまらないつまらないとボヤきすぎたため、とうとうこの春に会社の他部署に左遷させられました。
本人は、部署内のモチベーションを下げた事が社内の人事評価につながった事に全く気付いていません。上司や組織のリーダーが、仕事がうまくいくように下準備をして、職場全員がモチベーションアップにつとめたとしても、仕事がつまらないという人は必ず出てきます。

これは仕事で過去に突出したピークを持っていたか、運の良さに助けられていた人です。
今回もまた運の良さに助けられることを信じているので、仕事がつまらない事は、何もかもに裏切られたと悲観的に考えている人です。このような人は往々にしてプライドが高いので、荒療治になりますが、昔は昔、今は今と言い聞かせるしかありません。

仕事が面白くないと愚痴をこぼす人は、会社も上司も部下もだめと、他罰的です。

つまらないとボヤくのも、ほどほどにした方がいいとういう事です。

チームのゴールは全員が成果を出して満足すること

職場は、その場にいる全員が喜びや成長を実感できる環境が整ってはじめて良い結果を出す事が出来ます。

1~2人の、優秀な成績の営業マンの成績に支えられている部署であれば、他の人たちは、自分の役割を果たせた喜びを感じる事は出来ず、部署内に人間関係のひずみが出てくるでしょう。

職場のリーダーの目標は、職場全員でファインゴールを決める事です。
例えば、チームの目標が、新規契約をあの会社から取るというのであれば、全員が最適な立ち位置に付き、結果を出す事が望まれます。

そして、結果をだし、職場全員が、また頑張ろうと思う事が出来れば、組織のモチベーションアップにつながるのです。

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