仕事の記憶力を最大限に保つ心掛け
- カテゴリ名:一歩進んだ仕事術
仕事が覚えられない、約束や話していた内容を忘れる…
ビジネスパーソンの多くが経験する記憶力が低いことの悩みや低下したかも?という懸念。
記憶力は、いくつになっても向上させることができるそうです。
自分の記憶力が心配な人は、記憶力向上のための習慣を取り入れてみませんか?
記憶力のメカニズムを知って仕事に活かそう!
記憶力は誰でも高くキープしておきたいと思うものです。
新しい知識を覚えたいときや物忘れが激しくなるようになると、記憶力が気になってくるでしょう。
まずは、私たちの記憶と脳の働き方から確認していきましょう。
忘れることも人間の能力
私たち人間の脳は、本来、忘れることも大切な能力のひとつとして持ち合わせています。
人が何かを記憶してから忘れていくまでの流れを表すエビングハウスの忘却曲線は有名。
最初に記憶した状態が100%
20分後には42%を忘れる
1時間後には、56%を忘れる
1日経つと、74%を忘れる
1週間後には、77%を忘れる
1ヶ月後に、79%忘れる
1日経って覚えている確率はたったの26%。
忘れることは病気でも奇妙なことでもなく普通のことなのです。
なぜ、忘れるのかというと、そもそも、記憶できる量が限られているからです。
人の記憶力の差は、もともとの記憶容量の差ではありません。
忘れるかもしれない個々の記憶を、どのように記憶として定着させているかの違いが差を生んでいるのだそうです。
記憶にも種類がある
私たちは、生活の中であらゆるものを記憶しています。
見るものには、文字だけでなく、映像もあり、イメージもあります。
もちろん五感は程度の差はあっても使いますから、聞いたこと、触った感触、香りや味の種類も記憶するでしょう。
記憶には、以下の3つの種類があると言われています。
感覚記憶
ほんの一瞬の無意識なものも含まれる記憶です。
意識された記憶に関してのみ、短期記憶に移っていき、無意識のものは数秒で記憶からなくなることになります。
短期記憶
意識を向けて取り入れられた記憶で、記憶できる時間は20秒だそうです。一度に記憶できる数は、5~7個程度と言われています。この短期記憶の情報の扱い方が、長期記憶に転送されるか、それとも忘れてしまうかの分かれ道になります
長期記憶
短期記憶が繰り返されたり、強化されたものが長期記憶になります。
この長期記憶の容量は、ほぼ無限大なのだとか。
長期記憶として定着されれば、忘れることはなく、いつでも思い出せるということになります。
集中力とリラックスがベース
感覚記憶から、短期記憶を経て、長期記憶に至るまでの間に、邪魔者が入ると、なかなか記憶を定着させることができません。
記憶には、集中力とリラックスしておくことが欠かせないようです。
集中は意識することを促し、リラックス状態は情報を受け入れることを促すと言われています。
集中状態とリラックス状態を同時に発生させることは可能です。
仕事での記憶力が衰えていく原因は?
記憶力を低下させる原因をいくつか確認してみましょう。
だから覚えられないんだ!と、心当たりのある人は、改善に努めてみてください。
徐々に本来の記憶力が戻ってくる確率を高めていきましょう。
脳が記憶しないことを選んでいる
私たちは意識していることと、無意識のことがありますよね。
これは、脳が記憶容量を無駄使いしないための省エネ活動と言えます。
覚えておかなければならないことに、しっかりと意識を向け、集中力を持って記憶に定着させるには、それなりのパワーとエネルギーが必要です。
体力、気力が落ちると、記憶力は低下する傾向にあるようです。
生活習慣が乱れている
毎日の生活が不規則になるだけでも、脳にとっては大きな負担になります。
また、脳は、食事からの栄養も必要としていることを知っておいてください。
暴飲暴食の上に、栄養価の低い食事を続けていると、記憶の低下を招きやすいといわれています。
ストレスが溜まっている
ストレスがあると、ストレスのほうに意識やエネルギーが向きがちになります。
ストレスがあるときには、脳の状態も万全ではありません。
いつもは、きちんと覚えられるようなことでも、あっけなく忘れてしまっていることが増えるでしょう。
睡眠不足
睡眠時間は、脳を休憩させ、一日の記憶を整理し、次の日の記憶に備える大切な時間です。
睡眠が十分でないと、脳の疲労が回復しないまま、新しい刺激や情報に触れていくことになります。
ぼーっとすることや、イライラすることが増え、記憶のための集中を阻害することになります。
情報が多すぎる
ひとつのことに関わる情報は、ひとつやふたつでないことが多いですよね。
記憶が必要なときに、脳の中にたくさんの情報がすでにあったり、一気に多くのことを見聞きすると記憶の定着が難しくなります。
一夜漬けの勉強の内容は、しばらく経つとすっかり忘れているというのも、この要素に含まれるでしょう。
一度にあれこれと違うことを考えたり、行ったりしていると、無意識領域の処理が増えてしまいます。
仕事の記憶力を上げるためのおすすめ習慣
記憶力は、いくつになっても向上させることができると言われています。
生活習慣がものを言います。
一朝一夕に効果が見えてくるものではありませんが、記憶力の低下の改善と、自分の記憶力レベルを向上させるために心がけてみてください。
睡眠の質を上げる
脳も身体と同じように、或いは身体以上に疲れるものということを認識することが大切です。
朝、目覚めた瞬間から脳は働き始めます。
起きている間は、意識があっても、無意識であっても、脳は活動をやめることはありません。
睡眠中は、熟睡できているレム時間と、浅い眠りのノンレム時間を繰り返しています。
その中でも深く熟睡できるレム睡眠の間だけが、脳のリセットに繋がる休憩ができるのです。
睡眠時間はしっかり確保しているという人も、熟睡度を上げる工夫をしてみてはいかがでしょうか。
五感に刺激を与える
五感が喜ぶ活動を、頻繁に取り入れることも脳を活性化することに繋がります。
美しいものを見る、美味しいものを食べる、良質の音楽を聴く、いい香りに包まれる、肌触りを意識してみるなどの経験は、自分の感性や感知力を向上させるでしょう。
記憶にどんな影響があるかというと、イメージしたり、関連付けの幅を広げることで、記憶への定着を確かなものにしていけるのです。
アウトプットを意識する
単純に情報を受け取ることで記憶しようとするよりも、そのあとに、何らかのアウトプットをするという目的があると記憶への定着が向上するという研究結果も出ています。
記憶したことを説明するには、パーツパーツを関連付け、まとめることが必要になります。
自分の脳の中で、繰り返したり、全体をイメージしたりすることが記憶定着を助けてくれるのです。
運動をする
身体を動かすことは、脳の活性化に繋がると言われています。
身体を動かすことで、ぐっすり眠れたり、ストレスの解消に繋がったりというのは、皆さんも経験済みでしょう。
間接的にも、記憶力の向上の助けになっているのです。
文字を手書きする
身体を動かすことの一部に入るかもしれませんが、現代人の記憶力が低下している原因のひとつとして、手書きすることが減ったことを指摘する研究者が増えています。
アナログで育って、途中でデジタルな文化を取り入れてしばらく経つ世代なら、このことを肌身に感じているかもしれません。
手指のような、身体の末端を積極的に動かし、その際に同時に脳を使うことは、脳活性と記憶に貢献すると言われています。
タイピングは、手書きよりも、より短時間で完了できます。
情報収集も、インターネットで検索をかければ、即座に答えが見つかります。
ただ、記憶する時間が短ければ短いほど、忘れるのも早いということを覚えておく必要があるでしょう。
今日から始める!仕事に役立つ記憶力UPの習慣
記憶力が低下してきた…嘆いていても何も変わりません。
記憶力は、仕事でオールマイティに活躍してくれる能力です。
知識やスキルに留まらず、コミュニケーションにも影響を与えます。
小さな習慣を取り入れて、記憶力を保てる仕事人でありたいですね。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします
Twitter で仕事を旅するキャリアジャーニーを
フォローしよう!