未経験でもアパレル業界へ転職できる?必要スキルや資格、基礎知識を解説
- カテゴリ名:転職の基礎知識Q&A
人気業界の一つのアパレル業界。即戦力を求めるので、経験者が有利ですが、職種によっては、業界未経験転職や職種未経験転職が可能です。入ってしまえば、努力次第で女性でも男性でも転職後様々なポジションへのキャリアアップが用意されているのが魅力です。アパレルといっても様々な職種があるので、未経験転職が可能な職種を見ていきましょう。
目次
アパレル業界の職種にはどんなものがあるでしょうか?
1.専門学校などで専門知識を身に着ける必要がある職種
デザイナー、パタンナー(デザインを型紙に起こす職業)、縫製技術者などの他業界には無い職人的な職種があてはまります。
2.他業界にもある職種だが、アパレルの専門性が求められる職種
洋服の売れ筋を見極めて買い付けるバイヤー
商品企画や販売戦略を立て、予算管理を行るマーチャンダイザー
生産計画を立てる生産管理担当
ブランドを広めるためにメディアなどに向けてPRをするプレス
店舗での販売員
もちろん、企業ですから事務職や営業職もあります。
未経験転職は、2の領域で可能になります。
どうしてもアパレルにもぐりこみたい、職種は関係ないという方には、アパレル企業の総務、経理、営業事務ならば未経験転職が可能です。中国で縫製などの生産をすることが圧倒的多数なので、中国語ができると、工場とのやり取りができて、重宝されるワンランク上の事務職になれます。
未経験転職が可能な職種の仕事内容
販売員
新卒で入社した場合でも、専門的なスキルがある場合以外は、販売員からキャリアが始まることが多いのは、自社のブランドの固定客がどんな人が多いかを知る機会ができるからです。接客はメインの仕事ですが、在庫管理や入荷管理、売上管理などの仕事もあります。
生産管理
アパレル未経験でも他のメーカーで工場の生産管理をしていたという人を含めると、生産管理の未経験転職は、57%に達します。工場の生産能力、マーケティングからの要望などをすり合わせて、市場や問屋に納期内に卸すために生産を管理する仕事です。
プレス
華やかなイメージがあるプレスですが、商品ブログをやSNSを更新したり、雑誌の記事の校正作業をするなどの地道な作業もあります。主な仕事は、以下のとおりです。
雑誌やTVなどの各種媒体やスタイリストとのやりとり
カタログやブランドイメージを伝える各種冊子やWEBサイト用の撮影
展示会やパーティーなどのイベント企画
VIPやインフルエンサーと呼ばれるゲストの招致や口コミ交渉
掲載誌やプレスリリースの内容を全店舗に周知させる
スタイリストに自分のブランドを使ってもらえるように売り込む
アパレル業界への転職で身につくスキル
アパレル業界への転職後には、コミュニケーション能力が命です。販売員やプレスは当たり前にしても、専門職は、技術がすべてと思われがちですが、販売員やパタンナーとの交流によって、売れ筋のデザインを見出すことがあります。
販売員
顧客と直に接することから、購入する人のタイプを観察し、対応することによって、どんな言葉かけが顧客が購入するのに効果的かを知ることができます。それによって、プレスに必要な顧客に向けたメッセージを蓄積することができます。
また、売上のノルマを達成することが求められることにより、目標遂行能力や数値管理能力がついていきます。バイヤーになりたい人には、顧客の好みを知る上でかかせない修行になります。
生産管理
納期を確実に守って、生産をさせるために努力することで、先を見越す能力やトラブル対応能力、数値管理、計画作成および遂行能力がつきます。工場をはじめ、様々な関係部署と交渉することで、冷静な判断力や交渉能力が身につきます。また、中国などのアジアでの生産が増えているので、中国語をはじめとしたアジアの言語に親しみをもって、勉強できます。
プレス
自分自身がブランドの広告塔になる緊張感に耐え、情報を常に収集する高い情報感度が必要になります。また、雑誌やWEBサイトに取り上げてもらえるように、日頃から、マスコミやインフルエンサーと呼ばれるファッションブロガーなどとの人脈を広げる社交性やコミュニケーションの高さも必要になります。こうした経験から、主張をしつつも、周りと協調する上手な自己アピール能力や販促手法が身につきます。ゲストの招致や来場手配をミスなく、無礼なく行うには、気配りを要する地味な仕事も多く、意外にも秘書的な細やかさや事務処理能力が身につきます。
未経験でのアパレル職種の転職!未経験でも転職できる?
今まで見てきた、販売員、生産管理、プレス)に転職を叶える方法を見てみましょう。
販売員への未経験転職
販売員として未経験転職をしたいなら、営業経験やコミュニケーション能力の高さ、売上などのノルマを達成するために努力したエピソードを伝えましょう。体力勝負なので、転職するならば、20代のうちが良いです。30代半ばあたりから、立ち仕事がきつくなって、転職を希望する人が多くなります。アパレルから他業界に転職した人は、同僚の元気のなさや発声の悪さが気になるらしく、自然に身につく明るい対応スキルは、販売員の証です。逆に言うと、販売員になるには、明るい対応スキルが求められます。
生産管理への未経験転職
未経験で生産管理部門へ転職したいなら他業界での生産管理経験をアピールできるのが一番です。しかし、なぜ生産の対象を洋服にチェンジしたいのかが明確に伝えられなければ、現職で生産管理を続けていれば良いではないかと思われてしまいます。洋服が好きという気持ちを強く伝えて、そのために自分の生産管理経験を生かしたいというのが大切です。更には、海外との交渉のために、英語、中国語、イタリア語などの語学ができると、更に有利になります。
プレスへの未経験転職
プレスの仕事は、アパレルの花形職種と言われ、アパレル業界内で昇進目標にしている人も多く、難関になります。しかし、雇用形態にこだわらなければ、アルバイトや派遣スタッフなどで、アシスタントプレスの仕事があります。プレスの雑用仕事を一手に引き受け、信頼を得ていくことで、プレスを目指していきます。または、転職を2回する計画で、ファッション雑誌の編集者やライター、あるいはPR会社で実績を積み、プレスに転職する人もいます。
アパレル転職に必要な資格
特に必要な資格はありません。あると役立つアパレル関連のものをいくつかあげます。
接客や色彩センスを磨くために資格をとる
販売士
色彩検定
カラーコーディネーター検定試験(1級は、『ファッション色彩』『商品色彩』『環境色彩』の3分野に分かれ、試験も別々に受けます)
パーソナルカラー検定
ファッションビジネスに特化した検定
衣料管理士(テキスタイルアドバイザー(TA))…被服系の短大(2級取得可能)や大学(1級取得可能)を卒業することのみが取得要件です)衣服や繊維を正しく扱い、アパレル企業での企画・設計、販売、品質保証、消費者対応の主に4分野でスペシャリストと証明されます。
ファッションビジネス能力検定試験…こちらは、被服系短大、大学を卒業していなくとも、誰でも受験可能です。先ほどのTA(衣料管理士)とほぼ同様の資格です。未経験者が受験しておくと、本気度やファッション知識があることを証明できます。3級から1級まであり、1級になると、流通戦略やマネジメントなどの出題範囲が増え、専門的になります。
商品装飾展示技能検定…ディスプレイに関する国家資格です。本記事では説明しませんでしたが、VMD(ヴィジュアルマーチャンダイザー)と呼ばれる店舗内で商品計画に沿って、商品を効果的に陳列したり、店舗前でのマネキンなどで、イメージを表現する仕事があります。店舗の店長や副店長が兼務する場合が多いですが、センスや能力がある販売員に任せて、そのままVMDメインになっていく人もいます。
アパレル業界への転職に向いている人
どのような人が未経験でもアパレル業界への転職を成功させられるか、向いてオイルタイプをみていきます。
まず第一に洋服やファッションが好きな人
洋服やファッションが好きでなければ、販売員の立ち仕事、工場との折衝、休みで回りとなかなか遊ぶ時間が取れないことなどの大変さを乗り越えられません。社内販売で自社ブランドの洋服が割安で入手できる特権を楽しめるのも洋服が好きだからこそ。
コミュニケーション能力が高く、自己アピールをしつつも、周囲に気を配れる人
どんなお客様にも気持ちよく対応できるのが、販売員には必須の条件。特に、クレームをつけるお客様に対し、商品の発展や改良に貢献してくれた事に感謝し、逆に店のファンにしてしまうコミュニケーション力が必要です。また、販売員からスタートして希望の職種にステップアップを目指すには、売上のノルマを達成するだけでなく、同僚達との競争に勝つために、信頼を得ていかなくてはなりません。お客様の信頼を得て売上を伸ばし、上司の信頼を得て昇進するためには、自己アピールが必要ですが、野心が多過ぎると、周りと協調が取れなくなるので、気配り上手と評価される必要があります。
アパレル業界へ転職後働く上で気をつけること
アパレル職種全般ですが、アパレル業界にいるとファッション用語を使うようになります。しかし、一般の顧客の中には、そうした言葉がわからない人がいます。もちろん、専門知識なく、勤務することは不可能ですが、ファッションに詳しくない人には、顧客目線の言葉で説明できる力を失わない努力が必要です。また、平日休みで周りと休みが合わない、体力的にハードといったマイナス面やアパレル業界の特殊性から、疲労から自分を市場価値がないと考えてしまう人もいるようですが、アパレル業界内で培われるコミュニケーション力は、他業界では比較できないものです。
アパレル業界への未経験転職に必要なこと
今まで、アパレル業界を未経験転職という切り口で見てきました。未経験であれば、先述した色彩検定やファッション関連の資格も知識の有無や興味のアピールになるので、受験はプラスになります。しかしながら、重要視されるのは、洋服がどれだけ好きか、自己アピールしながら、周りに気を配れる高いコミュニケーション能力です。是非、ご健闘をお祈りします!
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