「派遣は不利」は通用しない?人手不足の介護職は派遣にメリットあり!

「派遣は不利」は通用しない?人手不足の介護職は派遣にメリットあり!

派遣社員と正社員を比べたとき、雇用が安定して高収入の正社員にメリットがあるという意見が大半です。
しかし、介護職の場合は必ずしも派遣が不利とは言えません。
介護の仕事に興味がある方、正社員として介護職に携わるのが辛いと感じている方は、介護派遣という働き方を検討してみましょう。
介護派遣はメリットが大きい価値ある働き方なのです。
ここでは、介護派遣のメリットと派遣で働くときの注意点を紹介します。

介護職は派遣のメリット大!その理由とは?

一般的に正社員より不利だと言われがちな派遣ですが、介護業界で働くなら大アリです。
一体なぜ介護職は派遣にメリットがあるのでしょうか。
ここでは、介護派遣にメリットが大きい理由を紹介します。

低賃金の介護業界では正社員より高年収が可能

処遇改善が進んでいるとはいえ、介護業界はいまだ低賃金。
厚労省がおこなった調査によると、介護職員の平均基本給は、平成28年で179,680円。
あくまでも平均なので、ほとんど生活ができない給与で雇われている人もいます。
心身ともに負担が大きい介護職の大変さの割に、決して高い基本給とは言えませんよね。

一方、介護職の派遣の時給は地域にもよりますが、1,300~1,500円前後が相場。
時給1,300円で1日8時間、月20日勤務だとすると208,000円になります。
正社員でも賞与がでない施設もあるため、場合によっては派遣の方が高年収になる可能性があるのです。

※参照:厚生労働省「平成28年度介護従事者処遇状況等調査結果」
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/17/index.html

契約厳守のためサービス残業や休日出勤がない

派遣のメリットの1つは、契約に沿った働き方ができることです。
施設側は契約から外れた働き方をさせると派遣契約に違反することになるため、契約厳守。
介護業界でありがちなサービス残業や、急なシフト変更による休日出勤を強いられることがありません。
契約締結時に残業や休日出勤がないかを確認すれば、介護職でもしっかり時間通りに帰ることが可能なのです。

夜勤をしないことも可能

介護に携わる人が辛いと感じることに、夜勤があります。
体力的にきついですし、家族の理解や協力が必要なため、夜勤生活を続けることは大変です。
とはいえ、正社員であれば夜勤ができることは大前提。
家庭の事情を理由に断ることは難しいでしょう。
派遣の場合、夜勤がない働き方を最初から選べます。
昼間だけの勤務で規則正しい生活ができるため、仕事と家庭との両立が叶いやすいのです。

介護福祉士資格の実務年数が積める

介護系の資格の中でも国家資格である介護福祉士を目指す人は多いでしょう。
資格手当がついたり、責任ある仕事を任せてもらえたりと評価の対象になりやすいため、取得する価値がある資格です。
介護福祉士の受験資格には実務経験3年と実務者研修修了が必要なため、現場経験を積んで資格取得をし、より条件のいい施設への転職の足がかりとする人もいます
介護派遣を1つのステップとして、正社員転職を目指せるのもメリットです。

人間関係の負担が少ない

介護職員の辞めたい理由の中で常に上位にランクインされるのが人間関係の悩み。
上司や先輩からパワハラ的な対応をされたり、派閥争いや陰口を受けて辛いと感じている人も多くいます。
派遣の場合、契約期間が決まっているため、職場の人と深く付き合う必要もありません。
嫌な人がいても契約が終わればそれまでの関係なので、割り切って接することもできるでしょう。
人間関係における精神的な負担が少ないのは大きなメリットですね。

育児中などでもスキルを保つことができる

介護派遣の中でも、フルタイム派遣のほか、「午前中だけ」「希望の時間帯だけ」など、パート派遣もあります。
育児中の女性などはフルタイムで働くことが難しいかもしれませんが、完全に仕事から離れると、ブランクができ復帰に支障をきたすことになるでしょう。

介護のパート派遣を利用すれば、育児中でも現場に携わってスキルを保つことができるため、本格的にフルタイムで復帰するときに精神的な余裕が生まれます。
フルタイム派遣や正社員として復帰したい人でも、企業の人事担当者からブランクによる不安を感じられることなく、経験をしっかりとアピールできるでしょう。

派遣会社が間に入ってくれるため守られた立場

「派遣切り」に代表されるように、何かとマイナスイメージが多い派遣ですが、実は正社員に比べて守られた立場であるとご存じですか?
理由は派遣の雇用形態にあります。
会社から直接雇用される正社員は、労働環境や条件面で不満があっても、交渉がしにくく、会社の言いなりにならざるを得ない事情があります。

一方、派遣の雇用主は派遣会社であり、勤務先とは異なります。
仕事上の不満や条件面のトラブルは、派遣会社が間に入って勤務先とやり取りしてくれるため、派遣社員は自分の仕事に専念できるのです。

人材不足のため正社員への声がかかることも

一般的に、派遣社員が派遣先で正社員になるには、かなり厳しいハードルがあると言われています。
優秀な派遣社員であっても、相当に難しいもの。
しかし、介護派遣の場合は勤務先での正社員登用の可能性もあります。

介護業界は深刻な人手不足に悩まされているため、派遣としてしっかり働いてくれた人をぜひ正社員として雇いたいと感じる経営者が多いのです。
もちろん、正社員雇用は保証されたものではありませんが、他業界に比べるとチャンスがあると言えるでしょう。

派遣で働く前にここに気をつけよう

メリットが大きい介護派遣ですが、「今すぐ派遣登録!」の前に、少し慎重になる必要もあります。
派遣ならではのデメリットや注意点もありますよ。
メリットだけでなくデメリットも踏まえてトータルで考えてみることが大切ですね。

賞与はでないことがほとんど

アルバイトはもちろん、正社員に比べても時給換算で上回ることも多い介護派遣。
しかし、賞与には期待できません。
一部賞与支給の派遣もありますが、ほとんどは賞与なし。

賞与がしっかりでる正社員と比べてしまうと、年収ベースでは不利になる可能性があります。
毎月の給与だけでなく、年収や他の条件など総合的に見てどうなのかを考えましょう。

交通費は自腹が主流

介護派遣求人を探すときに気になる時給ですが、高時給の案件が多いのにはカラクリもあります。
それは、交通費も含まれて時給設定されていることが多いから。
いくら時給が高くても、自宅から遠い場所にある勤務先を選んでしまうと、手元に残るお金が減ってしまいます。
時給だけでなく、交通費の有無や自宅からの距離、利便性なども含めて仕事を探すことが大切ですね。

福利厚生がある派遣会社を選ぼう

派遣社員には福利厚生がないとの誤解がありますが、そんなことはありません。
健康診断やレジャー施設の利用など、メリットの高い福利厚生を利用することだって可能です。
派遣社員が利用するのは派遣会社の福利厚生なので、どの派遣会社を選ぶかが重要です。
大手や評判のいい派遣会社であれば福利厚生も充実しているため、求人だけでなく派遣会社の見極めも必要になります。

職場環境の確認は必須

介護職として働きやすい環境かどうかを、就労前にしっかり確認しておきましょう。
派遣の場合は事前に職場見学をさせてもらえることがほとんどで、派遣会社の人と一緒に施設を訪問できます。
介護派遣を扱う派遣会社の人は派遣業界の事情に詳しいため、どんな点を意識して見極めればいいのかなど質問してみてもいいでしょう。
ここなら安心して働けると思ってから契約に踏み切るようにし、介護派遣で後悔することのないようにしてください。

介護業界は派遣のメリットが活かせる!

正社員に比べて不利だと言われがちな派遣ですが、介護業界に関しては有利な面も多くあります。
スキルを磨くために一時的に派遣を利用したり、家庭と仕事との両立のために派遣を選んだりと、自身の状況や希望に沿った働き方ができます。
派遣のメリットを最大限に活かせる業界なので、選択肢の1つとして検討してみてはいかがでしょうか。

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