圧迫面接のある転職選考には対処法があった!その質問と応答例を知ろう

圧迫面接のある転職選考には対処法があった!その質問と応答例を知ろう

圧迫面接って、トラウマになりそうで嫌ですよね。
でも会社は応募者をより厳しく選別したい時、あえて厳しい言葉でツッコミを入れてきます。
ここで踏みとどまり転職を成功させるため、今回は具体的な質問と応答例を紹介しながら圧迫面接の対処法を解説します。

圧迫面接を導入する本当の意味は?

面接官は、普通はビジネスマンとして「です。ます。」の丁寧語で話すものなのですが、途中から、あるいは最初からタメ口で質問をしてくることがあり、応募者からすればだんだん責められているように感じてきます。
これが圧迫面接と言われるものです。
なぜ圧迫面接を行う必要があるのでしょうか。
それは応募者の本当の力量や対応力、耐性を見極めるためです。

面接の質問の多くは「志望動機」「自己PR」「前職の退職理由」など基本的に聞かれることは同じ。
そのため、あらかじめ答えるテンプレートを作っている人がほとんどでしょう。
しかし想定外の質問やツッコミがきた場合、答えられない人、対応に口ごもってしまう人もいます。
面接官からしてみれば、「表面だけ取り繕っている人」「柔軟な対応力がない人」に映りますね。
また、応募者のストレス耐性や粘りを試しており、どれだけ言い返せるかどうかを見るのも圧迫面接の目的です。

面接官の役割交代に注意

面接官がこういった圧迫面接をする場合、二人の面接官が役割交代をしながら行うことがよくあります。
1人は通常の基本質問を優しく丁寧に投げて、一旦返答を聞き出します。
次に、帰ってきた答えに対してもう1人が「突っ込み」を入れていくというやり方です。
もちろん注意したいのは突っ込み役の質問で、ここに「圧迫質問」が入ってくるというわけです。

優しい質問から急に変わる時

最初から次々と圧迫質問をしていくと、応募者が委縮してしまい本来持っているイイ面も引き出せなくなります。
そのため、二人の面接官で硬軟織り交ぜて交代質問をするわけです。
したがって、心構えとして必ず二人目の面接官を常に意識し、不意打ちを食らわないように身構えておくことが大切です。

逃げずに切り返す方法

想定もしていなかった質問が来たら、「逃げないこと」が基本。
用意してきた応答に突っ込む圧迫質問にはふた通りのパターンがあります。
ひとつは、答えた内容について「それが何になるの?」「本当にそう思うの?」「そんな答えが通ると思うの?」と単純に疑問を投げるやり方。
もうひとつはさらに「それ間違ってない?」「本当は反対じゃないの?」「それは違うと思うけどね?」とあからさまに反対意見を返されるパターンです。
いずれの場合も、自分が一旦述べた意見をすぐに引っ込めてはいけません。
逃げずに切り返すには「先ほど述べましたように、私の意見(考え、PR、退職理由、志望動機等)は繰り返しになりますが……」と意を強くして持論を主張することです。

具体的な圧迫質問例と応答例

圧迫質問がどのようなものであるか、どう切り返せばいいかをよりわかりやすくするために、代表的な3つの質問項目「志望動機」「自己PR」「前職退職理由」について具体例で説明しましょう。

志望動機への圧迫質問

志望動機は、転職面接の必須質問のひとつです。
応募者は、志望する会社を調べ事業内容や制度など気に入った点を取り上げたり、今回の募集職種に自分の持つ得意スキルで貢献できる等を志望理由とするのが一般的です。

しかし、ここで浅い志望動機でありきたりのことを言うと、待っていたかのように反論の言葉で突っ込んできます。
1「当社の事業を褒めてくれていますが、あなたが思うほどこの業界の景気は良くないよ!」
2「ホームページを見て気に入ってくれたみたいだけど、ホームページにはいいことしか書かないからね。」
3「自慢のスキルを生かしたいという志望動機ですが、この業界ならどこの会社でもいいってこと?」

これらの圧迫質問は、一旦答えた志望動機を否定はしないけど物足りなさを感じている証拠。
いずれの質問にも、「あ、そうなんですか!」という妥協は禁句で、ここからどう切り返すかですがポイントになります。

対応例は
1「確かに御社事業を悲観的にみる見方もあるようですが、私はそうは思いません。なぜなら……。」
2「おっしゃる通り、もともとホームページはそういうものと存じております。ただ、同業他社と比べる御社の出来映えは他社を圧倒していると思います。たとえば、……。」
3「同業種ならどこでもいいなんて、とんでもございません。御社の技術力の水準はトップクラスというのは誰もが認めるところです。具体的には、……。」

しかし、事前に調べた内容を全て話してなおかつ突っ込まれ、ネタが尽きてしまったらどうでしょう。
あとは潔ぎよく、「勉強不足で申し訳ございません。」と引き下がることです。
なぜなら、相手は企業側の人間なので、勝てるわけがありません。
面接官が望んでいるのは、ここで討論することではなく、応募者がどこまで会社研究をしてきたか、自分のスキルにどこまで自信があるかという本気度や熱心さがわかればいいので、最後は引き下がっても全然問題ありません。

自己PRへの圧迫質問

自己PRでは、たとえば自分の長所について「強調性がある」とか「粘り強い」と語ったあとに、
1「そんなイイ長所があるのだったら、なぜ前の会社で生かせなかったの?」
2「長所はわかったけど、短所はどうなの?」
3「◯◯資格を持っているようだけど、当社にはほとんど関係ないよ?」

聞き様によってはイチャモンに近い質問で、腹立たしいのですが、ここでムッとなっては相手の思うツボです。
こういった質問は、あえて挑発している意味もあります。

いずれの質問にもうろたえず冷静になり、なおかつしっかり断言します。
1「ハイ、前職の退職理由は、通勤時間の問題で私自身の事とは全く関係ございません。むしろ、今回の退職に関しては周囲から惜しまれて退職しており、自己PRで述べた通りで間違いありません。」
2「短所は強いて言えば、粘り強さが高じてひとつのことに執着しすぎることかもしれません。できるだけ、周囲の状況をよく見て物事を判断していくように日々心掛けております。」
3「◯◯資格が、今回の御社の応募に役立つとは全く考えておりません。いろいろな資格や趣味は人間的な幅を広げるものと考えております。」

前職退職理由への圧迫質問

前職の退職理由に関する質問は、中でも面接官がしっかり確認しておきたい重要事項です。
不祥事的なことがあったり、長続きしない性格が原因で前職を退職していないかどうかを厳重にチェックする目的で、あえて厳しい圧迫質問が飛んできます。

1「前の会社を辞めた理由は通勤の問題とのことですが、それぐらいで辞めていたらもったいないですよね?何か他に問題があったんじゃないのですか?」
2「前職では係長として活躍されていて、お給料もそこそこ良かったのだから、何も辞めることはなかったんじゃないの?」
3「転職して、当社でまた頑張ろうという感じですが、ウチは仕事厳しいよ。そもそもそ今度の転職で3回目ですよね?飽きっぽいの?」

転職面接の悲哀を味合わされるのがこういった圧迫面接です。
こんな会社はいらないと思ってしまいそうですが、持ちこたえる根性がなければ転職はやめたほうがいいでしょう。
面接官は、屈辱に近い質問を跳ね返す根性を試しており、圧迫質問を逆手に取り言い返すことで今回の面接にかける意気込みをアピールします。

1「正直この度の退職は、私自身大変悔しい思いをしております。ただ、毎日片道2時間近い通勤時間はさすがきつく、転勤の申し出も受け入れてもらえなかったので退職を決意いたしました。なので、ご質問にあった他の退職理由は一切ございません。」

2「おっしゃる通りで、前職8年間頑張ってきましたが残念ながら就業規則等の不整備からくるサービス残業は目に余るものがありました。その点御社は……。」

3「働く上での厳しさは当然と心得ております。前職の3社を退職した理由はそれぞれ……という会社事情がすべてで、決して私自身の“飽きっぽさ”的なものは一切ございません。」

前職の退職理由はいろいろあって、人間関係や給与面など表立って言いにくいことがあろうかと思いますが、コンプライアンス違反は別にして、言ったばかりに不利になることをあえて言う必要は一切ありません。

どんな圧迫面接で脅されようが、退職理由の基本は自らのスキルや能力の向上を目指す「スキルアップ」「キャリアアップ」とアピールすることが大切です。

圧迫面接を乗り越える強い意志

圧迫面接の本当の意味や目的を紹介しながら、具体的対処法を説明してきましたがいかがでしたでしょうか。
あまりにもひどいパワハラ的な面接とわかった場合は、面接後すみやかに応募辞退する方がいいのですが、ここに紹介してきた事例では、あくまで力量を試されているわけですから、気持ちをしっかり持って対応して下さい。
特に、前職の退職理由では厳しい質問が来るかもしれませんが、これを乗り越えてこそ転職を成功させる道だと信じ実践してみてはいかがでしょうか。

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